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昨日、今日と、全国紙段機総会が愛知県の三谷温泉でありました。
今回が37回目で、毎年、東京、大阪、愛知が持ち回りで開催していて、
ことしは我われ愛知の担当でした。
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そもそもこういう会の存在意義が問われることもありますが、参加している
メンバーは、みな、
「『今年も公私とも元気にやってますよ』と同業の
みなさんに知ってもらえることに意味がある」
「年に一回でもこうやって顔を合わせているだけでも、
何かあった時にお願いしやすい」
と参加しています。
総会では、まじめな議論をしました。
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夕方になり、部屋の窓からは夕日に染まる三河湾を望むことができました。
その後、懇親会、そして二次会。
私は、懇親会の前に温泉に入り損なったので、二次会終了後、お風呂に
向かいました。
ここの旅館のお風呂は、屋内のお風呂と露天風呂は最初から入口が別れて
いて、私は迷わず露天風呂を選択。
暖簾をくぐって、入っていくと、運良く、お風呂には誰もいませんでした。
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お湯に浸かっていたら、ガラス戸越しにお客さんが脱衣所に入って来るのが
見えました。
「あれ・・・!」
脱衣所に入って来た人を見ると、女性の様に見えるんです。
「ひょっとして、入口の暖簾をよく確認せずに、女湯に
入っちゃたんだろうか・・・」
とりあえず急いで湯殿から上がって、カランの前に座って、髪を洗うことに
しました。するとほどなく、そのお客さんが入ってきて、お湯に浸かりました。
湯加減に満足したのか、時々、「あ~」とか「ほ~」と声を上げるんですが、
その声を聞くと、男の人の声の様なので、
「そうか、私の勘違いだったんだ・・・」
とちょっとホッとしつつ、洗髪を終え、湯殿の方に振り向いて、もう一度
お湯に浸かろうとしました。
その瞬間・・・ やっぱり女性の様です。
これは大変。痴漢にでも間違われたら、大変なことになる。
新聞沙汰になったらどうしよう!
幸い、その女性も私が男だということに気付いていないようなので、慌てて
室内に入り込んで、大急ぎで体を拭きつつ、暖簾を確認すると・・・
「え~、男湯じゃん!」
どういうこと? ということは、もしあの人が女性なら、あの人が間違えてる
ってこと!
そんなことを考えていたら、私がいる脱衣所に次のお客さんが入って来ました。
さて、その性別は・・・というと、おっちゃんです。
そりゃそうですよね、だって暖簾には『男』って書いてあるんだから。
そしてそのおっちゃん、普通に浴衣を脱いで、ガラス戸を開けて、浴室に入って
行きました。
その瞬間、「あれ~!」と言いつつ、そのおっちゃんが脱衣室の方へ戻って
来ました。
やっぱり女性だったんだ!!!
「こっちは男湯だろ?」
「そうですよ。ヘンですよね~」
そんなこと言ってたら、そのおばちゃんも脱衣所へ上がって来て、
「ここは女湯ですよ」
とタオルで体を隠しながら、わめき出しました。
以下、三人でのやり取りです。
「違いますよ。暖簾にちゃんと『男』って書いてあるじゃ
ないですか」
「違いますよ。12時に男湯と女湯が入れ替わるんです」
「何言ってんの。今まだ11時半だよ」
「そりゃ~、係の人が暖簾を掛け間違えたんですよ」
「そんな訳ないでしょ」
「私は、私が入る前に、女性が二人ここから出て来るのを
見ましたよ」
「そんなことないですよ。だって私が入った時は、誰も
いませんでした。そうしたらあなたが入って来たんです」
「違います」
「違いませんよ。私はずっと入っていたんだから」
そんなやり取りをしていたら、おっちゃんがちょうど洗面台の上にある館内
電話を見つけ、フロントに電話をして、
事情を話してくれ、ほどなく旅館の
人が掛け付けてくれました。
そうして、無事、私の潔白が証明され、女性も渋々自分のミスを認めたような、
認めないような・・・
一歩間違ったら、今ごろは、留置所に一夜を明かすはめになっていたかも・・・
言っておきますが、これは夢でも、桂文枝の創作落語でもありませんよ。
本当の話ですよ。
いや~、本当にワクワク、ドキドキの紙段機全国総会でした。
惜しむらくは、闖入してきたのがもう少し、というかもっと大幅に若い女性
だったら・・・
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