日々の便り

男女を問わず中高年者で、暇つぶしに、居住地の四季の移り変わりや、趣味等を語りあえたら・・と。

山と河にて (15)

2023年09月16日 01時27分39秒 | Weblog

 大助は、浴槽から上がり脱衣場に行くと美代子も後について上がってきたが、長湯したうえに戯れた興奮で、汗が拭いても拭いても湧き出る様に皮膚を濡らし、美代子が見かねて自分のバスタオルで背中を拭いてくれたが、その時、大鏡に彼女の裸体が映っているのがチラット見えたので、大助は本能をそそわれて、彼女を抱きしめて可愛い桜色の乳首にキスをしたところ、彼女はビックリして「イヤッ! ヤメテェ~」と叫び声をあげ、慌ててバスタオルで上半身を隠して後ずさりしたので、彼は自分のとった衝動的な行動と恥ずかしさが、ない交ぜになって複雑な思いで振り向きもせずに
  「チェッ! さっきは、すきな様にして、といったくせに・・」 「コレダカラ ワカンナイナァ~」
と文句を言うと、彼女は少し間をおいて
  「ゴメンナサイ」 「ナゼカ ジブンデモワカライヮ」
と申し訳なさそうに小声で言ったあと
  「誰もいないから、浴衣を着ないでバスタオルを肩にかけて、リビングに行っていてね」
  「氷水が用意してあるわ」
と呟いていた。

 大助は、返事をすることもなく、さっさと、リビングに行き、頭にタオルを乗せて氷水を飲をのみ、TVのスイッチを入れてニュースを見ていたが、やがて美代子も髪をタオルで包んで、額の汗を拭きながらも、襟元をきちんと合わせた浴衣姿で、リビングに現れ「なにか食べる?」と聞いたが、彼は気持ちが落ち着かず、先程の、彼女の態度に不満もあり
  「お腹は空いていないが、ぐっすり眠りたいし、睡眠薬代わりにウイスキーの水割りを飲みたいので少しくれないかな」
と、愛想の無い言い方で催促すると、彼女は戸棚からウイスキーの瓶を取り出して作りはじめ様としたが、彼は瓶を引き寄せて自分で薄い水割りを作って飲んだ。 
 大助は、高鳴る気持ちを少しでも落ち着かせようとする反面、チョコット見た桜色の乳首に言い知れぬ興味と興奮を覚え、彼女同様に心が大きくゆらいでいた。
 
 美代子は、氷水の入ったコップを手にテーブルを挟んで彼の前に静かに腰かけたが、心なしか青白い顔をして何も言わず俯いていたので、大助が
  「湯当たりしたのかね。顔色が青ざめているよ。君も早く横になって休んだ方がいいよ」
と声をかけると、彼女は
  「チガウハ シンパイシナイデ」 「サッキハ トツゼンノコトデ ビックリシテシマイ ワルカッタワ ゴメンナサイネ 」
と、悲しそうに小声で答えたので、彼は
  「もう、その話はやめてくれ。 君が女性として本能的に反射して言ったことを、まともに受けた僕が悪かったよ」
  「陽気に誘われ調子に乗って、山や河のほとりで遊びすぎて、君も疲れているんだよ」
  「別に怒ってなんかいなさ。気にするなよ」「折角、逢えて楽しく過ごしたとゆうのに・・」
  「もう、本当に最後のデートになってしまったけれど、そんな顔をしないで元気をだせよ」
と慰めたが、彼女は答えることもなく氷水を一口含んだあとチョット間をおいて彼の顔を見つめて、か細い声で
  「お布団は、二階のお部屋に用意しておきましたので、ゆっくりお休みになってね」
  「わたしも、後片付けをしてからお部屋に行きますので・・」
と言ったので、彼は美代子の顔色から察して
  「有難う。でも、君は自分の部屋で休めばいいさ。もう沢山話したことだし、そのほうが休めるよ」
と返事をしながら、飲みかけのコップを手にして立ち上がると、以前、遊んで慣れ知った二階の部屋に行き、廊下の椅子に腰掛けて中庭の池を見ながら水割りを飲み干したあと、布団の上に仰向けに伏せて天井を見ながら、朝、出かける時、姉の珠子から
  「彼女の心を傷つけない様に注意するのよ。判ったわネ」
と、いつになく強い調子で言われたことを思い出し、今日の出来事と合わせて色々と思案してしまった。

 大助は、湯上りと興奮で体があついため、部屋のサークラインを消し、枕もとのスタンドも薄明かりにして、下着をつけずパンツに寝巻き姿で布団の上に大の字に横になり
  <浴槽の中で、美代子が望んだこととはいえ、乳房を思う存分さわり、彼女も嫌がらずに興奮して息を弾ませていたのに・・。と、自分では彼女も納得していたと思っていたが、遂、浴槽の中での彼女の言葉をまともにうけてしまい、いけなかったなぁ。と、反省すると共に、あの乳房に触れたときの感触や、鏡の中に映った彼女の姿態が脳裏から離れず、モヤモヤした気分で、その時のことを思い起こすと、興奮が甦ってきて、なかなか寝つけなかった。

