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「飛龍の拳III ~5人の龍戦士~」 レビュー (ファミコンソフト)

2012-11-13 18:40:24 | ファミコンレビュー
「飛龍の拳」シリーズ
心眼システム+サイドビューアクション
開発も発売もカルチャーブレーン
1990年7月6日発売
やや点滅多し、癲癇持ちの人注意

サブタイトルは「龍戦士」と明記されているが
これで「ドラゴン」と呼称する。


あらすじはwikiにも載ってねぇ・・・


特徴は…

冒頭などでデモ画面が長めに流れる。

「II」と「III」との明確な違いは
「II」は鎧をつけるのに対して「III」は更にキャラによって刀か槍を持つという点。
ただし、射程が伸びたり戦闘方法が変わったりというものではない。
所詮ビジュアルの違いである。


「飛龍の拳」最大の特徴とも言える心眼バトルであるが操作法をザッと説明する。
敵味方の頭、胴、足の3種のいずれに二重丸がつく。
こちらに付いたら

頭なら上ボタン、
胴なら左右のボタン
足なら下ボタン

を押す事で敵の攻撃を防御できる。
敵についたら

頭なら上ボタン
胴なら左右のボタン
足なら下ボタン

+攻撃ボタン(AやBなど)を押すと攻撃ができる。



操作方法を選択できる。
「ビギナー」と「マスター」の2種である。


「マスター」だと、

[心眼バトル時]

上記の通り、
攻撃位置、防御位置を十字キーを押す必要がある。

[アクション時]

左右キー:移動
上ボタン:ジャンプ
Aボタン:パンチ
Bボタン:キック

全画面攻撃:上+Aボタン(KOゲージ最大時)

「ビギナー」だと、

[心眼バトル時]

攻撃位置は指定不要。攻撃ボタンで攻撃可能。(指定しても可)
防御位置は左右ボタンのみで可能。
Aボタン:ジャンプ
Bボタン:攻撃

[アクション時]

左右キー:移動
Aボタン:ジャンプ(ジャンプ中Aでパンチ)
Bボタン:キック

全画面攻撃:上+Aボタン(KOゲージ最大時)


まず「飛龍の拳」とは…
必殺技の名称である。
KOゲージ(矢の羽みたいな奴)が溜まると(音が出る)使用可能になる。
(心眼バトル時のみ)
「上ボタン+Aボタン+Bボタン」で発動。
物凄い回転をしながら上昇し、それから高速で蹴りを放つ。

「ん?」

と、思った人がいるかもしれない。
そう。高速で「蹴り」を放つのだ。飛龍の「拳」なのにだ。

英語にすると

「フライング ドラゴン パァァァーンチ!」

と言いながらキックを放つ。おかしいだろ!
今のは悪意ある解釈でした。大変申し訳ありません。

飛龍自身の「拳」を表現するのに人間では「脚」を使うって事なのだから
表現としては決して間違ってはいない。
でも、やっぱりパッと見ておかしいと思うよな。どう考えても苦し紛れ…
語尾に「(震え声)」と書かれても仕方ないんじゃないだろうか?




点数は20点

良い点
・心眼バトル
・心眼システムの解説

悪い点
・デモシーンでの文字が遅過ぎる。
・操作性劣悪
・アクションステージ
・心眼バトルの仕様
・IIで出来たことができなくなっている。
からの使い回しモーション

良い点の解説
・心眼バトル
「飛龍の拳」最大の特徴とも言える心眼バトル。
早ければ攻撃や防御が成功し、遅いと失敗する。
緊張感が出てなかなかいいシステムである。


・心眼バトルの解説
スタート時に難易度の選択ができる。
「チビッコモード」を選ぶと「チュートリアル」として
心眼バトル時の操作方法を画面にコントローラと押すボタンを教えてくれる。
これは非常に親切だと思ったわ。
ただ、名称に難があるわな。
今時、このゲームをプレイする「チビッコ」がいるのかどうか・・・
チビッコ自身だって

「俺、チビッコ!だからチビッコモード!」

って自覚している子供いるかねぇ。
バカにされていると反発する子供だっているはずだけどね。
俺はオッサンだが、精神的には未熟だから迷わずチビッコモードを選んだぜ!!
(間違っていない)
ちなみに、チュートリアル時に適当にやるとジジイに怒られるぞッ!
(どーでもいい)

悪い点の解説
・デモシーンでの文字が遅すぎる。
まず、デモシーンは「A+B+スタート」で飛ばせるのだが、
コレって「大技林」などの裏技として載っていたんだよね。
何故「スタートボタン」オンリーじゃないんだよ。
説明書に載っていたのだろうか?中古ならわからんぞ!
で、初見ではデモを見るのだが文字が遅すぎる。
AボタンとかBボタンで早送りするべきなのだが出来ない。
(裏技もなし)
久しぶりにプレイしたもんだからデモ画面を見ていたがやる気を激しく削がれた。

・操作性劣悪
アクションステージだと穴があるのだが、このゲーム。
「マスター」は上ボタンでジャンプするのだが
厳しく「上」を押さないとジャンプしないのだ。
「斜め上」だとジャンプしない。
だから、まず真上にジャンプしてから横ボタンを押すという事になる。
この操作感覚がなかなか鬱陶しい。
それに、歩くモーションが少なすぎる為、歩くところがおかしく見える。
足をバタバタさせてもがいているような感じかな?

