広重の名作絵画を連続で楽しんでいます。広重といえば東海道五十三次ですが、も一つ木曽海道六拾九次というものあります。こちらも連作絵画として魅力的な作品群でした。それらの中には三大役物と呼ばれるなど、名作とされ、単独で鑑賞の対象になっている有名な作品もあります。そして、今取り組んでいるのが名所江戸百景です。広重はこのシリーズで何を描こうとしたのか、極めて謎めいたものがあることで知られる連作です。この中にも海外にまで知られ愛された作品があります。そんな作品群ですが、連作ならではの事故もあるようです。「亀戸天神境内」は海外にまで知られた作品のようですが、初刷りでは、色間違いをしたとされています。「藤」の名所として知られていた亀戸天神を描いていて、藤の奥に太鼓橋が見えます。構図から見ても本来ならば太鼓橋の下は、空と同じ色のはずですが、初摺では間違えて藍色にしてしまったという作品です。
30秒の心象風景29562・亀戸天神境内~広重の名所江戸百景~
https://youtu.be/dpkmgsMO9Ug