温泉利用時の注意点などの表示について、環境省は24日、新たな基準を作成した。禁忌とされてきた妊婦の入浴を削除し、療養効果が期待できる適応症に初めてストレスを盛り込んだ。見直しは1982年以来の32年ぶりで、来年度、都道府県と政令市に通知する。
現行基準では、浴用の禁忌症として、進行がんや重い心臓病などとともに、「妊娠中(特に初期と末期)」の表示が義務付けられている。しかし、根拠を疑問視する声があり、環境省は日本温泉気候物理医学会に調査を依頼。「医学的根拠が不明」として、妊婦の記述を削除した。
また、泉質を問わず一般的に期待できる適応症に「自律神経不安定症」「ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)」を明記。ただし、療養効果は温泉地の自然や気候などの総合作用であるとし、「十分な効用を得るためには通常2~3週間の療養期間が適当」としている。
温泉法は、温泉事業者に、源泉の成分や禁忌症、利用上の注意点を施設内の見えやすい場所に掲示するよう義務付けている。
温泉 - Wikipedia
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