 時がどのくらい流れたのか、思案に草臥れてウトウトしかけたとき、部屋の襖がスーット開いて彼女が忍び足で枕元に近ずいて来て、しゃがむと
 「ワタシモ イッショニ ヤスマセテ。 イイデショ」
と小声がしたので、大助は彼女の細い声を聞いてハットして横になったまま「ウ~ン」と、迷った様に返事をして彼女を横目で見ると、長い髪の毛を束ねて片方に垂らし、大学生とは思えない艶かしい容姿で青い瞳をチラット光らせ、きちんと帯を締めた寝巻き姿で、手にはバックを提げて、背中の側に寄ってきて静かに座るや、彼の肩にそっと手を当てて、泣き入るような細い声で
  「ネェ マダ オコッテイルノ ヤメテヨゥ」 
  「ワタシ モウカクゴヲキメテイルノ ホントウニ ドノヨウニサレテモ ワメカナイワ」 
と、小さい声で言いながら、大助の返事を待たずにスタンドを消すと、彼女は帯を解いて床に入ってきてしまった。
 
 大助が、背中を向けたまま無言でいると、彼女は大助の背中に顔を寄せて
  「明日、お別れすると、もう、なが~く、お逢いできないのよ。心が凍りつく様な寂しさがしてならないの」
  「ねぇ~、なにか言ってよ」
と言うので、彼は重い口を開いて
  「その思いは僕も同じだよ」
  「今更、そんなセンチなことを言うなよ。僕達に与えられた運命なのだから、耐え忍ぶ以外に方法はないさ」
と、眠気もあり、なんか悟ったような気の無い返事をすると、彼女は
  「ねぇ、こっちを向いてよ」
と言って、彼の肩を軽く揺さぶりながら 
  「ワタシ マジメナキモチデ イッテイルノョ」
と、背中をつっきながら消えいる様な細い声で言いながら、彼の腕を手繰って自分の方に向かせたので、彼も覚悟を決めて
  「本当にいいのかい。あとで後悔して泣かないでくれよ」
と言うと、彼女は小さい声で
 「ナニモイワナイデ・・。 スキニシテイイヮ」
と答えたので、大助は彼女の言葉に刺激されて眠気も覚めて、先程来の興奮が一層燃え上がって自制心を抑えられず、寝巻きを脱ぎパンツ一枚になると、彼女もあわせるように寝巻きを素早く脱いで下着だけになり、彼の体にピタリと身体を寄せて、うずくまるようにして、彼の胸に顔を当ててしがみついてしまった。
 大助も、彼女が真剣な思いであると知ると
 「これでは身動きできず、どうしよもないわ」
と言いながら、無理に体を離してスリップの上から滑らかで柔らかい肌の背筋を優しく撫でてやった。
 大助は美代子を抱いているうちに興奮がましてきて自然と自制心が薄れ、彼女のスリップをたくし上げて、薄明りの中であらわになった乳房をいじりながら
 「さっき、湯船の中で見たときより小さいようだなぁ。浮力のせいで大きく見えたのかなぁ。不思議だなぁ」
と、独り言を呟いていたら、彼女は
 「ソンナコトナイヮ」
と消え入るような細い声で答えるや、恥ずかしさのあまりシャツを下げてしまった。

 美代子は、必然的に、次におこることを予期して緊張し、時々、怯えてか、少し身体を強張らせ、かすかに震えていた。
 大助は本能の火が燃え盛り、彼女を少し離して、ゆっくりと唇を合わせたあと、再度、彼女のスリップとシャツをたくし上げて、ぎこちない手付きで乳房を思う存分愛撫してから下腿部へと手を廻わし、初めて手に触れる異性の陰部に興味と興奮が入り混じった気持ちで、すがりついている彼女の気持ちを慮ることなく、パンティーに手をかけて脱がせても拒むこともなく、両手で顔を覆い素直に応じていた。
 大助は意の趣くままに秘部をまさぐり、初体験の畏怖に怯えて、目を閉じて小刻みに震えている彼女を強引に仰向けにして身体を重ねると、下半身が自然と秘部に触れ挿入した瞬間、未成熟な女体はヴァルトリンシ腺でうるおうこともなく痛むのか苦痛の表情をし、首を少し上げて呻くように「アッ ヤメテェ~」と反射的に小さく呻いて首を振り腰を引いて、のけぞる素振りをしたので、彼は思わず「イタイ・・」と声を掛けると、彼女は「ダマッテェ」と小さく呻きながらも、片腕を彼の首に浅く絡めたので、彼は彼女の肩を抑える様に肘で抱えてコイッスすると、彼女は小刻みに首を振って悶えたために、彼は腕にまとわりついた乱れた長い髪の毛をソット振りほどき、悶える彼女の姿態に益々興奮し、あとは旺盛な性欲に任せて夢中で要領を得ないまま、初めて知った陰部の緊縛感が齎す性的快感から女体の性の不思議さに酔いしれて、夢中になって気分のおもむくままに息を乱して彼女を抱きしめた。

 その夜。 美代子は自からの意志で大助と離れることのない念願の夢を託し、彼の為すがままに身を委ねて、18歳の春を捧げた。
 
 彼女は初体験の身体的苦痛に耐えながらも、心は目的達成感からやすらぎ、大助と永遠の愛の契りを結んだ嬉しさで心が一層安らいだ。
 彼女は抱かれたあとの、けだるい余韻にひたりながらも、心の中で、大助は異人種の自分の体を違和感も不満もなく心に受け入れてくれたかしら。と、少し不安がよぎったが、お爺さもイギリス人と結婚して家庭を築いたので心配することないわ。と、自問自答して安心すると、軽い鼾をかいて眠っている彼に寄り添ったまま安らいだ心地で「コレデイインダヮ」と彼の背中に顔を当てて呟やくと、彼の寝息に誘われる様に眠気をもようし
 いつしか、新緑の野原をそよ風に髪を靡かせながら、彼と手を繋いで柔らかい山の青草を素足で踏んで、希望に満ちた山の彼方に向かって駆けて行く、夢想の世界に吸い込まれるようにはいった。
 

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