現代版徒然草素描

勝手気ままに感じたままを綴ってみましょう。

後輩の電話。

2011-06-18 11:39:26 | インポート

後輩が電話をくれた。オペレーションを専攻していたころの後輩である。

20年以上も音信不通状態だったのに、どうやって電話番号を調べたのだろう。家を建てて電話番号は変更してある。

「番号案内で聞きました」といった。「この地区で、まったく同じ漢字を使った同姓同名はもう一人いるが、・・・。」と、聞いてみた。「念のため、そちらの番号も案内していただいた」「彼もまた、オペレーションの知恵を生かしているなぁ」と思った。

「何で、電話してくる気になったのだ」と確認してみた。「戦いの法則の中で、確か航空母艦が敵の攻撃を受ける際は、艦載機がないほうが防御しやすかったのではなかったかなぁ」昔、オペレーションの中でミッドウェー海戦に参加した戦艦のプラモデルを作り、その装備のデーターや、ダイアグラムを入力してオペレーションした記憶がよみがえってきた(ジャンボをつった人々、「学の苦悩」参照。

「これは、今度の震災の地震と津波のことを言い出したな」と思った。減災について何か言いたいのだろう。「今の科学では地震の予測は出来ないということになっている。津波のほうは何とか予報が出来るだけたいしたものだが?」と切り出してみた。「たとえば、ひずみ計やそれ以外で予測可能になる方法はないのか」「それは、オペレーションにかかわった人で無いと出来ない発想かもしれないなぁ」原因と結果の間に横たわる因果関係にかかわる事柄である。「電離層とか、その間を行き来する電波の状態をチェックするとか、空気中の成分濃度の変化とか、GPSを活用して何とかならないのか」と言い出した。

「今のところ、そちらの技術は認知されていないのかもしれない。どこかに、ネックがあるかも知れないぞ。」

「だったら、その全部を寄せ集めて、立体的に並べて見たら何かわかるのでは?」イージス艦の情報収集、解析能力でも想定しているものやら、・・・・。「それは大事なことだけれど、おのおの専門分野が違っているのだ。つまり、オペレーション的な発想は出来ないのかもしれないぞ」

「我々が、かつて、中ソ国境付近に展開された軍隊の配列から軍事衝突の危険性を察知してそのXデイを割り出そうとしたようにはいかないということだ。あれは起きなくてよかったことだが?事件が変な方向に展開してしまったということだ。」

「それにつけても、それ以外の事柄で、昔、勉強してきたことを何に応用してみたのだ」と聞き返した。「特別の事柄については何もしてこなかったけれど、・・。」「オペレーションの中で「ポイントオブノーリターン」というタームが何回か出てきていたが、気が付いていたのか。破局には定められた方向性があるということだ。「トリガーポイント」と言い換えてもよい。すべての結果は原因があるから起こるものだといえる。今度の災害も例外じゃない。どこかに、破局のサインがあったはずだ。ただ、今の科学ではわからないということだけのことだ。3.11に突然起こったのではない。引き金はすでに引かれていて、現象として現れたのが、たまたま、その日だったということじゃないのか。我々が必死になって探したⅩデイが3、11だったと言う事になる」