The Society of Helical Carbon ヘリカル炭素学会

Helical C (CMC), PAT PCT/FDA JP & TH (Food), SM TH FDA (Med)

膵臓神経から脳へ=インスリン感知に新ルート―増強剤で肥満治療も・自治医大

2013-06-27 10:09:41 | 糖尿病
時事通信 6月27日(木)6時13分配信
 食事を取ると膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンは血液に運ばれて脳に届くほか、膵臓の神経でも分泌が感知され、脳に情報が伝わることが分かった。自治医科大(栃木県下野市)の岩崎有作助教や矢田俊彦教授らがマウスの実験で発見し、米科学誌プロスワンに27日発表した。
 インスリンの分泌が脳に伝わると、満腹感が生じる。新たに見つかった神経経由の情報の方が脳に早く伝わる可能性がある。矢田教授は「過食や異常な肥満の患者向けに、膵臓の神経がインスリンを感知する作用を増強する薬を開発できれば、食欲にブレーキをかけることができるだろう」と話している。 
 肥満から糖尿病を発症する患者も多いが、糖尿病で血糖値が高い状態が続くと神経に障害が起きることが多い。膵臓に分布する神経の機能が障害で低下した場合、食欲が止まらず、悪循環に陥っているケースも考えられるという。
 神経には脳から全身に指令を伝える「下り」と、全身の情報を脳に伝える「上り」がある。上りの神経細胞にはインスリンを捕まえる受容体たんぱく質があり、情報伝達物質を通じて脳にインスリン分泌が伝えられる。
 岩崎助教らがこの情報伝達物質「IRS2」を作れないマウスを遺伝子操作で生み出したところ、膵臓のインスリン分泌が脳に伝わりにくくなり、過食から肥満になった。このマウスはインスリンが血液で脳に運ばれる機能は正常だった。


肥満で肝がん発症か=腸内細菌が変化、マウス実験-がん研
 肥満によって腸内の細菌が変化し、肝臓がんを引き起こすことがマウスの実験で分かったと、原英二がん研究所部長らが26日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。原部長は「人間でも同様の仕組みが働いている可能性がある。細菌を抑えるなどの発症予防策につながると期待される」と話している。
 研究チームは発がん性のある化学物質を低濃度でマウスに塗り、高脂肪食を与えて肥満させたところ、肝臓がんを発症した。肥満させなかったマウスは発症しなかった。
 詳しく調べたところ、肥満マウスの腸では、通常のマウスに見られない細菌が増えていた。この菌が作り出した特殊な酸が、門脈を通じて肝臓に移行。一部の細胞に損傷を与えて肝細胞の異常増殖を起こす物質を分泌させ、がんを引き起こしているとみられる。
 人間も肥満すると腸内細菌が変化することが報告されている。研究チームは肥満の肝がん患者から採ったがん組織を分析。一部で同様に細胞の損傷が起きていることも確かめた。

腎臓がんの全体像解明=新治療法開発に期待-京大
 腎臓がんの遺伝子異常の全体像を、全遺伝情報(ゲノム)解析により解明したと、京都大大学院医学研究科の真田昌助教らの研究グループが24日、米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版で発表した。腎臓がんの新たな治療法の開発が期待できるという。
 腎臓がんのゲノム解析例はこれまでもあったが、サンプル数が少ないなど限定的だった。研究グループは大型コンピューターを使い、腎臓がん患者106人のがん細胞について、ゲノムや遺伝子変異、染色体異常などを網羅的に解析した。
 腎臓がんではVHLと呼ばれる遺伝子に異常が起きることが知られているが、研究グループの解析でも92%の患者のVHL異常が確認された。残り8%ではVHLに異常は見られなかったが、うち半数近くで特定の2カ所のアミノ酸に変異が起き、VHL異常が生じているのと同様の状態になっていることが分かったという。
 真田助教は「どの遺伝子に異常が起きているかを究明することで、個々の症例に応じた治療につなげられる」としている。

目覚まし時計頼るな…自発的目覚めは頭スッキリ

2013-06-24 21:41:33 | clock

 目覚まし時計に頼らず、朝起きる時間を意識して自発的に目覚めると、朝だけでなく昼の覚醒度も上がることが、国立精神・神経医療研究センターの池田大樹研究員の研究でわかった。

 27日から秋田市で始まる日本睡眠学会で発表する。

 池田さんは、15人の男性(平均年齢41歳)に目覚まし時計を使う場合と使わない場合で、5時間の短めの睡眠をそれぞれ4日連続でとってもらい、数字に反応してボタンを押す簡単なテストで覚醒度を比較した。その結果、寝不足がたまった4日目では、起きる時間を意識して自発的に目覚めた方が、テストの反応時間が朝で12%、眠気が強まる午後2時で20%短く、覚醒度が高かった。自身で感じる眠気には差がなかった。

