関連ブログ記事・・・2024/10/7付「島原道路・森山拡幅区間の西側の進捗状況について」
この森山拡幅区間が、2024/10/31に開催された令和6年度第3回九州地方整備局事業評価監視委員会で評価対象となっており、資料が公開されているので紹介します。
https://www.qsr.mlit.go.jp/site_files/file/s_top/jigyo-hyoka/241031/07_moriyamakakuhuku.pdf
全体事業費は既に開通済みの区間も含め約649億円となっており、前回2021年度の再評価時点より55億円増となっています。
増加の内訳は以下のようになっています。
1.地盤改良の工法見直しに伴う増・・・26億円
2.構造物撤去工の変更に伴う増・・・6億円
3.物価上昇による資機材及び労務費等の増・・・23億円
とのことです。
<1.について>
この周辺は有明海沿岸の地盤が弱い区間のため、道路新設にあたってはどうしても地盤改良が必要となります。方向性としては「家屋が近接している箇所は影響を考慮して標準工法を採用せず、(相対的にコスト高の)低変位工法である高圧噴射攪拌工法で対応」ですが、付近は諫早市近郊の幹線道路沿い故に近年住宅や事業所が増加しており、当初見積もりより「家屋が近接している箇所」が大幅に増えたため、工費増につながりました。
<2.について>
森山拡幅区間では既存の国道57号沿いの土地を買収してそこに高架橋などを施工していくわけですが、尾崎ICから東側区間約1kmではその土地の大半の地中に当初想定以上の基礎コンクリート等が確認されため、構造物撤去に関わる費用が6億円も増加しました。1.と同様、諫早市近郊の幹線道路沿い故に農地ではなく工場や商業施設が建っていた場所が多く、しっかりとした基礎工事がなされていたからなんでしょうね。中間部にある島原鉄道の踏切付近において旧国道57号沿いの2013/3時点のストリートビューが残されていますが、やはり事業所がずらりと並んでいます。