「令和6年度北海道開発局事業概要について」の資料によれば、
https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/ki/keikaku/slo5pa000001fcix-att/slo5pa000001fclq.pdf
11ページ目に「新千歳空港と石狩湾新港を結ぶ高規格道路・道央圏連絡道路のうち、中間部の中樹林道路(南幌ランプ~道央自動車道江別東IC付近間)が2024年度内に全通する」旨の記述があります。この区間が開通すると、残るは中樹林道路の南側の長沼南幌道路区間のみとなります。新千歳空港からそれほど離れていない場所にラピダス社の半導体工場が建設中で、道央圏連絡道路が全通すれば重要港湾である石狩湾新港に札幌市の人口稠密地域を通らずに行き来できるようになり、物流のネットワークはさらに向上します。
しかし、2023/12/16付の北海道新聞の記事によれば、
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954182/
最後の未開通区間である長沼南幌道路14.6km区間のうち1割弱で用地買収を終えておらず、さらに泥炭地で地盤が弱いため工事では盛り土の安定性の確認に時間がかかることもあり、全通のメドは立っていないとのことです・・・
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道央圏連絡道路の南側区間は、まず新千歳空港~道東自動車道千歳東IC近く(中央ランプ)間9.2kmが2010/12/18までに順次開通し、次いで泉郷道路(中央ランプ~南長沼ランプ間8.2km)が2020/3/7に開通しています。
中樹林道路区間7.3kmは2009年に事業化され、2013年に工事に着手されました。
2019年度時点の再評価原案準備書説明資料によれば、この時点での事業進捗率は41%となっています。全体事業費は前回2016年度の再評価時点より90億円増加して294億円となっており、その増加分のうち56.7億円分が軟弱地盤対策工の変更によるもので、残る33.5億円分が「軟弱地盤対策工の見直し検討に時間を要するため、当初計画における他事業からの盛土用の土砂受け入れが困難となり、その分を購入せざるを得なくなった」ことによるものです。
そして、2022年度時点の再評価原案準備書説明資料によれば、この時点での事業進捗率は65%となっています。全体事業費は前回2019年度の再評価時点より50億円増加して344億円となっており、その増加分のうち42.2億円が軟弱地盤対策工の見直しによるものです。
残る長沼南幌道路区間14.6kmは2011年に事業化され、2013年に用地買収が開始され、2017年に工事に着手されました。
2023年度時点の再評価原案準備書説明資料によれば、この時点での事業進捗率は41%(用地進捗率は93%)となっています。全体事業費は前回2018年度の再評価時点より140億円増加して380億円となっており、その増加分のうち67億円分が軟弱地盤対策工の変更によるもの、14.4億円が軟弱層対策としての構造物基礎工の見直しによるものです。
ということで、中樹林道路区間は軟弱地盤との戦いに一応勝ったものの、長沼南幌道路区間では戦いはまだまだ序盤~中盤です。