・アクションステージ
心眼バトルの前にアクションステージがある。
上記のとおり、操作性は悪いし、針に落ちるとダメージを食らい続け、
無敵時間もロクにないので殆ど復帰は出来ない。
だったら即死の仕様にしてくれ。
敵はバタバタ現れて、操作性が悪いからダメージ必須で、
最後辺りで回復するという面倒な作業をする羽目になる。

・心眼バトルの仕様
心眼バトルは良い点ではあるんだけど何分、未完成。
いくつもあるので順を追おうかな

 ①ボスの全画面攻撃
  各章にある「鏡」というアイテムを持ってないと
  相手ボスの全画面攻撃をガードできない。
  その「鏡」は必ず取れるというものではなく敵中ボスに対して、
  特定の条件で倒さなければならないというオマケ付き。
  取れなかったらその時、ボスの全画面攻撃を受けるしかない。
  それに、「鏡」は1人1つずつ所持して
  その鏡固有の敵の全画面攻撃しか防げないので、
  最終章になると仲間を変えられるのだが鏡が別ならガードしても無意味である。
  だったら変更コマンドなんていらねぇよ。

 ②聖水
  『聖水』とは体力回復アイテム。
  アクションステージで出てきたものはその場回復であるが
  心眼バトル時に画面上部に右から左へとフワフワと通り過ぎていくタイプは
  ストック出来て全回復。

  ロックマン的に言えば

  「ボス戦中にE缶が空中を浮遊して通過する」

  と思えばいい。

  というか、何で心眼バトルという緊迫した場面でそういうことすんの?
  やられているときの救済措置のつもりかもしれないが、
  敵と戦っているときに回復アイテムとかこられると正直、気が散る。
  もし、こちらが劣勢に立たされ、敗北濃厚となったとき、普通のゲームなら

  「くそぉ。こんな所で負けてたまるか」

  と、必死に食らいつくつもりでプレイする人もいるだろう。
  でも、この「飛龍の拳」だと

  「早く出て来いよ。聖水~。死ぬだろうが!」

  と、聖水待ちとなってしまう。それってゲームとして正しいあり方かねぇ?
  しかし、マスターモードだと↑を押しても取れないんだけど。
  (他に方法あるのかな?)
  小ジャンプばっかして…ハッキリ言って腹立たしい。
  だから自分は上空に舞い上がる「飛龍の拳」を使って入手していた。
  (もったいな!)

 ③飛龍の拳
  「飛龍の拳」というゲージ使用の言わば
  超必殺技が敵の技でカウンター食らわされる事もあるのだ。
  一体、どういうことだよッッ!!
  普通の格闘ゲームであれば下手に超必殺技を放てば隙だらけの所を
  カウンター食らうってのはよく見る光景だが
  この心眼バトルって、相手に対して「ここに隙がありますよ」って表示なのに
  何でそこで反撃を食らうんだよ。おかしいだろ。
  しかも敵のカウンターは出来ない。(ウゼェ)
  だから、不用意に「飛龍の拳」は放てなくなる。
  コレ…タイトルじゃねぇのか?

IIで出来たことが出来なくなっている。
(Ⅱプレイして追加)
IIでは対戦が出来たのにこのIIIには出来ない。
IIではメッセージ速度を選択できたのにこのIIIでは選択出来ない。
標準装備すべき仕様だろうに何故、カットしたんだろうか?
容量の問題?
その割にRPGのようなコマンドバトルも存在する。
敵味方1人ずつというドラゴンクエストⅠと同じ。
(ラストでは異なるが・・・)
レベルやお金はない。仲間はいるが切り替えるだけというタイマンという状態。
道具や魔法も充実しているわけでもないので取ってつけたような物。
レベルもなく相手かこちらがミスするかどうかのただの運ゲー。
せいぜい聖水をいつ使うかどうかという代物。
これを入れてメッセージ速度の変更や対戦を省く必要がどこにあるのだろうか?

からの使い回しモーション(Ⅰプレイしてから追加)
髭人はIII→II→Ⅰという先祖返りするような形で「飛龍の拳」をプレイしてきた。
で、Ⅰをやっていて見覚えがあると思った。

「このモーション、IIIも同じだ」

具体的には
「空手家のファミコン版『北斗の拳』ばりの垂直移動キック」
「格闘家のリングロープに乗ってからの攻撃&
 サイコクラッシャーアタックのような突進攻撃」
「ムエタイの飛び膝蹴り」
「プロレスラーの心眼なしからの掴み→投げ」
「ムエタイは攻撃が成功すると足をブルルルッと残像が見えるぐらい高速に動かす」

となると、このIIIのモーションは、Ⅰから使い回しって事になる。
ロックマンシリーズのようにグラフィックが同じであれば気にならないのだが…
飛龍の拳シリーズはグラフィックは異なるからか余計にモーションが同じだというのが
際立つ結果になった。


プレイしての感想としては
操作性がまず上がるわな『アクションステージ』はダメだし
『心眼バトル』にしても動きは硬い。
進化の途中って感じかねぇ…
今から考えれば進化もとん挫してしまったようだがな…

鎧やら武器持ってカッコイイとかやっている場合だったんかねぇ…
当時、鎧をつけてパワーアップなんてアニメは多数あったけどさ…
もっとできる事あったんじゃね?



