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「うっでぃぽこ」 レビュー (ファミコン)

2017-11-17 21:00:01 | ファミコンレビュー
奥行きあるサイドビューアクションRPG
(左右端から移動するのでベルトスクロールではない)
パソコン版(1986年10月22日)
MSX版(1987年)を経て発売された作品
開発も発売もデービーソフト
1987年6月20日発売
「ゲームセンターCX ~有野の挑戦~」プレイソフト#174


あらすじ

 元々木の人形であった『ぽこ』が『妖精』に人間の男の子にしてもらいました。
 『ぽこ』を作ったおじいさんも大喜び。

 ですが、ある日『ぽこ』は人形に戻ってしまった。
 一体何が起こったのか?
 それを探るために『ぽこ』は『妖精』の元に訪ねてみる事にしたのでした。

特徴

・「右手」「左手」「ポコ自身に身に着ける」という3種の道具の使い分けを行う。

 右手:主に武器攻撃
 左手:常時使用道具を使う(例、カンテラ、きっぷ)
 ポコ自身:靴を履いたり、薬を飲んだり、
     体力常時回復の『パン』を身に付けるなど多用である。

『パン』を身に着けるとダメージを受けた際、自動回復してくれる。

・選択画面等でBボタンを多用する。
 スタートボタンを押すとアイテム画面に移行する。
 すると多くのゲームであれば

 ▶右手
  左手
 ポコ自身

 という風にカーソルを合わせて物を選ぶものだが

 右手、Bボタンを押すと
 左手になり、そこでBボタンで押すと
 ポコ自身となり、Bボタンを押すと右手に戻る。
 (スタートボタンで終了)

・お店での購入の仕方

 普通のゲームであれば商品にカーソルがついてそれで指定してボタンを押せば変える仕組みっだが
 本作の場合
 店主から手に取った商品を所持金の最大数を買うように言われる。
 例えば100ゴールド持っている時、10ゴールドの物を買おうとすると

 「10個買うかい?」

 と言ってくる。そこでBボタンを押す事で
 「9個?」→「8個?」→「7個?」という風に数を減らせるわけだ。

 商品を手に取ってお金を払わずにそのまま退出してゲットする事が出来るが

 「どろぼう!」

 と、言われても姿も泥棒となり、ホテルと質屋以外の建物を利用できなくなる。
 ステージ毎の特定の場所に行き、盗んだ回数分、クリアしなければならない。

・時間の概念がある。

 ゲームをプレイしていると常に時間が経過している。
 ホテル以外の家やお店は夜間、開いてないので
 ホテルで休むなどして昼間になるまで待つ必要がある。

 ホテルで休むと時間の経過が早くなる。
 が、有料でありホテルに入った時『満室』の可能性があり
 『満室』だと外に出され、入り直しをすることになる。
 (出入りを繰り返していると勝手に空室が出来る)


・最初に「ぽこ」か「おんなのこ」を選択できる。

 「おんなのこ」だと商品が安かったり、ヒントをもらえたりするのだ。
 実質的難易度設定と言える。
 (しかし、名前は「おんなのこ」って…)


操作方法

 十字キー:移動
 Aボタン:ジャンプ
 Bボタン:右手の装備品使用。
  ジャンプ中Bボタン長押し:パラソルを広げ、落下スピードが鈍化する。

 スタートボタン:アイテムメニューを開く


得点は20点

良い点
・一部のメルヘンチックさ

悪い点
・タイトルが読めない
・説明不足+勝手に文字スクロール
・アイテム名が非表示
・バランスが悪い
・住人が強欲
・敵がお金を出さない
・パスワード長すぎ




良い点の解説

・一部のメルヘンチックさ

 全部とは言わないが本来のゲームだと
 見た目が悪い奴は全て敵であり倒すのが前提となるが
 このゲームだと倒してはいけない奴もいるし、
 きちんとお店でお金を支払わないといけない。
 何でもかんでも暴力や好き勝手やって解決してはいけないという要素は
 実に道徳的である。

 …とも言えんか(後述する)


悪い点の解説

・タイトルが読めない。

 本来の読み方は分かりやすく片仮名にすると

 「ウッディ ポコ」

 である。
 「ゲームセンターCX」でも有野氏は読めなかったからね。
 髭人も番組で正しい読み方を知った。

 何故、平仮名にしなければならなかったのか?
 片仮名を読めないような子供でも分かりやすくするため?
 そんな子供にクリアできる難易度じゃねぇがな。

 是が非でも平仮名にしなければならないって言うのなら
 「ぃ」ってもっと小さくしろや。
 あんなに大きくしたのか意味わからん。
 区切りも入れないのも意味わからん。

