2024/5/10付ブログ記事「新千歳空港と石狩湾新港を結ぶ「道央圏連絡道路」はいつ全通?」で書いたように、道央圏連絡道路のうち中樹林道路(南幌ランプ~道央自動車道江別東IC付近間)が2024年度内に全通する旨発表済みです。
帯広市公式サイトに、この区間を含む北海道内で2024~25年度に開通予定の高規格道路の一覧、および全体の整備状況に関する分かりやすい資料<2024/6現在>が公開されていたので、中樹林道路以外についてこちらで紹介します。
1.道東自動車道(阿寒IC~釧路西IC間)・・・2024年度開通予定
阿寒IC以東は2016年までに開通しており、この区間の開通によりついに釧路市中心部と札幌・新千歳空港方面が高規格道路で直結することになります。ただ、2024/7/11に報道された「釧路西IC予定地を知床半島の小学生が見学した」旨のニュースによれば、現地ではこの時点で未舗装の道路や重機が動く光景も見られ、開通にはまだ数か月かかりそうだったとのこと。厳寒期に開通させるのも大変なので、やはり開通は年度末ぎりぎりでしょうか?
https://news.ntv.co.jp/articles/stv/std7730f6e061f4c51b0d1c87e3b5f4a17
そして、阿寒ICと釧路西ICの中間部には釧路空港ICが設置され、空港アクセスも改善されます。現在釧路空港への入口となっている国道240号と釧路空港ICを結ぶ一般道道山花鶴丘線(延長0.9km)は2021年度に新規事業に採択され、2024年度内に開通予定です。
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-hyouka/r3sinki/1_r2_027.pdf
2.道央自動車道(仁木IC~余市IC間)・・・2024年度開通予定
この区間については2023/10/31付ブログ記事「世界的スキーリゾートのアクセス「倶知安余市道路」の工事状況について」で紹介していますが、やはり2024年度のいつ頃開通するかは未公表です。
2023/5時点の仁木IC予定地のストリートビューはこちら
3.日高自動車道(日高厚賀IC~新冠IC間)・・・2025年度開通予定
最終的には苫小牧市と日高振興局<旧日高支庁>のある浦河町を結ぶ構想で、1988年度に苫小牧側から事業に着手しました。
https://www.hkd.mlit.go.jp/mr/douro_keikaku/tn6s9g000000292a.html
苫小牧東IC~厚真IC間=1998年開通
厚真IC~鵡川IC間=2003年開通
鵡川IC~日高富川IC間=2006年開通(初めて日高管内の高規格道路が供用開始)
日高富川IC~日高門別IC=2012年開通
日高門別IC~日高厚賀IC=2018年開通
日高厚賀IC~新冠IC~静内IC16.2kmはまとめて「厚賀静内道路」という事業名になっていますが、新冠IC~静内IC間の開通見通しは未公表です。
https://www.hkd.mlit.go.jp/mr/douro_keikaku/tn6s9g000000283f.html
厚賀静内道路全体の直近の事業再評価の資料(2020年度)によれば、全体で用地進捗率=59%・事業進捗率=44%にとどまっており、総事業費は前回2016年度の再評価時点から100億円増の678億円、費用対効果が2016年度の再評価時点(1.9)から大幅に低下して1.3になっているのが目立ちます。
https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/ki/chousei/splaat0000020k69-att/splaat0000020kc5.pdf
4.国道40号音威子府バイパス・・・2025年度開通予定
旭川と稚内を結ぶ国道40号のうち、音威子府村と中川町の間は専ら天塩川と山に挟まれた区間で、落石や雪崩などの災害リスクが高くなっています。それを回避するための山中をぶち抜く自動車専用道路です。
https://www.hkd.mlit.go.jp/as/douro_keikaku/vkvvn80000000or0.html
1993年度に事業化され、2007年度に用地買収・工事に着手しました。総延長は19.0kmです。
直近の事業再評価の資料(2021年度)によれば、用地進捗率は既に100%・事業進捗率も約87%となっています。総事業費は前回2017年度の再評価時点から120億円増の1407億円となりました。
https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/ki/chousei/slo5pa000000dx4t-att/slo5pa000000dxen.pdf