 池田さんの過去の研究では、起きる時間を強く意識する訓練を1週間続けると、8割が目標時刻の前後30分以内で目覚めることができた。

 池田さんは「十分な睡眠を取るのが一番良いが、取れない場合も、起きる時間を意識して自発的に目覚めることで、覚醒度を高めることができる。目覚まし時計に頼らない生活を試してほしい」と話す。


15億年前の水を試飲、味を語る科学者

2013-06-24 11:15:12 | 構造化微量要素

ギズモード・ジャパン 6月24日(月)11時5分配信

科学者は偉大。

科学者は偉大。

カナダの鉱山の岩盤の中から地球最古の15億年以上前の水が発見され先月大騒ぎになりましたけど、あれは不味くて不味くて飲めたもんじゃないと試飲した科学者が証言しております。

【関連リンク付き記事】

その核心の話に移る前に発見のときめきポイントをおさらい。

・水中の放射性原子の崩壊っぷりからは控え目に見積もって15億年、最長25億年も岩に閉じ込められていた可能性!
・岩から水素が豊富に溶け込んでるので、これ食って古代の微生物が脈々と生きながらえてきた可能性!
・地上の進化とは無縁の進化を辿った可能性!
・もしこんな隔離された環境で生きていけるなら、火星の岩ん中も似たようなのがウヨウヨいる可能性!
・「地球と火星の最初期の歴史を見ると、地表冷却後の最初の約10億年はものすごく似てる。地球に起こって火星に起こらない道理はないですからね」―NASA科学者キャロル・ストーカー氏


なんせ地球の年齢の半分近く古い原始スープですからロマンが膨らみっ放しなわけですが、ロマンはロマンとして味は糞不味いらしく、調査を率いたトロント大学のバーバラ・シャーウッド・ローラー(Barbara Sherwood Lollar)地球科学教授はLAタイムズのインタビューでこのように語ってます。


■とてもとても古い水ってどんな感じなんですか?

まず最初に驚くのは、しょっぱいことね。水と岩の化学反応のせいで、ものすごくしょっぱいの。水道水よりトロンと粘性があって、濃度はすごく薄いメープルシロップみたい。出てくる時は無色なのに酸素に触れた途端オレンジ色に変わります。これは水中のミネラル、特に鉄が形成し始めるせいですね。

■もしかして味見した?

白状すると、たま~にやっちゃいました。まずいです。海水よりずっとしょっぱい。絶対飲みたくない感じ。一番塩分が強い水は一番古い水ってことなので興味あるんです。どっちが一番しょっぱいか確かめるには汚いけど味見するのが一番早い方法なんですよ。学生にはやらせないけどね。


「たま~に」って1回じゃないのか...。しかもインタビューでは「また舌の上で転がさないといけないかも」と言ってます。独自の進化を辿った微生物が入っているやもしれない15億年だか25億年だか前の水となんの躊躇もなく舌の上で転がす科学者! 勝てる気がしません!


参考記事:http://articles.latimes.com/2013/jun/08/science/la-sci-ancient-water-qa-20130608 [LA Times]

マウス脳など3日で透明に=試薬開発、神経網解明期待―理研

2013-06-24 08:04:34 | 日記
時事通信 6月24日(月)2時3分配信
 マウスの脳や胎児など、ホルマリンで保存した生体組織を3日程度で透明にできる試薬を開発したと、理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の今井猛チームリーダーらが23日付の米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス電子版に発表した。
 従来の同様の試薬は透明にするのに2~3週間かかっていた。簡単に透明にして特殊な顕微鏡で観察できるようになり、脳の微細な神経回路などの解明が進むと期待される。
 この試薬は、脳の奥深くを見るという意味の英語から「SeeDB(シーディービー)」と名付けられた。果物に多く含まれる果糖が主成分で、観察したい生体組織へのダメージが少ない。 
 今井さんらは実際にこの試薬でマウスの脳を透明にし、大脳の左右半球間をつなぐ神経線維の束を蛍光たんぱく質で目立つようにして1本ずつ観察した。嗅覚情報を処理する嗅球で神経がどのように配線されているかも観察できた。

安倍政権 「株価つり上げ」に国民年金、厚生年金まで総動員?