 『VS』と書いてあるのに『アンド』と読ませる
 「スパイVSスパイ」みたいなもんか?
 (違います)

 この時点で作り手は意図不明な悪い方向への一ひねりを入れるのが好きなのだろうと思える。

 発売当時、客や店員が店で名前を間違えるケース多発しただろうって事は想像に難くない。
 この時点で商品としてかなりの失敗と言える。


・説明不足+勝手に文字スクロール。

 取説には色々と書かれているのかもしれないが
 ゲームだけで始めると登場人物だけ分かっている様子で
 プレイヤーは置いてけぼりを食う。
 ゲーム最初なんか特にそうで

 タイトル画面で、「はじめる」を押すと
 冒頭はこうなる。

  「あるひ、めをさましたポコはびっくり!!

 ポコ:ありゃりゃりゃりゃ!!
  また木の人形に、もどっちゃったー
 爺:ありゃ、いったいどーなってんだい
 ポコ:おじいちゃん ちょっと、
  ようせいさんのところに、いってくるね
 爺:ああ いってくるがいい、きぃつけてな」

 こんな感じでゲームがスタートするのだが
 まず

 髭人「は?
  木の人形に戻った?」

 髭人「元々、コイツは木の人形だったって事か…
  妖精?そいつが人形から何かの姿にしてくれたのか?」

 ここで文章に起こして見ても

 「なんのこっちゃ?」

 って思えるのに
 このゲーム、勝手に文字がスクロールされてしまい
 ゆっくりと物事を認識する事が出来ない。
 こんな調子だからゲーム中での情報も訳が分からぬまま話が終わってしまっている事もある。

 びっくりしているのは『ポコ』なんかよりプレイヤーだっつーの。

 こんな当事者同士でしか理解できないような『ポコ』と爺の会話なんかいらんから
 あらすじをしっかり流せっての。

・アイテム名が非表示

 後、ゲーム中、アイテムを多数持つが
 アイテム欄にはそのアイテムのビジュアルだけでアイテム名が表示されない。
 お店があって商品はある。
 ビジュアルはあるがやっぱりアイテム名やそのアイテムの効果などは表示されない。

 住人が「○○が必要」って言う事があるが見た目で判断着くものならいいが
 似たような物、台詞が平仮名で書いてあるから良くわからない物など多数である。
 名前を出さないのならしっかり区別できるようなビジュアルに描けよ!グラフィッカー!
 出来ないのならおとなしくアイテムを文字で表示させろよ。


・バランスが極めて悪い。

 このゲーム、死んだら体力全回復でその場復帰という仕様があるが
 そんな事をしているんだからプレイヤーも乗り切れるだろう感がある。
 幾つかあって複合的な所もあるので1つずつ挙げて行こう。

 ①序盤の武器が残弾制
  最初、始めると『ポコ』は黄色い丸っこいのを持っている。
  石であり、右手に装備すると飛び道具として利用できるが
  数に限りがある。
  その為、基本パン屋で売っている。
  『バボルの実』とかいう紫の木苺みたいなものか
  『クロワッサン』を装備する事が出来る。

  『バボルの実』は軌道が放物線を描き、
  近いと敵の頭上を飛び越えるてしまうという武器なので極めて扱いづらい。
  この手の癖が強い武器は威力があるというような玄人向けだろうに。
  何でこんな使いづらい武器を最初の武器としたんだろうか…

  『クロワッサン』はただの食べ物ではなく武器である。
  何故かブーメランのように
  少し直線してそれから戻るという軌道を描く。
  二つとも残弾制であるが右手に255以上持たせると何故か無限大になる。
  扱いやすさからして『クロワッサン』を無限にするのがいいだろう。
  というか、1つ買ったらもう無限でええやん。


 ②攻撃アイテムが扱いづらい。

  画面内に2つしか表示できない都合上
  弾速が遅い武器だと何もできない時間が多い。
  途中で『剣』を取る。これは飛び道具ではないので使用回数は無限だが
  射程がアホほど短い。剣というよりはナイフである。 
  普通の飛び道具の方がいい。


 ③被ダメージが異常

  最初のHPは二桁だというのに
  画面表示は五桁ある。

  「ゆくゆくは1万以上のHPになるのか…
   長丁場になるって事かぁ?」

  って思いきや、敵を倒していると体力が上がるが
  倍々って感じですぐに最大体力が上がる。
  が、敵の攻撃力も相応に上がる。
  1000超えている時にちとふれただけで即死なんて事も起きる。
  ゲームバランス考えろよ。

 ④パンの回復値

  『パン』を身に付けているとダメージを与えられたときに自動的に回復する。
  体感1秒で1~2ぐらいの回復だろうか?

