ハレノクニでワイン

11年間の島暮らしから、ワイン農家を目指して山暮らしへ。
グッドライフを探す旅と美味しいものを綴ります。

ローカルなビール、ローカルなワイン day6

2024-09-22 | フランス2024

この日はタンクの最終チェック。

一つ一つのタンクに水を入れて、漏れないかどうかのチェックをします。

ひとつのタンクがOKだったら、次のタンクへ。

ポンプで水を移動します。

ワインの醸造工程では重力による移動だけで、ポンプは使いません。

それから、すべてのタンクに蓋をして、チューブに空気を入れておいておき、漏れがないかどうかをチェックします。

いくつかの蓋に割れた部分があり、ここに当たってしまうとチューブに穴が開いてしまうのでヤスリがけをして修繕します。

 

お昼は近隣のヴィニュロン、バティスト・クザンさんのワインをいただきます。

夕方、仕事が終わって近隣の野菜直売所へ。ここはすべてローカルかつBIOの食材です。

根セロリもありました。

それから、近くのクラフトビール醸造所へ。

原料となる麦、ホップから建物まで自分たちで作っちゃうなんて素敵です。

週末だけビールが飲めるようになっており、オーガニックな生産者やアーティストたちが集まる場になっているとのこと。

来週以降に予定されている収穫では、お手伝いに来ていただいた方たちと一緒にランチが提供されるのですが、その場でこの生ビールが飲めるらしい。

実に自由、実に素敵でオープンマインドな人たちが集まっています。

ワイン生産者、食料品店をやっているひと、アーティスト、子供連れのファミリーからご高齢の方まで。

こんな場が自分の住むエリアにもできるといいな、と新しいビジョンが加わりました。

それから、チーズやお惣菜、蜂蜜などローカルな食材を扱うフードトラックが販売に来ていて、

ここの店主が収穫の時の料理を担当してくれることになっているとのこと。

またその時に日本の話きかせてねーと言ってくれたので、楽しみです。

そして帰宅し、買ってきたおいしい食材たちでカンパイ。

ビールの醸造所で出会ったワインの生産者さんの、シュナンブランをいただきます。

 

地域の人たちがつながっていて、影響し合い、生きている。

そんなリアルが目の前に広がっている最高の場所でした。

 

いやー、素敵なインスピレーションをたくさんいただきました。

 


根っこに触れる day5

2024-09-22 | フランス2024

この日はワインの瓶詰作業。

日本でいつも触っているのとは違う瓶詰機に興味津々。

構造の違いから、ワインがより空気に触れないで瓶詰できるようです。

コルクの打栓機もいつもと違い、同じメーカーの異なる機種。

しっかりしていて扱いやすい。

午後は畑で作業。

あいまにワインのエチケット(ラベル)にも使われている門の看板(?)を見せていただきました。

ある意味ここの土地のルーツに触れたような気がしました。

今晩はワイナリーの経営者が通っていた醸造学校の同級生が造ったシャルドネのワインでカンパイ。

そして新しい食材「根セロリ」に出会いました。

普通のセロリとは違う種類のようで、さっと茹でてサラダや和え物に使えるそうです。

しっかり火を通すとホクホクした芋のような食感になり、ポタージュでも美味しいとのこと。

 

美味しい毎日です。

 


ヴィニュロン(ワイン生産者)の哲学に触れて day4

2024-09-22 | フランス2024

今の季節、ロワールでは、夜が明けるのは7時半くらい。

朝食を食べ、仕事に向かうときに見られる畑の景色が好きだ。

醸造所に着いたらまずは樽とタンクに異変が無いかをチェック。

毎日欠かさず、朝と夕方帰る前に。

この日は畑仕事からスタートして、昼前に切り上げ必要な器具を探しにホームセンターへ。

家庭でワインを絞るためのプレス機やコルクなど醸造器具が揃っていてワクワクしました。

それからブドウを買わせてもらう生産者の畑へ。

今の状況を一緒に見ながら、畑で仕事をする上での哲学を聞かせてもらう貴重な機会でした。

彼女は生物の多様性を大事にするため、イラクサなど様々な植物の成分を使ってブドウの病気を防ぐ努力をしているとのこと。また、それらの知識は同じような考えを持つ生産者たちの間で共有され、またある程度体系化されているそうです。

そのようなやり方はぜひ取り入れていきたいと感じました。

それから一緒に近くのレストランへ。

ローカルな食材、ローカルなワインが提供されていて、とても美味しく素敵な時間でした。

 

中でも前菜のビーツが素晴らしく美味しかった!