2013-06-23 01:19:53 | 日本医師会

dot. 6月21日(金)16時5分配信
「アベ相場」がひどいことになっている。日本銀行・黒田東彦(はるひこ)総裁が「異次元の緩和」を打ち出す前の水準にまで落ち込んだ。「経済一本槍(やり)」で突き進んできた安倍晋三政権には痛手だっただろう。

 そこに、世界最大級の機関投資家GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が投資先の配分を変更するニュースが流れた。機関投資家とは、銀行や保険会社をはじめ、利用者から受け取った預金や保険料などを使って運用する会社のこと。GPIFが投資先の配分を、国内債券の比率を67%から60%に大きく下げる半面、国内株式を11%から12%に引き上げると発表したのだ。

 厚生労働省が所管するGPIFの運用原資は国民が納めた年金保険料だ。もし運用に大きく失敗すれば、年金支給にも悪影響を及ぼしてしまうかもしれない。さすがに年金の打ち切りは選ばないだろうから、結局は税金のさらなる投入につながりかねない。

 そもそもGPIFは、保険料や税金だけでは足りなくて年金給付ができず、積立金を取り崩して穴埋めしている。自分の足を食べて空腹を満たす「たこ足」のようなもので、これがもう5年も続いている。

 さらに、株式運用の拡大には、問題が大きく二つありそうだ。「人材」と「政権との距離感」である。日本株の比率を高めるならば、個別の業界や企業の分析など専門的な知識が必要になる。GPIFにはそうしたプロは少ない。GPIFで運用委員を務める小幡績・慶応大学准教授は、こう指摘する。「給与水準は運用会社と比べて非常に低い。優秀な人材を引っ張ってくるなら、このままではまったくダメです」。

 そして、政府との距離感だ。SMBC日興証券の末澤豪謙チーフ債券ストラテジストは「日本国民は預貯金を中心に資産を持つ。だから公的年金がある程度リスクをとってもいい」と指摘しながらも、「中立性は必要だ」と強調する。


運動前のストレッチはやればやるほど有害なだけだと判明!

2013-06-22 22:35:56 | 日記
たいていの人達は、運動前の静止ストレッチは必要不可欠だと思ってはいないだろうか? しかしここ数年の実験では、運動前の静止ストレッチは意味が無いどころか有害な事が判明している。本番前のストレッチは、ジャンプ力が低下し、全速力で走るタイムが落ちてしまうのだとか。なお今回の研究ではストレッチによる怪我の頻度に違いは見られなかった。

論文の記述によると、ウエイトリフティングをする前に静止ストレッチをした場合、しなかった場合と比べて、筋力の低下と、それによる“ぶれ”が見られたらしい。クロアチアで行われた再実験でも同様の結果だ。運動前ストレッチをすると筋力が5.5%も低下し、特に90秒以上もストレッチを続けた場合にはそれが顕著に現れたのだという。その時、45秒以下のストレッチでは違いが見られなかった。長くやればそれだけダメージが大きいようだ。結果、ウエイトリフティングのような、力や強度を試される運動前のストレッチは、ただ時間を食うだけで全く必要のないものだと結論づけられてしまった。

別の研究グルーブは、バーベルを持ちながらのスクワットで実験したようだが、結果は上述と同様。面白いのは、被験者がストレッチをした後、同じように“ぶれ”を感じ、不安定になったとレポートされていることである。

ではどうしてストレッチが、力や強度のパフォーマンスの低下を招くのかーー考えられる理由としては、ストレッチは確かに筋肉や腱をほぐしてくれるが、それはもしかしたらのびてしまった“古着のゴム”のように、筋肉の伸縮率を低下させてしまうのではないか、というのが研究者の見解だ。

しかし、この結果を間違った方向に解釈しないで欲しい。今回の研究は強度パフォーマンスやパワーパフォーマンスを試されるものばかりで、持久力を試されるものではなかった。持久力を試されるサイクリングやマラソン、そして柔軟性が問われるダンスのような運動には静止ストレッチの効力があるのでは、との声もある。

運動不足が懸念されてる現代人ならば、ストレッチはとても体に良いエクササイズだが、スポーツなどをたしなむ運動好きは、大会前のストレッチは止めた方がいいかもしれない。もしあなたがアスリートならば、ウオーミングアップのストレッチは抜きにして、ジャンピングジャックや足を蹴り上げるのような軽めの運動にとどめたほうが良さそうだ。(ただし運動後のストレッチは忘れずに!)

絶対にしないはずだった!? ユニクロが世襲人事---長男に続いて、次男も入社

2013-06-22 22:11:41 | 既得権益
「絶対に世襲はしない」――。かねてから、こう宣言してきたユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長(63)。だが、世襲への布石と受け取られかねない人事を次々と打ち出した。長男の一海(かずみ)氏(38)を2011年、ファーストリテイリングの子会社会長に抜擢したのに続き、次男の康治氏(35)を9月1日付で入社させる。
 一海氏は11年11月1日、子会社リンク・セオリー・ホールディングスとリンク・セオリー・ジャパンの会長に就任した。女優・萬田久子さんの内縁の夫だった故・佐々木力氏が社長を務めていた会社だ。一海氏はリンク・セオリーの社員だった。

 一海氏は、国際人としての教養を身につけるため、外国で教育を受けた。スイス公文学園高等部から米ボストン大学に留学。同大学院でMBA(経営学修士)を取得した後に、アメリカの金融大手ゴールドマン・サックスに入社。投資銀行部門を経て、アメリカ、リンク・セオリーに入社。リンク・セオリーは百貨店を中心に「セオリー」ブランドを展開しているアパレル会社である。