  ③の通り、後半、被ダメージが1000を超えてくることもある。
  え?パンでの回復は1ずつだぞ。
  1000超えってなると1秒で「2」回復って考えると当然1分で120回復。
  1000を超えるには8分20秒かかるってわけだ。

  遅すぎ!

  体力を回復させたいのなら『パン』などというゴミは放置。
  とっとと『ポコ』を崖から投身自殺させてコンテニューした方が遙かに時間の節約である。


 ⑤地形がおかしい

  コンテニューするとその場所の上部から降りて来る仕様なのだが
  真下が崖という事も少なくない。
  そういう場合は傘を差して移動するか、
  コンテニュー直後にAボタンを押すと空中でその場ジャンプが可能で
  それで移動する事が出来るのだが…(それでも死ぬ事はある)
  風が吹いている所だと風の気まぐれに翻弄され
  『ポコ』は地を踏むことなく再び、ゲームオーバーなんて事は珍しくない光景である。
 
  ちなみに、コンテニュー直後にジャンプして画面上端に触れるとゲームオーバーである。
  (上端が下端とループしていて崖落下扱いなんだろうか?)


 ⑥詰み要素あり

  アイテムの取り忘れでステージを跨ぐと
  戻って来る事が出来ないので詰む事があったりする。
  しっかりそこら辺戻れるようにするとかしよーや。
  パスワードで戻ってプレイしかない。
  ぶっ通しでプレイする人は最初からやり直すしかない。

・住人が強欲

 「金くれ」
 「物くれ」
 「男帰れ」

 と、出て来る家の住人の多くは好き放題言ってくる。
 まず

 「金くれ」と言って来るのはジジイ。
 金を支払わないと情報をくれないのだ。
 しかも金だけ受け取ってダジャレを言うだけのクソジジイもいる。
 お前はとっとと死んでくれ。

 「物くれ」と言わないが実質、物を要求してくるのは女。
 左手にアイテムを持っていてそれを渡す事で情報をくれる。
 物を与えたら素直に情報をくれるだけまだジジイよりマシと言える。

 「男帰れ」と言わないが男の状態だと追い返してくるのがオタクっぽい男
 女の子モードだと無条件で情報をくれるが
 通常ポコモードだと「女の子になる薬」(有料)を飲み、一度女にならないと情報をくれない。
 家に来た男の子は邪険にして一方で女の子には情報をあげるという…
 割と気持ち悪い描写である。

 「金くれ」はそのものだが
 「物くれ」は、お店で何か物を買う必要がある。
 「男帰れ」は、女の子になる薬を買う必要がある。

 武器も初期では残弾制で金がかかるのに…
 どんだけ金が必要なんだ…

 ちなみにババアは金をとらず情報を話してくれる。
 女神やん。


・敵がお金を出さない。

 こんなに金が必要だってのにこのゲーム敵を倒しても一文の足しにもならない。
 だからこそ金をもらってしょーもないダジャレを言うジジイが憎くなるのだ。
 「がんばれゴエモン」だとダジャレ言う奴もいたけど別に金は要らんからな。

 お金発生地点に行くとお金(10ゴールド)が何故か降って来るので
 それを取ってチマチマ取ってそれを元手にスロットマシーンで大儲けを
 狙うのが吉。

・パスワード長すぎ

 5文字の文字列が13列+4文字
 「69文字」である。

 長いと言われるドラクエ2でさえ最大52字である。

 一応、初期のパスワードが「4」が多く、
 それで一々別の文字にカーソルを合わせる必要はなくなるんだが…
 後、カーソルの効きが良いようで滑りやすい印象。
 文字を間違ってイラつく…

 文字が多いという事は保持する情報が多いという事である。
 アイテム保持はいいが細かい場所や時間さえ保持する必要があるんだろうか?
 他にも画面上の金塊を1度取るとパスワードで再開してもその金塊は復活しないとか…
 でも金塊って雀の涙ほどの金額にしかならないので
 仮に復活なんかしても金を貯めるのに時間がかかり過ぎる。


色々と本作独自の仕様が多いんだけど意欲的に組み込んだってのは分かるが
作りが極めて雑。
バランスを取るのが面倒くさくなって全回復
その場復帰コンテニューにしたんじゃないかとさえ思える。
結果的にパンは無意味という事態にもなる。
だからとある人に

