阪急バスが六甲山上を中心に運行している「表六甲線」について、2023/3/20付でのダイヤ改正が告知されました。
https://www.hankyubus.co.jp/news/images/20230320or.pdf
この中に「阪急六甲~丁字ヶ辻間の運行を取り止め、阪急六甲の停留所を廃止します」という意味合いの文言があります。ただ、この区間は冬ダイヤ(12/1~翌年3/19の間)は運行しておらず、実際には2022/11/30が最終運行だったわけです。したがって、今から乗り納めはできません。
2022/7/23付ブログ記事「六甲ケーブルが故障のため運休→代替のバス情報が7/23朝に公開できなかった理由」の最後で以下のように書きましたが、
>(注)21世紀初頭には阪急バスが六甲登山バス(阪急六甲駅と六甲山上を表六甲ドライブウェイ経由で結ぶ)を運行しており、観光シーズンにはまとまった便数がありましたが、阪急阪神の経営統合以降は、六甲山上への公共交通を利用しての観光客自体が減少傾向にあり、ケーブルとの競合を避けるためもあってか(六甲ケーブルはもともと阪神電鉄系です)年々便数が減り、2022年現在は「六甲山上で六甲ケーブルに接続する形で運行しているバスを市街地の車庫から送り込むため」の朝9時台の便(1台または2台)と、「そのバスを車庫に返すため」の17~18時台の便(同)が運行されているだけです。
さらに歴史を遡ると、1929年に表六甲ドライブウェイが開通した際に、阪急六甲と六甲山上を結ぶ登山バスの運行が開始されています。
https://rokkosan.center/history
その後ケーブルカーやロープウェイの開通でこちらがメインとなり、阪神大水害による道路の損壊や戦局の悪化に伴う燃料統制から登山バスはいったん消滅しました(ちなみにロープウェイは撤去され復活せず)。
しかし戦後復興に伴い1956年に表六甲ドライブウェイが有料道路として再開通し、阪急バスと神戸市バスがそれぞれ登山バスの運行を開始しました。1960~70年代に最盛期を迎え互いにしのぎを削っていましたが、1990年代からは利用が減少の一途をたどり、2000年代初頭に神戸市バスが撤退して阪急バスに一本化されました。そんな中で阪急阪神の経営統合を迎え、以降は上で書いた通りです。
なお、阪急バスの六甲登山バスが以前使用していた六甲山上の「記念碑台」バス停の2022年秋時点の様子は、2022/11/29付ブログ記事「 2022/11/27は六甲・摩耶でこうウゴイタ!(バス編3)」の最後のほうで紹介しています。