 09年7月、ファーストリテイリングがTOB(株式公開買い付け)で、リンク・セオリーを完全子会社化したことで、父親の会社、ファーストリテイリング傘下の会社の社員となった。同社の会長職には柳井正氏自身が就いており、その役職を一海氏が引き継いだことになる。

 次男の康治氏は横浜市立大学を卒業後、三菱商事に入社。現在、英国に駐在している。これで長男、次男ともユニクロに入るわけだ。「(後継者の)世襲はしない」としてきた柳井氏だが、血は水よりも濃いということだろうか。

 一連の人事は、後継者選びに失敗した場合の"保険"との見方もある。同社はこれまで後継者選びにことごとく失敗してきたからだ。大企業の出身者をスカウトしてきたが、次々と柳井氏の元を離れていった。

 後継者候補の筆頭は伊藤忠商事出身の澤田貴司氏(54、現・野村総合研究所社外取締役)。ユニクロ・モデルと呼ばれるSPA(製造小売業)の仕組みを作り上げたのが澤田氏だ。社長就任を要請されると、これを固辞してユニクロを去った。

 02年には日本IBMから玉塚元一氏(50、現ローソン副社長)を招き、社長に据えた。が、玉塚氏は3年で解任された。その理由を柳井氏は「安定成長の路線を敷いたため」と説明した。柳井氏の辞書には高度成長しかないのだ。

 05年以降、日本ゼネラル・エレクトリック副社長だった松下正氏(51、現コクヨ取締役)など、大企業の役員クラスをスカウト。しかし、数年で退職する者が相次いだ。その結果、常勤取締役は柳井氏1人で、あとは全員社外取締役といういびつな取締役の構成になった。柳井氏の参謀は、社外取締役の半林亨氏(75)。元ニチメン(現双日)の社長。中国に太いパイプを持つ。原料を安く調達し、現地の工場で製造するという生産体制は、彼が支えているといっても過言ではない。
 大企業の出身者が次々と去っていったため、後継者は社内から選ぶ方針に転換した。大企業の出身者がユニクロから次々と脱出したのは、上場会社とは名ばかりの"柳井商店"そのものだったからだ。

 前期決算(11年8月31日時点)の株主構成(持ち株比率)を見ると、柳井正氏が26.68%、長男の一海氏と次男の康治氏が各4.51%、柳井氏の妻の照代氏が2.19%、資産管理会社の有限会社Fight&Stepが4.48%、有限会社MASTERMINDが3.40%。柳井氏の一家が、合計で45.77%の株式を保有していることになる。

 さらに日本トラスティ・サービス信託銀行の8.54%、日本マスタートラスト信託銀行の7.42%、資産管理サービス信託銀行の2.57%は「全て信託業務によるもの」(有価証券報告書)。信託銀行名義の分を合わせると64.30%となり、株の大半をファミリーで押さえている構図だ。「会社=オレのもの」という点では普通の中小企業と同じだ。

 大企業出身者が見切りをつけて逃走したのは、このような「日本で最大、最強の同族企業」であることと無縁ではない。大企業の企業文化の下で育った彼らには、同社の企業風土は想像を絶するものだったに違いない。

 半年後の中間決算(12年2月29日時点)の株主構成は、大きく変動する。柳井正氏の持ち株比率が21.67%に減り、妻の照代氏は上位10位の大株主から消えている。代わって、テイテイワイマネージメントビーヴィが5.01%の第5位の大株主として浮上した。

 柳井氏は、自身が保有するファーストリテイリング株531万株をオランダ国籍のテイテイワイに譲渡した。譲渡した目的は「配当金を主な原資として、社会貢献活動を永続的にかつ幅広くグローバルに実施すること」だが、額面通り受け取る向きは少ない。「実際は節税対策なのではないのか」という指摘だ。

 オランダには資本参加免税制度というものがあり、発行済み株式の5%以上を継続保有していれば、配当および売却益は非課税。ファーストリテイリングの今期(12年8月期)の予想配当は1株260円。テイテイワイが受け取る配当金は13億8060万円。それが非課税になる。さらに5年以上親子が海外に居住した場合、法人から子への株式譲渡についても贈与税はかからない。今後、柳井親子が、海外に5年間居住すれば、その可能性が出てくる。

 次男の康治氏は三菱商事勤務でイギリスに在住していることから、「贈与税逃れの節税対策ではないか」とネットでバッシングを浴びたことがある。「サラ金の帝王」と呼ばれた、武富士の故・武井保雄氏が、オランダの会社に保有株を移し、香港に居住する長男の俊樹氏にオランダの会社の株式を生前贈与し、1600億円の贈与税対象分を申告しなかった事件を想起させる。テイテイワイが保有しているファーストリテイ株の評価額は、6月1日の株価(1万7770円)で計算すると943億円だ。
 長男の一海氏の持ち株は478万1000株で、次男の康治氏の478万株より1000株多い。評価額は849億円。彼らが今期に受け取る配当金は12億4280万円。とてつもない大富豪なのである。