 「お前は今まで食ったパンの枚数を覚えているのか?」

と聞かれても

 「食うか!そんなゴミ!」

って返してあげましょう。


時間の概念があるアクションゲームは珍しいが別になくていい。寧ろない方が良かった。
何故ならコレと言って時間に関連したイベントがないのだから…
夜になるとお店に入れなくなるだけという要素でしかない。
時間つぶしにホテルに泊まろうとしても
満室の可能性が高く何度もホテルの入店を繰り返す羽目なるのも実に面倒な作業。
快くプレイできないから実にこのゲーム、楽しくねぇなぁ…


それにこのゲームは
1つの面のマップは横に地上16画面で地下に2階層という3層構造

16画面×3層=48画面。

しかも横は必ずつながっている訳ではなく途切れていくのもある。
だから、1階層の左端画面から右端画面に行く際に地下を経由しなければならない。
実に複雑。素直にもの作れや。


後、個人的にあらすじ…
木の人形に戻った『ぽこ』だというのに
パッケージでは



狼が肉をイメージして『ぽこ』を追っている。
『ぽこ』ってゲーム中では人形じゃん。
どーいう事なの?人間時の時の絵?
いや、ゲーム中で購入する『リュック』に入ったものを狙っているとか?
ってゲーム内に「肉」は出てこないのだがな…
もう…考えるだけ無駄か…


奥行きがあるアクションで、ステージ毎にクリアの条件があるっていうと
デービーソフト版「がんばれゴエモン ~からくり道中~」を目指したんじゃないかって思えるんだけど…
奥行きあるアクション、ダジャレを言う爺とかね、地下が隠しであったり

独自の仕様が濃すぎて基礎をおざなりにしてしまった印象だからな。

「がんばれゴエモン」には足元にも及ばない。
似たような続編が出なかったのもそれを表しているんだろう。
比較するなら

「もっともっともっとがんばれ うっでぃぽこ」

ぐらいでやっと「がんばれゴエモン」に追いつく事ができるだろうか?
『デービーソフト』はごく当たり前のゲームを作ってから
個性的なゲームを着手していくべきだったんじゃないかねぇ…

ハッキリ言ってこのゲームは色んなものを組み込んだんだけどそれが揃って大外れ…
そのスロットマシーンで親父3人を揃えてしまったかのような出来栄えであったなぁ…
(親父をそろえると所持金半額になってしまう)


お金持ち状態でスタート。
「64512」持っている。

4お444 4はひし7 す4444 44444
44444 44444 444は4 か4か44
44444 44444 4444た 614たの
7か4な4 12あ4


裏ワザ:パン屋の店員が脱ぐ

 パン屋のおねえさんは
 カウンターの所でAボタンを200回押すとビキニ姿になる。
 が、201回目を押してしまうと元に戻ってしまうので注意。


PS)本作以降、『ぽこ』はデービーソフトの
 マスコットキャラクターの1つとなったそうだ…
 後の「今夜も朝までPOWERFULまぁじゃん」でも登場しているとの事…

 自社の顔にするつもりならもっとちゃんと作らんと…
 こんなんじゃ「アスミッくんランド」の「アスミッ君」と同じだぜ。

 ちなみにそんなデービーソフトの顔でもある
 「うっでぃぽこ」で検索すると
 「クソゲー」って候補が出て来てしまうんだよなぁ…(悲)

 個人的には『ぽこ』より「レイラ」というゲームの主人公の
 『レイラ』にしてほしかったな~。やっぱり女子の方が映えるべ?

ここからがネタバレ























このゲーム、情報入手等で金がやたらと必要になるが
普通にお金を貯めるのが面倒くさすぎるので最も有効なのが「スロットマシーン」である。
勿論、100%当たる訳ではないがお金を貯めた状態でパスワードを取り
パスワードをやって大当たりをしたらパスワードを取り
負けて無一文になったらパスワードで再開と言うのが最も時間的に効率がいい。



それにしてもこのゲームの謎解きの特にひどいのが
ミミズの件だな。

冬面(4面)
ババアが

ババア「みっ、みず…」

と言ってくる。
空瓶がありステージ中に水があるところがあるので「水を欲しがっていたから」と
瓶にそれを入れたくなるがそれはダメである。

ちなみに他の人間に

キャラ「おばばのことばにだまされるなよ…」

と、言われる。

プレイヤー「じゃぁ、別の何を信じればいいのか?」

という話になるが
それはおばばの言葉を素直に信じるなという警告である。
始まりましたよ。
このゲーム製作者の訳分からんひねりが!!
他におばばの欲しいものを言ってくれる人はいない。

