シリーズで撮影を続けているのが狛犬です。江戸時代から明治、大正、昭和、平成など、造立された年号が刻まれているため、歴史的な社会背景も見えて来る石造物です。特に印象に残るのが江戸時代の年号が刻まれたものです。地域による個性が顕著で、造形的にも魅力的なものが多いです。それが、明治時代以降になると、同じ工房で制作されたと思えるものが目立ち、やや個性が失われて、大量生産されたと感じるようになります。また、石材の質も江戸時代のものとは異なるようで、風化による劣化が目立つのは、明治時代以降のものに多いようです。網引八幡神社の狛犬も年号は確認していませんが、その造形から、江戸時代のものではないと思われます。そして、残念なことに阿形の狛犬には下顎の崩落が見られるのです。
30秒の心象風景29561・石造の狛犬~網引八幡~
https://youtu.be/03wyo258yTc