「65歳までに、実際に経営を執行する立場から退きたい」と語る柳井氏。タイムリミットまで2年を切った。一方で2020年に現在の約6倍の売上高5兆円の大きな目標を掲げており、後継者が越えなければならないハードルはものすごく高い。

 柳井氏は今でも「社内から社長を登用し、自分自身が経営の第一線から退いた後は、大株主である2人の息子に取締役として経営を監督させる」としている。しかし、社内からお眼鏡にかなう社長候補が見つかるとは思えない。柳井氏は死ぬまで現役(社長か会長)で、2人の息子が副社長と専務。亡くなったとたんにどちらかが社長になる、と大胆に予想しておく。
(文=編集部)

がん細胞に薬剤運ぶチューブ=筒状たんぱく質で開発-東大など

2013-06-22 21:12:03 | 構造化微量要素
筒状のたんぱく質複合体が多数連なった微小なチューブに薬剤を入れ、がん細胞の中に到達してから薬剤を放出させる技術を東京大と東北大、東京工業大の研究チームが開発した。マウスでモデル実験に成功したと、英科学誌ネイチャー・ケミストリー電子版に発表した。
がん細胞の増殖を防ぐには、小さなリボ核酸(RNA)を送り込み、DNAの機能を妨げる方法が有効と考えられている。しかし、RNAは体内に入るとがん細胞に届く前に分解されてしまう問題があった。この微小チューブを利用すればがん細胞に届き、新薬開発につながる可能性があるという。
(2013/06/04-09:39)

氷から水、きっかけ解明=結晶構造崩壊を計算―総研大など

2013-06-22 21:06:04 | 構造化微量要素
時事通信 6月22日(土)19時6分配信
 氷の結晶構造が崩壊し、解けて水になるきっかけをコンピューターのシミュレーションで解明したと、総合研究大学院大(神奈川県葉山町)の院生望月建爾さんらが英科学誌ネイチャーに発表した。
 岡山大の松本正和准教授や分子科学研究所(愛知県岡崎市)の大峯巌所長との共同研究で、さまざまな化学物質の構造や水を含むたんぱく質の構造が変わる仕組みを解明するのに役立つという。
 水分子は小さな水素原子2個と大きな酸素原子1個から成る。固体の氷では、分子が六角形の網を構成するように整然と並んでいる。
 しかし、温度が上昇すると分子が揺らぎ出し、分子同士の結合が切れて六角形の形が崩れる所が現れる。望月さんらはこの結合の切れ方に注目し、分子間に働く力の計算を繰り返した。
 分子が揺らいで結合が切れ、六角形の形が崩れても、初めのうちはすぐつながって元に戻る。しかし、温度上昇で揺れがひどくなると、つながる際に間違った分子の組み合わせが発生してしまい、連鎖的に組み替えが起きて結晶構造が崩壊することが分かった。

氷の構造
http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0200a/contents/20903.html

いまだ謎多き水分子の世界  -その意外な構造と運動様態の秘密に迫る-
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/research_highlights/no_54/

氷の結晶構造と水素結合 20110516
toitemita.sakura.ne.jp/koorinokessyou.pdf‎

末期がん激痛の原因突き止めた…福岡大チーム

2013-06-22 17:41:20 | がん
読売新聞 6月22日(土)7時56分配信
 末期がんなどの際に神経が傷ついて起きる「神経障害性疼痛(とうつう)」という激痛の原因を動物実験で突き止めたと、福岡大学の高野行夫教授(薬理学)らが英科学誌電子版に21日発表した。

 脊髄で「CCL―1」というたんぱく質が増えるのが原因だという。この疼痛にはモルヒネなどの鎮痛剤が効きにくいが、新たな治療法につながると期待される。

 マウスの座骨神経を縛って激痛を再現したところ、脊髄のCCL―1が通常の2倍に増加した。また、正常なマウスの脊髄にCCL―1を注射すると、通常は激痛を感じた時に示す動作を、少しの刺激でも見せるようになった。

 一方、CCL―1の働きを妨げる物質をあらかじめ注射しておくと、激痛を感じなくなる予防効果があることも確認した。

【ブラジル】医療行為法案が可決 医師限定の医療行為を定義

2013-06-22 10:57:28 | 経済

サンパウロ新聞 6月22日(土)0時46分配信
 上院議会で10年間議論されてきた医療行為法案が18日に可決され、ジルマ大統領の承認待ちとなっている。19日付の地元紙が報じた。

