伊豆箱根鉄道は神奈川県内(大雄山線=小田原~大雄山間)と静岡県内(駿豆線=三島~修善寺間)でそれぞれ鉄道線を運行していますが、キャッシュレス事情は大きく異なります。
同社は会社としてはPASMO協議会に加盟しており、大雄山線のほうはPASMOのサービス開始(2007/3/18)と同時に対応しましたが、
https://www.izuhakone.co.jp/sunzudaiyu/sunzu-recommendation-article/p000418.html
駿豆線のほうはPASMO導入の予定はありません。理由は簡単で、「三島駅がJR東海との共同使用駅」だからです。
JR東日本のSuicaエリアとJR東海のTOICAエリアを交通系ICカードにより通しで利用することができない<定期券を除く>ことは周知のとおりです。これはシステム上の制約であり、全国相互利用対象交通系ICカードのシステムをそれこそ全面的に再構築しない限り、この制約を消滅させることはおそらくできないでしょう。三島駅には伊豆箱根鉄道独自の改札口とJR東海との連絡改札の双方がありますが、後者についてはPASMO以外を導入する選択肢がない以上、システム上の制約からICカード対応は困難です。
ということで、駿豆線については、線内におけるキャッシュレス決済手段としてタッチ決済を全駅に導入することになりました。2024/12/18からサービス開始です。
https://www.izuhakone.co.jp/sunzudaiyu/sunzudaiyu-news/p010415_d/fil/railway_news_20241128_.pdf
https://www.izuhakone.co.jp/sunzudaiyu/sunzudaiyu-info/p010379.html
タッチ決済の処理機は、有人駅では窓口に設置しますが、無人駅では改札脇に立てたポールに取り付ける形になります。
これに伴い、三島駅・修善寺駅の両駅で実施していたクレジットカードによる当社線内普通乗車券の発売を原則として終了するとのこと・・・特急踊り子号利用やタッチ決済未対応カード所持者に限り継続
<2024/12/19追記>
駿豆線へのタッチ決済の導入に合わせ、大雄山線との違いについて当ブログ記事同様の内容を毎日新聞が記事にしましたので、紹介しておきます。