ごま油で和えてありました。

この日は仕事が終わっていつものスーパーへ買出し。

シャルキュトリ(ハム・サラミ・パテなどお肉の加工品)とチーズ類を補給。

少しずつ運転にも慣れてきて、無事に帰ってきました。

お借りしている車は大きいけど運転しやすく、だんだん愛着が。

一緒に滞在しているソムリエの阿部さんの料理がいつも本当に素晴らしく、

マッシュルームのサラダは絶品でした。

この日は先日購入したロモランタンという、現地でも忘れられた品種と呼ばれているブドウのワインをいただきました。

これまた忘れられない味になりそうです。

 

こうしてこの日も夜が更けていきました。


腐敗果のチェックと買出し day3

2024-09-19 | フランス2024

この日の仕事は収穫前のブドウの腐敗果チェックから。

こちらの気候は過ごしやすく、朝はまだ肌寒い位で長袖のシャツにダウンベスト、パーカーを着て仕事しています。

こんな感じで、ブドウが傷んでワインにマイナスの影響を及ぼす果実を事前に取り除いていきます。

予定よりも時間がかかり、この日は1日中同じ作業をしていました。

ブドウが膝くらいの高さにあるので、歩いてかがんでを繰り返し、足腰が鍛えられました。

 

仕事が終わってから近隣のエピスリー(食料品店)を回りました。

日本で言うと、田舎にある「商店」に近いでしょうか。

食材を中心に雑貨なんかも少し売っているという。

しかし、そこはフランス。

ローカルな生産者のとんがったワインが揃えられていて、

日本でも有名な生産者でもまだ現地でしか買えないようなワインを探すのが楽しかったです。

ちなみに、お店の方(中央)が「ビール飲んでいけよ」と振る舞ってくださったので、

いろんな生産者の最新情報を聞くことができました。

お酒を飲んでいても車を運転できる国ならでは、ですね。

 

結局この日は2つの街へ行き、食材とワインを調達。

さっそく買ってきたワインで食事を楽しみながら、今日もワイン談義で夜は更けていきます。

今日はやっと洗濯もできたし、明日からリフレッシュして頑張ります。


ワイナリーのランチがやばい day2 

2024-09-18 | フランス2024

さて、この日からワイナリーでの暮らしが始まりました。

朝はブドウ畑の区画を歩きながら案内していただくとこからスタート。

6haの広さに約2.7万本のブドウが植えられています。

これはカベルネ・フランというこの地方でメインとなる品種。

白ワイン用はシュナンブラン。

他にも量は少ないけど4種類のブドウが植えられていました。

この日は収穫に使うカゴを洗浄します。

来週から始まるシーズンに向けて、今週はタンクや道具の準備やチェック。

美味しいワインは、綺麗な収穫カゴから。

そして、お待ちかねランチターイム。

この日は近所のパン屋さんで買ってきてくださったというサンドイッチ。

収穫の時期は料理人の方が来て毎日腕を振るってくれるそうで、こんな簡単なお昼でごめんなさいと言われましたが、

十分なご馳走であります。

先ほどのカベルネフランで作られた、ここのワイン。なんて贅沢な。

この日は仕事が終わってから車で10分ほどのスーパーへ買出しに。

途中、農協によってタンクの交換用バルブを探しに行きます。

農協に醸造器具コーナーがあるのがすごい・・・

これがフランスでは当たり前なんだよなーと実感。

 

実はこの日から道を覚える為に私が車を運転させてもらってます。

左ハンドル、右車線、マニュアル車なのでシフトの位置も逆でドキドキでした。

夜は買出ししてきた食材と、シュナンブランで作られたここの白。

なんて贅沢な。

さらに、一緒にこの生活をスタートした方がソムリエ、かつ、料理好きなので

3食美味しいお料理が食べられる!

なんて僥倖。

なんて贅沢。

 

罪悪感に苛まれる日々がスタートした、そんなday2でした。