 医師の職域を規制するこの法案が可決されることで日常業務が制限されることを危惧していた医師以外の医療従事者を擁する各審議会が、同法案を支持する連邦医師審議会(CFM)に対立する形となった。

 この法案では病気の診断、治療方針の決定、手術や侵襲的な治療の指示と施行などを、医師だけが行うことのできる医療行為だと定義している。侵襲的な措置には、皮下注射、穿刺(せんし)、点滴で表皮よりも深部に達する治療や、内臓に働きかける目的で鼻腔や耳腔に行う鍼灸(しんきゅう)、痰(たん)や脂肪の吸引などが含まれている。

 医師以外の医療従事者らは、鍼灸や自然分娩の介助、また日常的な病気の判断といった医療行為が今後は医師に限定されることに対して危機感を抱いている。

 一方この法案では、体の機能性、心理的な状態、栄養状態に関する診断、患者の言動の評価などについては、医師のみに限定しないよう定められている。

 また、細胞病理検査の実施と診断書の発行を医師に限定するかどうかという点については、法案の中で明確に規定されていない。細胞病理学検査には子宮頸がんの検査として知られるパップテスト(パパニコロー検査)など定期的に行われるものがあり、今後の論点となるとみられる。

 ルシア・バニア上院議員(社会民主党=PSDB)は「この法案は医師以外のすべての医療従事者を医師に従属させるためのものではない」と説明している。さらにCFMも、医療従事者に制限を与えることを目的としているわけではないと強調した上で、あらゆる医療現場における医師の参加を保証することが主な目的だと語った。

 この法案は、施行60日後から有効となる。

サンパウロ新聞


ブラジルデモ100万人 衝突激化 大統領が訪日延期

産経新聞 6月22日(土)7時55分配信
 【ニューヨーク=黒沢潤】来年6月のサッカー・ワールドカップ(W杯)に多額の公金が投入されることなどに反発したブラジルの反政府デモは20日、首都ブラジリアなど少なくとも100都市で行われ、AP通信によれば参加者は計100万人を超え、過去20年で最大規模となった。

 ブラジリアでは20日、デモ隊が国会議事堂を取り囲み、治安部隊とにらみ合いを続けた。一部都市ではデモ隊が車両に放火したり、治安部隊がデモ隊に向けて催涙弾を発射したりするなど、激しく衝突した。

 ブラジルでは、日本代表も出場するコンフェデレーションズカップが開催中。大統領府は同日、デモ対策を優先させるため、ルセフ大統領の日本訪問(26~28日)の延期を発表した。大統領は訪日で、日本からの原発輸出や資源・食糧の安全保障について安倍晋三首相と会談し、天皇陛下とも会見する予定だった。

 ブラジルは労働党政権下のこの10年間で、国民の約2割が貧困層から中間層になった。新興5カ国(BRICS)の一角として国力を増しW杯招致にも成功し、現在、スタジアム関連施設に約150億ドル(約1兆4500億円)を投じて工事を急いでいる。

 しかし、国家の威信をかけて関連施設の建設を進める一方、社会基盤の整備がおろそかになった。デモは今月2日、サンパウロで公共交通機関の運賃が引き上げられたことを機にブラジル全土で起きた。デモ隊はスタジアム建設の巨額資金は「税金の無駄遣いだ」と反発し、W杯よりも、教育や医療などの福祉充実を優先すべきだと訴えている。

 しかし、公共交通機関の運賃値上げ撤回が表明されても、逆にデモは拡大した。デモには貧困とは無縁の裕福な家庭の大学生も目立つ。交流サイト、フェイスブックを通じ人々はデモに続々と参加、公共施設や銀行のATM(現金自動預払機)の破壊、商店からの略奪も起きている。

 7月にはローマ法王のブラジル訪問が控える。W杯1年前の大混乱にルセフ大統領は危機感を抱いており、訪日中止など、国内対策を最優先せざるを得ない状況に追い込まれている。ルセフ大統領はデモ参加者をなだめる一方、21日に緊急閣僚会議を開き対策を協議する。しかし、デモが収束に向かう気配はなく、政権には打つ手がない。

 史上最多となる5度のW杯制覇の実績を誇るブラジル。経済成長で豊かになり、W杯に続き2016年の五輪招致にも成功したが、世界が注目する1年後の“国技の祭典”の開催には、暗雲がたれこめている。


ブラジルデモ サッカー王国、なぜW杯に反発
2013/06/21 23:04

 ブラジルで過熱するデモが示すのは、国の経済成長に伴い、国民が夢を託すスポーツではなくなってきているという現実だ。

 同国サッカー連盟会長のホセ・マリア・マリン氏(81)は「ブラジル人は生まれたときから、サッカーとともに生きている。医者や弁護士などのキャリアというが、ブラジルではサッカーを練習することがキャリアだ」という。

