ミネラルたっぷりの「煮干し」で
全身の代謝をアップ!
ダイエット=食べない、と考えがちですが、
「40代以降の“食べないダイエット”は危険です」
「“食べないダイエット”は短期間でやせるには効果的ですが、
40代以降は貧血など体調をくずす可能性が高くなります。
そして体重は落ちてもやつれてしまい、一気に老けて見えることも。
それだけでなく代謝が落ちて、逆に太りやすい体質になってしまうのです」
そういう岸村さんは20代のときに“食べないダイエット”と
“リバウンド”を繰り返し、すっかり太ってしまった経験の持ち主。
その後、栄養学を学び、バランスよくきちんと食べることで
15kgのダイエットに成功しました。
そこで豊富な経験と知識をもつ岸村さんが、
“食べるダイエット”に役立つ食材をピックアップ。
“やせる栄養素”の秘密や、ダイエット効果をさらに上げる
レシピを6回に渡ってお届けします。
今回はダイエット中に積極的に食べたい「煮干し」です。
ダイエット中に不足しがちな栄養素を「煮干し」でチャージ
「煮干し」はいわしの稚魚を干したもの。
普段はお味噌汁のダシに使う以外、あまり出番がない食材かもしれません。
「天然のサプリメントといってもいいくらい、煮干しは実は栄養素の宝庫。
低カロリーなうえ、特にダイエット中に不足しがちな鉄やカルシウム、
亜鉛といった代謝に欠かせないミネラルがとても豊富です」と岸村さん。
なかでも注目したいのが亜鉛だそう。
「亜鉛は細胞のDNAの修復やたんぱく質の合成など、
300種類以上の体の反応に関係している栄養素。
亜鉛の働きのおかげで細胞の新陳代謝が促されるので、
不足すると皮膚炎や免疫の低下、血糖値をコントロールするために必要な
インスリンの合成にも関わるのでメタボ対策にも関係します」。
亜鉛を含む食材として知られているのは牡蠣ですが、
煮干しにも匹敵するほどの亜鉛が含まれているそう。
「さらに体内の代謝やエネルギー産生に不可欠なビタミンB群と
骨の健康維持や免疫力アップに必要なビタミンDも含みます。
ビタミンDは日光を浴びることによって体内でも生成されるのですが、
日照時間が少なくなるこれからの季節に積極的にとりたい栄養素です」
ただしお味噌汁のだしだけではもったいないとのこと。
「旨味としてはいいのですが、これらの栄養分がとけてしまいます。
煮干しは丸ごと食べるのが正解です」
相性のいい食材は“ヨーグルト”と“納豆”
「ヨーグルトには腸内環境を整える乳酸菌やビフィズス菌が含まれ、
腸内での亜鉛の吸収を助けます。
煮干しといっしょに食べるのには向いていませんが、
ヨーグルトなどの発酵食品も毎日とることをおすすめします」
さらに注目したいのは納豆。「納豆に含まれるビタミンKは煮干しに豊富に含まれる
カルシウムが骨へ沈着を助けて骨を強くしてくれる働きも期待できます。
さらにダイエットをサポートする食物繊維も豊富です」。
更年期を迎えるミモレ世代は骨粗しょう症のリスクも高くなってきます。
予防のために煮干しと納豆を毎日とりましょう。
岸村さんおすすめ! 「煮干し」の“食べやせ”レシピ
「丸ごと食べたい煮干しですが、食べにくさを感じる人もいるかもしれません。
そこで提案したいのがこちらのレシピ。おつまみやおやつにぴったりですよ」
「さっぱり煮干し」
材料
・煮干し 30g
・酢 大さじ1
・しょうゆ 少々
・めんつゆ 少々
・白ごま 適宜
作り方
1. 大きめの耐熱容器に酢を入れ、600Wの電子レンジに30秒間かける。
2. 1にしょうゆとめんつゆを入れて混ぜ、熱いうちに器にもった煮干しにかける。
3. 白ごまを指でひねりながらふる。
「煮干しは酸化しやすいので、ジッパー付きで売られているものを選ぶか、
密封容器での保存をおすすめします。スーパーなどでは“食べる煮干し”も
売られているのでよかったらチェックしてみてください」。
これまでおやつに甘いものを食べていた人は、今日から煮干しに変えてみてください。
糖質の摂取量を抑えられるうえ、亜鉛をはじめとするミネラルとビタミンをチャージ!
代謝のいい体を手に入れましょう。
今回で「40代からの【食べてやせる】大人ダイエット 第2弾」は終了になります。
今までお読みくださいましてありがとうございました。
岸村康代さん フードプランナー、管理栄養士、野菜ソムリエ上級プロ。
一般社団法人大人のダイエット研究所・代表理事。商品開発、メニュー開発、
事業開発、講師、執筆、メディア出演など多方面で活躍中。
著書に『「食べなかったこと」にできるダイエット:「やせる食べ合わせ」の法則』
(三笠書房)など。
http://www.power-food.jp/
写真/Shutterstock
構成・文/村田由美子
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