こんばんは。
昨日は大学の社会人講座(スペシャルトーク オンライン講演)を聴講しました。
昨日のテーマは、iPS財団理事長の山中伸弥さんによる『再生医療の普及を目指して』。
学者さんの小難しい話を聴かなきゃならんかなぁと、
あまり期待はしていなかったのですが、
期待を裏切る興味深いお話が聴けました。
注)今回の記事は私が講演を聴きながら、個人的にメモし感じたことを文章にしていますので、当日の講演内容と異なる部分もあるかと思います。ご了承下さい。
~~~~
山中教授のお父様は町工場を経営していましたが、仕事中足に怪我をしてしまい、治療で受けた輸血が原因で肝炎になってしまいます。
当時、肝炎についてA型とB型のウイルスは分かっていたのですが、お父様の肝炎の原因となるウイルスは判明しておらず、お父様の肝炎は不治の病として治療することが出来ませんでした。
その後山中少年は医学部へと進み、整形外科医になります。(お父様を治したいという見えない意志を感じますね。)
医者になった山中さんでも、病床のお父様にしてあげられるのは栄養剤等の点滴を打つのみ。
お父様は肝炎から最終的に肝硬変に悪化し、58歳の若さで亡くなってしまいます。
大きなショックを受けた山中さん。
「今の医学で治らない病はどうしたら良いのか?」
山中さんは再び研究の道に進みます。
お父様の亡くなった翌年、アメリカの研究者により、お父様の肝炎の原因であったウイルスが発見されました。
(C型でした。)
更にC型肝炎ウイルスの特効薬である錠剤も開発され、今ではその錠剤を90日間飲むだけで治ってしまいます。
現在の医学研究の課題として、
・化合物である薬の原価は僅かだが、薬価になるととても高額になること
・薬が実用化されるまで、何十年と時間が掛かること
があります。
これらの問題を解決するため、山中教授を中心にiPS研究財団が設立されました。
iPS細胞をはじめとする再生医療の普及により、健康寿命を伸ばしたいと話す山中さん。
答えのないものに挑む時のマインドは「勇気」と「開拓精神」。
理不尽なことに当たっても
「こんなもんだろう!」と受け止め、「じゃあどう進む?」と対処法を考える。
ノーベル賞を受賞する程の、iPS細胞の研究で、さぞ難しいことを沢山考えているであろう山中さんの頭の中は、
実は「お父様を救いたい」という、
ただただシンプルな、尊い想いだけがあるんじゃないかな?と個人的には感じました。
財団運営及び研究には、国からの補助金もありますが、将来的に続くかは確定しておらず、
個人や企業からの寄付に依る部分も大きいとのことです。
↓以下のサイトの問い合わせ先フリーダイヤルを見てみて下さい。教授自ら奔走しています(汗)
貴重なお話をありがとうございました!
ではまた~