2023/1/12付ブログ記事「加賀温泉駅の整備状況(在来線側=2023/1時点)」の続きです。
加賀温泉駅の北口ですが、当初計画では北陸新幹線開業に合わせて在来線駅舎として開設される予定でした。
加賀市公式サイトに掲載されている2020年4月時点の加賀温泉駅施設整備検討委員会の説明資料によれば、
https://www.city.kaga.ishikawa.jp/material/files/group/49/471_3.pdf
もともと出入口のなかった北側に、2021年度中にJR西日本が在来線の駅舎を新たに建設し、2023年春の新幹線開業に合わせて供用開始する手はずになっていました。
新幹線開業は1年遅れになりましたが、その新駅舎はとっくの昔に完成しています。但し、使用しているのは一部分だけです。
これは、新駅舎はあくまでも在来線の移管先であるIRいしかわ鉄道が使用することを前提に設計されているからです。駅舎入口の上に金属製の物体が設置されていますが、ここにIRいしかわ鉄道のシンボルマークと「加」「賀」「温」「泉」「駅」の切り文字が取り付けられるはずです。
そして、立て看板には「通行証をお持ちの方は在来線新駅舎より通り抜けができます」と書かれています。
実は、この駅舎の西隣にはもともと鉄道をくぐる自由通路(加賀市の管理)が設置されており、駅北側の住民がJRを利用する際はこの通路を通って南側の駅舎にアクセスするようになっていました。そして、南側のショッピングセンターや公共施設に行く際にもこの自由通路は便利な存在でした。
しかし当初計画では、2022年2月23日から新幹線開業直前まで再整備のためまる2年も完全通行止めにする予定になっており、その間は大きく迂回せねば南北を行き来できなくなり、地元住民から反対の声が上がりました。
https://www.chunichi.co.jp/article/399239
そのため、通行止めは延期となり、
https://www.city.kaga.ishikawa.jp/material/files/group/49/shinkensentuukoudome.pdf
代替策を検討した結果「北口を暫定的に供用開始してこちらからJR線に乗降可能にし、買い物などで日常的に南北の行き来が必要な方に対しては市が通行証を発行する」ことで決着しました。2022年8月1日からこれで運用されています。
https://www.city.kaga.ishikawa.jp/material/files/group/49/pressrelease.pdf
このあたりの運用は、現地にも掲示されています。
こちらは、駅南側のかつての自由通路入口付近に設置された立て看板です。
(おわり)