朝5時にカプセルホテルを出た俺は、就職先の「○○興業建築」へ向かった。
当時、まだ2月中旬頃やったんで、北海道は、道路に氷がはって、何回もひっくりかえりそうになった。
北海道の地理に慣れていない俺は、何とか約束の6時に就職先に到着せなあかんと思い、必死で、探した。
何回も、その辺で、スコップで雪かきしている人に聴いた。
確かに、親切に教えてくれるかたもおったが、「そんなもん知るべか!」とののしるようなおっさんもおった。
しばきあげたろかと思ったがそんな、余裕はなかったし、警察問題になったら、すぐに親父に連絡いくと思い、ここは、我慢我慢・・・・・・・・・
まだ18歳のガキやったんで、いきがりがなおってなかったと思う。
ようやく、就職先の事務所へ到着。
もうすでに、何人かの、建築作業員が、灯油ストーブの前で缶コーヒーを飲んでいた。
親方らしいのが、ストーブの前で足を組んで座っていたのは、今でも思う。
偉そうなふてぶてしい感じがあった。
俺「先日、電話かけた鈴木ですが・・・・・・・」
親方「おーそうか。日給で6000円やぞ。」とっ。
電話でも聞いたがもう一度「日払いできるんですよね??」と。
親方「日払い?」
俺「電話で聞いたんですが・・・」
親方「まぁー半分の3000円だったらできるけどなぁ~」
あまりにも、人を乞食のように扱う態度に憤りを感じた。
親方「その服装で仕事するつもりか?」
俺「いやぁ~これしかないもんで・・・」
親方「○○、作業服と長靴探したれ。」
俺「すみません。」
俺は、初めて働くところがこんな態度の下かと思い、逃げ出したい気持ちで一杯やった。
でも、金あらへんし、働くしかない。
今日は、何をされるんやろうか。
どんな仕事がまってるんやろうか。
嫌々。。
この雪の季節建設業の仕事はあまりなく、結局、雪かき作業・・・・
はじめての雪かき作業で嫌々、何回もこけたし、うまい事スコップに入らん。
他の作業員が、「雪かきはこうやってやるだべさ!!!」と・・
はいはいわかりましたよと、心の中で思い、「あ、そうですか、すみません。」
寒いし、すべるし、手はしびれるし、ろくなことはなかった。
10時の休憩の時には、「おい、新米コーヒー6本買ってこい」って。
俺、「分かりました。」心の中では、何がコーヒーじゃーーーーーと思いつつ。
何とか、その日は過ごしたが、事務所に帰って、日払いの事、親方に言うたら、そんなん聞いてないみたいな、しらじらしい態度。
ムカっってきたけど 、我慢・我慢
ほいで、ほうり投げるように3千円を俺に渡した始末。
寮に帰ったら最悪・・・辞めようかなっ。もうあかん!!
続く