ここからがネタバレ



















何とラスボスはコマンドバトル。
上記のとおり、戦術的に練られたものではなくただの運ゲーである。

ラストバトルは味方5人いるが交代して戦うという事で1人ずつしか戦えず
実質タイマンである事には変わりない。
極力、体力もしくは聖水を温存しないと勝てない。

そして最後、人間の敵が5人合体で化け物になるのだが…
こっちも5人合体する。(顔は龍飛のままだけど)
「SDガンダム」の「騎士ガンダム」と「サタンガンダム」ならわかるけど
生身の人間だぞ。

コマンドバトル時、敵ボスはたまに身を隠した上に
回復するという仕様なのでイライラする。
そんな運ゲーを経てエンディング。

平和が戻り夕日を見つめる5人の龍戦士。
良かった良かったと…
やっと解放された――――!!

と、思うのも束の間。

敵のラスボスがやられる間際、大魔王を復活させるように仕向けたという。
地球をバックに化け物がいて
これから地球を我がものにしようという露骨な続編示唆でエンディング。

しかも、ゲーム自身

「飛龍の拳 第4弾。史上最大の興奮が君を包む。乞うご期待」

と、続編示唆ではなく続編確定。
恥ずかしげもなくエンディングで宣伝するというのはすげぇと思うわ。
ただ、「飛龍の拳IV」はなく、ファミコンでこのIIIの後に
ファイティングウォーズ」という
心眼バトルに重きを置いたゲームが出ている。

何故?引っ張るほどの作品?

その次にスーパーファミコンで出ているがそのつながりは不明確である。
というかネット上で調べてみたけど
「飛龍の拳」の劇中を歴史などをまとめたサイトが見当たらないんだもんなぁ。
(製作側が独自で作れよ。お前らの作品だろ。
 公式がそんなんだから盛り上がらず勝手に廃れたんだろーが)

本作発売から長い月日が流れた…
ここまで様々なハードからあまたの「飛龍の拳」作品が生まれていき…

2000年のゲームボーイ版「飛龍の拳烈伝GB」に出た。
初回限定版は本作である「飛龍の拳III」が何故か付いてくるのだ。
ゲームボーイを買って、ファミコン版が付いてくる。
そんな情報が当時放送していた朝のゲーム紹介番組で

「理解不能!理解不能!」

?マークがずっと頭に点灯していた。
朝だからって寝ぼけていた訳ではない。
寧ろこの意味不明さで目が覚めた(笑)

と、色々と調べてみたら
10年半後に出た「飛龍の拳烈伝GB」が
この「飛龍の拳III」の続編にあたるという話

!!

そうか!!
だから、このIIIを初回限定に付けて予習しておけという意図だったのか!?
しかし、それがファミコン付けるだけって…移植やらリメイクするべきだろ。

ってかこの初回限定キャンペーン。
この時期の据え置きハードの作品の発売を並べてみると…

「ドリームキャスト」が1998年11月27日
「PlayStation 2」が2000年3月4日
「飛龍の拳烈伝GB」2000年12月22日
「ニンテンドーゲームキューブ」2001年9月14日
「Xbox」2002年2月22日

「プレステ2」と「ゲームキューブ」の間にファミコンソフトを付けるって
発想はあまりにもブッ飛びすぎだろ…
普通の人なら物置の奥にしまってありそうなファミコン本体を
わざわざ引っ張り出してこにゃならんねん!

「よっしゃ!!
 飛龍の拳列伝GBを買ったらファミコンのⅢが付いていたぜ!
 より飛龍の拳の世界に浸りながらプレイ出来る!」

って張り切ってプレイした方、是非ともその時の心境などをコメントくださいませ…

冷静に考えればただの在庫処分でしかないね…

「倉庫の山積みのIII、いらんなぁ…
 そうだ!今度出すGB版は続編だし初回限定につけてしまおう!!」

なんて光景がちと目に浮かんでしまったのだが…
わざわざこの企画のためだけに再生産したって訳では到底思えんからな…

でも、飽くまで髭人の妄想です。何の根拠もありません。
どうかお気になさらずに!!
ちなみにその「飛龍の拳烈伝GB」は残念な出来らしいぜ…(涙)


公式がIIIのエンディングでデカデカと続編示唆をして10年半後…

ちなみにその「飛龍の拳列伝GB」が飛龍の拳シリーズ作品で
2016年現在までで最終作品となってしまった。


ファンを待たしに待たして

「飛龍の拳 第四弾。史上最高の落胆が君を包んだ。乞う合掌」

ってわけか…
そりゃ『飛龍の拳』繰り出して見事にカウンター決められるわ。



南無…





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