 ブラジル代表チームではかつてロナウドやアドリアーノら、ファベーラと呼ばれるスラム街出身の選手の活躍が目立った。ボールすら満足に手に入らない貧困から抜け出そうともがく子供たちにとり、世界を股にかけて活躍するスター選手は希望の象徴でもあった。

 だが、中国やロシアなどとともに新興5カ国(BRICS)の一角として経済発展を果たし、中産階級が増えた今は違う。用具は簡単に手に入り、才能を見いだされれば、母国の代表で活躍する前でも国内外のプロクラブの下部組織でエリート教育を受けられる。

 南米最大規模のファベーラであるリオデジャネイロのロシーニャ地区にさえ、芝生のグラウンドがつくられ、子供たちがまっさらなユニホームとスパイクを身につけて、ボールを追いかける姿が見られる。

 来年のW杯のプレ大会であるコンフェデ杯開催中に勢いを増す反政府デモ。沈静化にてこずるようなら、ブラジル人がサッカーにかける思いの変化を世界に知らしめる結果となりそうだ。(藤原翔)

イワシやサバ食べると恐怖の記憶和らぐ実験結果

2013-06-21 08:56:51 | うつ病

読売新聞 6月20日(木)16時49分配信
 イワシやサバなどの青魚に多く含まれる「オメガ3系脂肪酸」の割合が多い食事を取ることで、恐怖や苦痛を伴う記憶を緩和させる傾向があることが動物実験でわかったと、国立精神・神経医療研究センター(東京都)の関口正幸室長らの研究チームが19日、発表した。

 不安障害などの発症予防に役立つ可能性があるという。20日から京都市内で開かれる脳神経分野の合同学会で報告する。

 オメガ3系は、DHA(ドコサヘキサエン酸)やαリノレン酸などの不飽和脂肪酸。実験では、オメガ3系と、植物油に多いオメガ6系(リノール酸など)の含有割合を変えた餌を食べさせた複数のマウスに、怖がって動かなくなる程度の電気ショックを与えた後、再び動きだすまでの時間を比較。3系、6系はいずれも必須脂肪酸だが、食事の欧米化が進み、日常生活での3系の摂取量は、6系に比べて減っている。3系と6系の割合を1対7~8にした餌を与えた32匹は、動き出すまでに平均80秒かかったのに対し、この割合を1対1にした32匹では平均42秒に縮まった。関口室長は「魚をたくさん食べて3系の割合を増やすことで、不安障害の発症を抑えられるかもしれない」としている。

<ヒト臓器作製>動物使う基礎研究容認 生命倫理調査会

2013-06-20 01:49:45 | 日記
毎日新聞 6月18日(火)20時56分配信

動物性集合胚を使ったヒトの臓器作製のイメージ

 政府の総合科学技術会議の生命倫理専門調査会は18日、動物の受精卵(胚)にヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)などを移植した「動物性集合胚」を、動物の子宮に着床させて個体を産ませ、ヒトの臓器を作製する基礎研究について、一定の要件を条件に認めうるとする方針で合意した。将来の移植医療などのための基礎研究を想定している。次回会合で容認にあたり議論すべき論点を整理した見解をまとめる予定。

 現在の文部科学省の指針は、動物性集合胚を作製すること自体は目的を限定したうえで認めているが、動物の子宮に入れて育てることを禁止している。

 同調査会では、海外での規制の状況や、研究の進展状況などを踏まえ、動物性集合胚を動物の子宮に移植することの研究上の意義や、人の尊厳への影響、どこまで育てることを認めるか--について議論。人の尊厳の保持に影響を与える恐れがなく、科学的合理性と社会的妥当性に関する一定の要件を満たせば認めうるとする方針で合意した。

 また、移植用の臓器の作製以外に、病気のヒトの臓器を持つ動物を作り、病気の解明や新薬の開発に役立てたり、ヒトの多能性幹細胞の性質を調べたりするなど、研究目的の多様な可能性も認めた。

 動物の体内でのヒトの臓器作製を巡っては、東京大などの研究チームが、ブタの体内でヒトの臓器を作る研究を目指しており、生まれつき膵臓(すいぞう)ができないブタの体内で、別のブタの細胞を持つ完全な膵臓を作り出すことに成功している。【須田桃子】

トマトソースパワー リコピンによる前立腺がんのリスク低減の仕組みが明らかに

2013-06-19 11:42:13 | がん
トマトの深い赤色の色素の成分、リコピンをたくさん食べることは前立腺がんのリスク低減と関係があることが分かっていた。そして新たに、科学者たちは健康な前立腺細胞のなかの抗がん作用の強化にリコピンが役立つ複数のメカニズムを特定した。がん予防研究誌「Cancer Prevention Research」で公表されたリポートで明らかになった。

