宮部みゆきの『クロスファイア』を先日読み終えた。
これから読むつもりの方がもしいたら、この先は読まない方がいいかもしれない。
ミステリーはストーリーやトリックを重視すると人間を描くことができないという批評をよく受けるようだ。
直木賞を受賞した東野圭吾の『容疑者Xの献身』に対してもそんな批評を読んだ。
未読なのでなんとも言えないが。
でも、宮部みゆきの作品では、人間が悩み生きていると私には思える。
超能力をメインにミステリー的な要素の強いこの作品でも、最も印象に残ったのは生きていくことの孤独、のようなもの。
ずっとひとりで生きてきた主人公が同じような境遇の男に心を開いていく過程は、人はひとりでは生きていけないと痛烈に感じている寂しがりやな私にすんなりと受け止められた。
彼女が特別な能力を持った特殊な人間だからって、人は武器にはなれないし、心を無くすことなんてできないと思う。
大事な人ができたと感じた主人公が変わっていく様子を見るのは、なんだかほっとした。
それだけに、それが幻想だとわかったとき、愕然とした、呆然となった。いや、ただ悲しかった。
このラストは、悲しすぎるでしょう。
ずっとひとりでいることよりも、ふたりになれないとわかる方が寂しいにきまってる。
悲しいことが、多すぎるよ、全く。
そんなふうに感情的な感想しか持てない私は、まだまだ甘いんだろうか。
物理的にひとりでいることはそんなに嫌いではないけれど、精神的にひとりでいると感じるとなんでこんなに不安になるんだろう。
写真は成田けいがサイユウキで差し入れしてくれたいちご系チロルのアソート。
甘さがこころに優しい。
いちご狩りに行きたい。
これから読むつもりの方がもしいたら、この先は読まない方がいいかもしれない。
ミステリーはストーリーやトリックを重視すると人間を描くことができないという批評をよく受けるようだ。
直木賞を受賞した東野圭吾の『容疑者Xの献身』に対してもそんな批評を読んだ。
未読なのでなんとも言えないが。
でも、宮部みゆきの作品では、人間が悩み生きていると私には思える。
超能力をメインにミステリー的な要素の強いこの作品でも、最も印象に残ったのは生きていくことの孤独、のようなもの。
ずっとひとりで生きてきた主人公が同じような境遇の男に心を開いていく過程は、人はひとりでは生きていけないと痛烈に感じている寂しがりやな私にすんなりと受け止められた。
彼女が特別な能力を持った特殊な人間だからって、人は武器にはなれないし、心を無くすことなんてできないと思う。
大事な人ができたと感じた主人公が変わっていく様子を見るのは、なんだかほっとした。
それだけに、それが幻想だとわかったとき、愕然とした、呆然となった。いや、ただ悲しかった。
このラストは、悲しすぎるでしょう。
ずっとひとりでいることよりも、ふたりになれないとわかる方が寂しいにきまってる。
悲しいことが、多すぎるよ、全く。
そんなふうに感情的な感想しか持てない私は、まだまだ甘いんだろうか。
物理的にひとりでいることはそんなに嫌いではないけれど、精神的にひとりでいると感じるとなんでこんなに不安になるんだろう。
写真は成田けいがサイユウキで差し入れしてくれたいちご系チロルのアソート。
甘さがこころに優しい。
いちご狩りに行きたい。