寺崎八十四石米

地産地消に向け、美味いと評判を呼んだ地元の米を「八十四石」の名とともに蘇らせるため、見える米づくりを紹介していきます。

種籾の温湯消毒に挑みました

2024-03-03 19:33:10 | 米づくり
この数年オーガニック栽培への関心が高まりまして、一部の水田4反で試験的に挑戦しています。
昨秋は土作りの一環として毎年の米ヌカの他、もみ殻を投入してみました。

3月に入ると種蒔きの準備が始まります。これまではすべての籾を薬で行なってたんですが、この4反の田んぼ用の籾、YouTube動画見て温湯消毒に挑んでみました。

動画によると60°で10分、58°で15分とありまあした。

風呂の給湯温度を最高の60°に設定しても、容器に溜まる温度は精々53°ほどになってしまいます。
熱すぎて籾が煮えちゃうのが心配なんで58°で15分間の設定でやってみました。
意外とお湯の温度は下がります。キープするのに鍋2個とやかん1個にお湯を沸かして、温度が下がらないように妻が注ぎながらの作業、けっこう神経使います。
今回は小さめの衣装ケースで1袋ずつ、袋を揺することもあってか、直ぐに1、2°下がります。いや~、これは面倒くせー。


そして15分経ったら直ぐに別の容器の水に入れて、袋を揺さぶって冷まします。
こうして2袋を温湯消毒しました。


消毒したあとの浸水。日々の水温を足して積算温度が100°と言われてますけど、毎年ウチはもっと行ってるな・・・。
こうして毎日、水を交換して播種(種蒔き)を迎えます。

どうか立派に芽出てちょーだい!とお祈り中です。

なんと豪快に・・・!

2024-02-25 19:20:00 | 米づくり
おかげさまで「八十四石米」も口コミでお客さんが増えてきました。同時に新しいお客さんからは、「完全なオーガニック栽培はできないまでも、近づけることはできませんか?見合う価格でいいので・・・」、と要望がけっこうあるんです。

これまで農薬を減らしたり有機肥料を混ぜたりはしてきたものの、化学肥料に頼った慣行栽培からの変更は容易ではありません。
雑草対策の労力いわゆる人件費や気候変動による減収が気掛かりです。
でも、より安心・安全なコメ作りに挑戦してみようと、先ずは一枚の田んぼで試験的に始めています。

前の投稿で紹介したこの田んぼ、10年ほど前から米ヌカを散布してきました。

そして昨年からは有機肥料として鶏ふんを投入、すると収量がUP、穫れすぎるコメは食味が落ちると言われていることもあって危惧してましたが、お客さんからは高評価をもらってます。
今年はさらに化学肥料を減らして有機肥料を増量しようと思考中です。


そんなとき、豪快に米ヌカを撒いてる農家を発見!
となり村の太田地区でコメ作りしているタナカさんです。

フレコン(フレキシブルコンテナ)通称トン袋に溜めた米ヌカをこれでもか!というくらい散布してるではありませんか!

タナカさんの説明によると、この30aの水田にフレコン2袋を散布、そしてなんと化学肥料を3~4割削減に加え、農薬も抑制し「千葉エコ」認証のコメ作りをしているとのことです。

村の仲間にオーガニック呼びかけも「コメ安いのに、そんな手間掛けられねっぺよ」と言葉が返ってくるなか、こんな身近に意見が一致する農家がいたとは・・・。タナカさんは、お互い安全・安心でおいしいコメ作りに向け、情報を共有しますよと言ってくれたのでした。
なんて心強いお言葉!よろしくお願いします。

大急ぎ・・・

2024-02-18 21:45:06 | 米づくり
2月に入って、とうとう罹ってしまいました。行動範囲はバイトの他コンビニ行く程度だったんですけどね。数十年ぶりの39.5°の高熱に見舞われました。バイト先で感染者が出なくて良かったです。

