「私、文藝春秋をちょいと読みましたら……」
「巨人の外野手や、入口の反対言葉じゃない『出口汪』が……」
「『金田一ナントカ』さんと、対談してました」
「国語って奴は、売れっ子の予備校教師に言わせると……」
「論理的に出来ているそうでして……」
「おぃ、お茶だよ」
「はい、ただいま~」
「あら♪」
「お客さん?」
「ごめんなさい、何のお構いもしませんで……」
「そんなカテー付き合いじゃないンだよ」
「これから二人でお呼ばれしてくっからよ!」
「遅くなるかもしれねぇ、火元と戸締まりだけは用心してくんな」
「はい、いってらっしゃいませ」
この亭主が酔って帰りが遅くなるって出てって、素直に帰って来た試しが御座いません。
酔っぱらうと、歩くのも億劫になって帰って来れなくなる性分でして……。
一緒に同行する連れ合いは、下戸なため……。
しかし、出される酒の肴が無二の好物。
片方が二人前を飲み、片方が一人前半を食べるという塩梅で……。
「や~旨かった旨かった」
「今年も、美味しいお酒をお呼ばれさせて頂きやした」
「おぅ、おめぇは足元がおぼつかねぇから泊まってけ!」
こんな具合で、毎年新酒の御披露目にははってでも参加しようって根性でして……。
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