昨夜と今日は、すでに選曲を済ませておいた秋のライブの曲に、テンポを書き込む作業に追われました。歌いながら決めていくので時間がかかります。ピアニストに渡すためのものです。
年齢を重ねた今は、どうしてもテンポが早いと気持ちが乗らないのです。
シャンソンはフランス語を訳したものを歌うので、小節の中の日本語は直訳にはなっていません。すべてを譜面通りに歌うと、日本語はしばしば機能しなくなってしまいます。
もともとが美しく上手に歌うことには魅力を感じていませんので~。
歌を聴き手と共有するためには、日本語のイントネーションがとても大事なのです。
ということは、音符をを変えたり無視したりの作業が必要になってくるわけですね。
私はその作業を、メロディーラインを体に覚えさせたら、「その中で絵を描く」という風に考えています。
そこでテンポの緩急! それによる「間」の変化! が、聴き手との共有を得ることにつながるのだと、確信を持つようになりました。
時々30人ほどの狭いホールで歌うと、目をつぶって聴いてくださるお客様が増えたことに気が付きました。
それはつまり、曲の映像を楽しんでいただいてるのだと思い、嬉しくてたまりません。
今後ますますシャンソンの深みを彷徨うことになりそうです。