つゆ草ってご存じだろうか?
花は知らないけれど、葉っぱはきれい。
私も知らなかった。
大豆の畑に生えるまで。
いや、水田、水稲の時でさえ田んぼの水の少ないところに生えていたのは知っていた。でも畦草刈りの時に、同時に払うと、ある程度は除草できるからそんなにまでは気にしていなかったし、稲刈りの時に支障が出るほどまではなかったので、それで済んでいた。
ところが、24年産のわが家と周辺の農家の大豆については違った。
写真のようにびっしりと生えていたのだ。もちろん昨年も畦草刈の時には一緒にその先のつゆ草にも刈払機の歯を当てて、それなりに刈り込んでいたのだが、刈っても刈っても生えてくる。収穫期近くには畦周りだけでなく、畑の中部分にも飛び火していることはわかっていた。
夏ごろから、刈り取り時期にはこれは取らんといかんかなと、想像していたが、刈り取り前一ヶ月頃はだいぶ繁茂していた。当初は大豆のないところだけに生えていたのが、今は大豆の上を覆っている。わが家だけでなく周りの農家の分も。
ベテラン農家のNさんに聞いた。
これどうしたらいいんですか?
どうもできんよ。ここの部分は大豆も刈り取れないからほったらかしで、大豆コンバインで踏んずけていくよ。そうかあきらめるのか。
でも、、今年の大豆はあんまり成長しなかった農家も少なくないが、梅雨前にうまく播種できたことろは、かなりの成長で豊作が見込めたところだった。
わが家もその端っこぐらいにはいて、今年はいいかもと思っていたところ。ところがこのありさま。
そんな中。ある先輩のところは一本もそのつゆ草はなく、りっばな大豆の立ち姿だ。
どうしてこうなの。聞いたところ、ある薬剤の粒状のが効くらしい。その先輩も数年前被害にあって。その時は全部、鎌で払いのけたらしい。そしてそれ以降その粒状農薬を使っていると。
手で取ってみるか。鎌で切ってみるか少しでもできる限りでいいから。と、始めてみた。刈り取りまでは1月はあるから、なんとかなるかもしれない。でも途中で断念しても、ま、いいか。
そいうことでつゆ草刈りを始めた。
ところがところが、これが結構大変。大豆がないところは刈り取るだけだが、大豆に覆いかぶさっているところは、大豆に絡まっている。台風の影響で大豆が倒れていることもあり、それを起こしたうえで、払いのけることに。
これはきついぞ。それで観念した。できるだけにしよう。
だいたいが畦廻りが中心のつゆ草。畦のところ多く見積もっても50cm。その先大豆の上に覆っているのが、2mから3mかな。でも多いところはそれ以上、さらに、もっと中の部分にも生えているのでどれくらいか想像もつかない。
計算はできない。したくもない。
すべてが終わった今、仮に計算してみると畑は7.5反。単純に周囲だけの計算をしても(75m+100m)×2倍×幅平均2.5m=875㎡ これに中央部分はたくさんあるけど、その1/3だとして291㎡を足すと、ざっと、1100㎡。
11mの幅を100m大豆を立てながら、大豆の上をはがしながらつゆ草刈り取りをしていく勘定だ。
これでも分かりにくいけど、その時はかかる時間に恐れをなして、一日しては2日後、雨の後、また、一日を繰り返した。
やっと半分に達したのは15日以上たった時だったと思う。
もうやめようと思った。
ところがところが、今年は撒き遅れたところが大半で、夏の暑さで熟ていないの多い。このため、刈り取りが半月以上遅れるとの情報。
後の半分を諦められない状況になってしもうた。
それで、刈り取り再会、つゆ草の。
後はもうー書けない。いつの間にか終わってた。
やったーこれでおしまい。
と言いたいところだが、おまけがついた。
今回の収穫は、大豆殻の混じりが多く、1t袋分の一つは不純物混じりと判断され、たぶん価格が下がることに。あと1tはOKだけど、残り、1/5袋ぐらいは持ち帰りに。
持ち帰って何をしたかというと、
1tのフレコン袋を開けて中から、ざるで大豆事掬い取り、大豆殻や、草の種などの不純物を濾しとったのでした。たぶん5日はかかったな。1時間ずつぐらいだけど。JAの倉庫の中でひとり。
昨年一年。少しづつ農業の手ほどきを受けてきたけれど、だいぶ未知の分野も経験したように思う。
ホント前からかじってきたことも多いけど、弾丸や畦塗、堆肥散布などの作業や、それぞれのアタッチメントのトラクターへの接続作業、一つ一つむずかしかったなあ。不器用な私には特に。
そして、小さな二つの田んぼを一つにする畦はずし作業と高低差のあった2つの田んぼを均平にする作業は、ほとんどを先輩Nさんの高性能トラクターと作業機にしてもらったのだけれど、その事前と事後の作業も難しかったし、怖かったなあ。
でもこの一つひとつの作業がすべて、ご指導と一緒に作業していただいた「先輩」のお陰であることは間違いない。
そうそう、いつもは1t袋+αで済むぐらいの運搬作業も、わが屋の軽トラ1台では追い付かず、これも先輩Mさんに2袋をお願いした。忘れてはいけません。ありがとうございました。
三年前の12月末、退職。その後、隣のおじさんと約束した「3年我慢しろ」、の約束が終了した。どれだけ、成長できたかな。経験だけは少しは、できたような気がする。技術はまだまだ。
今年からも少しづつ成長していきたいな。
そして、今年は文章も頑張りたい。
2025年(令和7年)1月5日