檄文!!サッカー

熱くなり、何より愛すべきサッカーについて書きます。
その過程で得られた市民意識を元に、世情についても論述中。

ニャンこ先輩 第5回

2011年04月23日 22時58分36秒 | 市民意識tkそんな・・ネタ!

ニャンこ先輩 第1回 2010年12月23日

 ニャン子先輩 第2回 2011年1月23日

 ニャン子先輩 第3回 2011年2月23日

ニャン子先輩 第4回 2011年3月23日



 この店は一階が注文の受付のみになっていて、二階に上がって席を探す事になる。

僕が逃げない様に、気を張っているのだろうか……。

彼女が階段を上る際に、僕は先を譲ろうとした。

すると、無言のまま……。

顎で、先に行けと返された。

上り階段の途中で立ち止まり、後ろの彼女に尋ねた。

「煙草吸います?」

黙って、彼女は首を振った。

外国人のジェスチャーとして、首を振る行為が否定を表すのか知らない。

ただ何となく察した僕は、トイレから一番遠い禁煙席を選んだ。

この期に及んでも、僕はまだ人目を避ける事を優先していた。

しかし、1つ1つの小賢しい選択が……。

このまま突入する流れを、変えられる様な効力は持ち得ない事。

それだけは、理解出来ていた。

席は窓際で、目下には駅前の通りが見える。

僕は手前の席を引いて、彼女に座って貰おうとした。

すると彼女は,余計な事はしなくて良いといった目でこう言った。

「自分でやる」

(あぁ……)

(僕の気遣いは、御節介にしかならなかった様だ)

とりつく島が無い状態で、僕は対面する事になった。

彼女はテリヤキには目もくれず、ずっと僕の事睨んでいる様であった。

「テリヤキぢゃ、マズか…ったかなぁ?」

普段なら笑って誤魔化す所だが、思わず声がトーンダウンせざるを得なかった。

彼女は、なお無言である。

僕の心臓が脳から指令を受けて、忙しく鼓動を調律している事はハッキリと理解出来た。

何か、言葉を紡がねばなるまい……。

そう思えば思う程、頭から言葉はこぼれていった。

 

ニャンこ先輩 第6回 2011年6月23日

 

 

 

 



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