咲き朽ちる 美醜きはだつ 白木蓮
豪快に 咲きぬ散るらむ 白木蓮
咲き朽ちる 美醜きはだつ 白木蓮
豪快に 咲きぬ散るらむ 白木蓮
白木蓮、泰山木(たいざんぼく)、辛夷(こぶし)は皆モクレン科です。
辛夷は少し小粒ですが、白木蓮、泰山木の花は共に大きく、堂々と咲き、花弁の肌も瑞々しく色艶があり好きな花です。
鳥にはご馳走のようで、食べられた跡が茶色になっています。朽ち始めると美しい花弁全体が茶色に変色し、開き切ってバサリと豪快に散ります。
大きく、崇高な感じのする美しい咲き姿であるので、その朽ちていゆく過程は、私には他の花の枯れ様よりも醜く感じます。
この花の移りゆく様を見ていますと、いつも骸骨に関する一休さんと良寛さんの話を思います。また、吉川英治の新・平家物語の最終章の麻鳥・蓬老夫婦を思います。今、書棚で本を探しましたら文庫本の第16巻で、「吉野雛の巻」でした。そこでは、慎ましく美しく齢を重ねた二人の仲睦まじく語り合っている後姿が美しく描かれています。
美醜は自然の理、その二つを超越した心の世界・・・
<花言葉>
白木蓮:「高潔な心」「荘厳」「気高さ」「崇高」「自然への愛」
泰山木:「前途洋々」「威厳」「壮麗」「真の輝き」
コブシ:「友情」「友愛」「愛らしさ」