そして田んぼはというと、先週の雨と雪でグチャグチャ状態が続いてまして、おまけにあさって火曜からしばらく傘マークがついてるじゃーないですか。

明日はバイト休めないし、今日中に残ってる2回目の耕運を完了させねばとトラクターを出動させました。

この田んぼ、何度かブログで紹介してきましたが、チョットだけ手間をかけています。
7~8年、いや10年くらいなるか?米を精米したときに出るヌカを撒いてきたんです。

先週3回目の米ぬか撒き


一週間後の今日の状態

昨年はオーガニックに関心が湧いてきまして、化学肥料を減らして鶏ふんを投入してみました。
収量はというとかなり増えたんですが、穫れすぎると味が落ちるなんて言われてるので、少し複雑な気持ちになりましたけど、より安心・安全なコメ作りに挑戦中です。
そして昨秋にはもみ殻を撒いてやりましたが気休めにすぎないか?



それにしても最近の気になる農業関連の法案記事。

コメ、小麦、大豆などが不足する食料危機時に政府が供給目標を設定して農家に増産計画の届け出を指示できる。従わないと20万円以下の罰金が科される?


輸入相手国へ投資促進する?
こんな法案以前にやることあったんじゃない?
いつの世も百姓は生かさず〇さずなんですかね?離農するスピードが増さないことを祈るばかりです。

今年最初の野良仕事

2024-01-07 17:19:43 | 米づくり
新年を迎え4日から始まったアルバイト、初日は大変忙しい一日でした。
そして今日は田んぼの初仕事、昨秋もおこなった米ぬか撒きです。
米ぬかは、とても良い肥料のようで土作りの一環として撒いてきました。
とはいっても、家で出た米ぬかは耕作してるすべての田んぼに撒くほどありません。
この4反の田んぼ一枚に限ってのこと、美味いコメ作ろうと始めたんです。

昨年の秋は地が固まっていたので軽トラが使えましたが、そのあと耕運したので車は入れないため手作業です。

こんな手間を掛けて本当に食味は良くなるのか?不安になることもありました。
でも昨年からは、食味と同時にオーガニック(有機栽培)に関心が高まったんです。
今年は、よりオーガニックに近づくため、この一枚の田んぼで試験的に挑戦してみようと考えています。

あらら、風向きを考えて撒いたつもりが、着衣には・・・

農家はがんばってます!

2023-12-03 03:59:53 | 米づくり
9月に発生した台風13号による置き土産を村の役員で処理しました。

排水路に堆積した稲わらを取り除く作業です。
13号といえば、9月8日、東海や伊豆諸島に接近して伊豆諸島南部や千葉、茨城、福島各県で短時間に大雨をもたらした台風。

こんなに稲わらが溜まってしまいました
とても10人程度の役員の手作業ではできません。
そんなことから今回も役員を外れたサダオ先輩のお世話になりました。
サダオ先輩はこれまでも重機の操作に長けた方、村の水田の整備に貢献してくれてるんです。
よっしゃー、先輩のあとは俺が引き継ぐべー!と気合いを入れたものの、仲間の口々での話しとして村のコメ作りは危機的状況なんだと実感してしまいました(悲)
それでも近い将来、先輩からテクニックを享受して俺がやろうと決意!マジ?かっけー!?


そんな気持ちになったのも東京大学大学院の鈴木宣弘教授の農家への応援もあるからです。

日本の食について、多くの皆さんに今一度考えていただきたい。

前回の投稿で紹介した11月26日のNHKスペシャル シリーズ 食の“防衛線” 第一回 主食コメ・忍び寄る危機を観て頂けたでしょうか?

そのなかで鈴木教授は、
 ○生産者に必要な支払額と消費者が払える額とのギャップを埋めるのは政府の役割
 ○農業問題は消費者自身の問題
 ○農家と消費者が一体化した地域自給圏
を主張されていました。

消費者の皆さん、どうか理解いただき近隣農家と繋がりをもってください。

なお本日12月3日NHKスペシャル シリーズ 食の“防衛線” 、第二回の酪農は「12/3 午後9時~」放送されます。
残念ながら鈴木教授の出演はないようですが、ぜひご覧ください!