 リコピンとは、トマトペーストやソースの中に含まれ、またそれよりはるかに少ないが未加工のトマトにも含まれる色素カロチノイドだ。以前にも前立腺がんとの関係が研究されたことがあるが、それは主に、前立腺がん細胞を使ったものだった。シカゴで実施されたこの新たな研究では、健康な被験者の前立腺細胞を使用した。細胞はリコピンを含む溶液もしくはプラセボ(偽薬)で48時間処理された後、プロテイン水準の変化について分析した。研究者たちによると、使用されたリコピンの濃度は、1日約30ミリグラム、つまり、7.1オンスのトマトソースの缶相当を消費する男性の血液レベルに匹敵した。


 プラセボと比較すると、リコピンは人の前立腺細胞に複数の抗がんおよび酸化防止効果をもたらした。複数の細胞たんぱく質が、腫瘍肥大の抑制や炎症の低下、がん細胞の増殖に関連する統計的に著しい変化を示した。リコピンで処理した細胞では発がん性化合物の有毒作用から細胞を保護する酵素の水準が上昇した。研究者らによると、リコピンにより前立腺がんの発生に関連することが知られている細胞の経路が変更された。

 ただし、リコピンの抗がん効果がカロチノイドのためなのか、リコピンの代謝作用による分子の副作用なのかは分かっていないと研究者らは述べた。

論文のタイトル:Effects of lycopene on protein expression in human primary prostatic epithelial cells

カフェインの禁断症状、米精神医学会の新基準で診断名の1つに

2013-06-19 11:33:26 | 麻薬依存症
キム・リードリーさん(41)はスターバックスで1日1杯か2杯飲むグランデサイズのコーヒーについて、とりたてて考えたことはなかった。

 しかし、この習慣を止めようとコーヒーをやめたところ、頭痛がするようになった。それは耐え難い頭痛で、仕事はできず、考えることもできず、使い物にならないような頭痛だったとリードリーさんは言う。数日以内に、リードリーさんは「禁を破り」、コーヒーを飲む習慣に再び戻ってしまった。

 メーン州カンバーランド在住のリードリーさんは「頭痛はカフェイン中毒と(禁断症状)に何かしら関係していると思わされた」と話す。リードリーさんはカフェイン抜きとレギュラーコーヒーを混ぜて飲むようにし、カフェインの摂取量を少しずつ減らしていった。それから半年ほどして、リードリーさんは12月に妊娠した後、ついにカフェインを摂取する習慣から永久に抜け出すことができた。

 カフェインは、一日中刺激を供給してくれるドラッグとして、大変多くの人が好んで摂取する最も良性に見えるものだが、今や2つの正式な精神疾患の原因になり、もう1つの疾患についても検討の対象となっている。5月に公表された精神医学の世界的な診断基準を示す米精神医学会の「精神障害の診断と統計の手引き」の第5版(通称DSM-5)には、カフェイン中毒とその禁断症状が診断名として含まれている。カフェイン中毒とその禁断症状は日常生活を送る能力が損なわれる場合に、精神疾患とみなされるのだ。

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Kim Leadley
キム・リードリーさん

 カフェイン中毒は、第4版の「DSM-IV」には診断名の1つに含まれていた。しかし、カフェインの禁断症状は今回、「研究対象の診断名」から正式な診断名の1つへとアップグレードされた。研究対象の診断名とは、疾患に含むためにはさらなる研究が必要という意味だ。また、カフェイン使用障害──それを摂取することで副作用に悩まされているのに、止めることができないこと──は最新の手引きに「研究対象の診断名」として加えられた。

 ただ疾患の指定には議論がなかったわけではない。

 第4版を作成する際にチームを率いたアレン・フランシス氏は、第5版にはずっと批判を唱(とな)え、「カフェイン中毒と禁断症状は両方ともかなり頻繁に起こるが、精神疾患とみなされるほど臨床的に十分顕著な障害の原因になることは、ごくまれにあるだけだ」と指摘した。同氏はさらに「生活のすべての面を医学的に見て、すべての人を患者にすべきではない」と付け加えた。

 一方、DSM-5の物質関連障害を担当する作業グループのメンバーだったアラン・バドニー氏は、カフェインの禁断症状を診断名の1つと根拠づける研究は重要な価値があると話す。これは「臨床的に有意な」診断名であり、こういった症状を経験している患者を担当する精神科医やヘルスケアワーカーらにとって有益な診断だ、とバドニー氏は指摘した。バドニー氏はダートマス大学ガイセル医科大学院の精神医学を教える教授だ。

 カフェインは中毒にはなるが、多くの研究で健康面での利点もいくらかあることがわかっている。しかし、一部の専門家は不安症や高血圧、不眠症、それに糖尿病を抱えている人はカフェインを避けるべきだと指摘する。カフェイン中毒によくあるイライラといった不快な作用を経験した人は、少なくとも摂取量を控えることを考えたほうがいいかもしれない。