心のフロンティア理論
科学上の「フロンテア理論」は福井健一さんがノーベル賞をいただいているので皆
さんがご存知の事柄であると思われる。簡単に言ってしまえば【外郭電子の数が物質
の性格を決める。例えば、炭素は4個。この性格は半導体として利用されている。そ
してカーボン系列に属する元素はどれもその性格がある。】というものである。
興味のある人は研究してみていただきたい。アイデアや発明などにもこの理論が当
てはまるような気がしている。
歴史的に見てもルネサンスは十字軍の遠征の後、花開いていると言える。異種の文
化に触れたことが実り豊かな成果になった。わが国においても、江戸の後期から明
治の初めにこの国の指導的立場の人たちが生まれてきた背景に文化などの境界線上
にいるような気がしている。
科学的な物質の持つ電子的な手のつながり方に似ているような気がしてならないのである。ジョハリの四つの窓の図式が人々の間には存在しているのだろう。聞いてみる、話をしてみることでアイデアや発明のセルモーターが回り始めるといえる。何らかの刺激が必要になるのだろう。出会いが触媒反応を促進したり、相乗効果を挙げたりするのかも知れない。(その際たるものが、益川、小林両教授の成果だと思われる。)
四国で「彩りビジネス」を展開している横石さんも「地元で生産できるものを利用するという発想」(地域資本という発想であるがお金だけに限らない。)はあったが、それが「何である」のかわからずにいた。
あるとき、都会のすし屋さんで出されていた「紅葉したもみじ葉のつま」を持って帰ろうとする女性グループとの出会いがなければ生まれてこなかったものである。実は着想やひらめきとは意外な場所から突然やってくるという性格がある。
着想の気まぐれさには、たびたび驚かされてきた。それらが同時にやってくるということはまずない。どこまで進めばその回答に突き当たるのかという保証もない。研ぎ澄された感性が要求されることになる。
そして商品にする過程でさまざまなノウハウ【知識+経験、彩りビジネスの場合は、その多くは年配者たちが持ち合わせていた。】と仕組を作る知恵、【対応を早くする(防災無線やファックス、パソコンを使う。それもメガネを掛けなくても読み取れるくらいの大きさにして、)使う人(葉物)のニーズ(季節を先取りしたタイミング。)に合わせるための工夫】をしてきている。そのためには四国という環境が良かったのかもしれない。
発想やアイデアの性格とそれが訪れる必要十分条件があるといえる。「ジョハリの四つ
の窓」の図式を念頭に置きながらそのような環境の中に自分の身(横石さんも自腹を切っ
て料亭などに足を運んでいる。使用している状況を把握する。(現場学))をおいてみるこ
とだろう。
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