では『おばば』が本当に欲しい物とは?
そのステージ中にほっそい小さな物体がピョンピョンしている所がある。

プレイヤー「何だこれ?飛び跳ねる糸くずは?」

というのが初見の人の主な印象だろうと思う。
それを瓶に入れるのだ。
『ミミズ』らしい。

『ミミズ』を瓶に入れババアに渡すことで
ステージ最後にババアが助けてくれるのである。

まぁ…ひどいわ。

ババアに「みっ、みず…」と言われ、
「騙されるな」というヒントで

プレイヤー「そうか!このばあさんは『ミミズ』を欲しがっているんだ!」

って答えにたどり着けた人はいるのか?
仮にたどり着けたとしてステージにある飛び跳ねるほっそい物体がイマイチわかりづらいビジュアル

プレイヤー「あ!!これはミミズだ!」

ってなる人もいないだろう。
せめてアイテムの表記をちゃんとやれば取得した途端に文字で『ミミズ』って分かるのに…
ねぇんだよな。このゲーム…

そして、ババアは何で『ミミズ』が必要だったのかって気になるが
そんな説明などはない。投げっぱなしである。
ただのプレイヤーを欺く卑劣な謎解きでしかない。

素直に『ババア』は水を欲しがっているでいいじゃん。
それで瓶に水を汲んで渡すでいいじゃん。
何でこんな訳分からんことをするの?
そんな普通じゃつまらない?
製作者、心がねじ曲がりすぎだろ。


ラスト。
大王を倒し、ただの姫様にしか見えない『妖精』を救出し共に移動して
城で何故か取ってもいないと突然出て来た気球で脱出。

そして、その時の文章。

「大王のいなくなったしろは、おとをたててくずれおちました
 かんいっぱつ おしろからにげだしたポコは、ようせいとふたり
 おじいさんのまつむらへと とびたったのでした
 ながかったたびも、いよいよおわりです
 このままかぜにふかれ、むらにたどりくことができれば・・・


   おしまい」

村にたどり着くことが出来れば…って何?
何この不穏な文章。
気球がしぼんで墜落し、たどり着く事ができなかったって事だろうか?
好意的に考えれば続編示唆でもあるか風に流されて爺の村とは別の所に着いてしまった。
そこから始まる大冒険とか…

にしても『妖精』に会って気球で脱出したけど
本来の目的って元々人形の『ぽこ』が妖精に人間にしてもらったが
それが元の人形に戻ってしまったから再び妖精に人間にしてもらおうって話だよな。

「早く人間になりたい!」

ってのは叶ったのか?
分からん…

まぁ、続編出てないもんな…
デービーソフト自体も2003年に休眠状態になって
12年経った2015年に会社法の整理対象になり解散措置が執られたらしいし…
気球しぼんで墜落説は確定的だろう。


スタッフロールがあり最後の最後の文章。

ひみつのあんごうは
じるびびじるびび うさぎのだんす

いつのひか また きみとあえることをねがって・・・

©1987 dB-SOFT


また会えることを願う?
2度とゴメンです。ハイ。




ゲームの話に戻せば
ハッキリ言って、紙相撲を興ずるような子供に対して遊んでもらうようなゲームではない。
雰囲気だけはメルヘンチックだが中身がダメ過ぎる。
ゲームの難易度は高いし、ゲームバランスはとっていない。
謎解きの性悪さはかなりのものだ。
女の子モードもあるが物が安くなるっていうもので根本的問題は変わらずだもんな…
どっちかって言うと父親か兄貴にプレイしてもらうぐらいだろうか?

ああ…なるほど…

って事で本作は父親をプレイして

「エンディングはパパが見せてやるからお前はその間、紙相撲をやっているんだ!」

という事なのか?
だが紙相撲するのなんてせいぜいほんの数分ぐらい。

このゲームは初見ではそんな短時間でクリアは出来ない。
紙相撲するぐらいなら妖精探しをするぐらいの気持ちで外に出て遊んだ方がはるかに有意義だろう。

「ゲームセンターCX」でも有野課長とADが紙相撲をやっていたけど
(紙相撲する絵だけが欲しくてこのゲームを挑戦ソフトに選んだんだとちゃう?)
大の大人がゲームの箱で作った人形での紙相撲をやっていたらどんな事になるのか…
いくら芸人と言えど一言二言ツッコミを入れて
終わるなんて光景は番組を見ずとも想像に難くない…



さてそろそろ締めるか?…このレビュー。

こわもての氷の巨人は悪い奴じゃないから
放置していると「氷の欠片」をくれるのだが…

その描写は…こう言いたいのだろうか?

「見た目に騙されてはいけない。
 それはこのゲームもそのものだ。
 子供向けのパッケージだから易しいだなんて思っちゃいけない。
 タイトルもちゃんと読めないだろう?
 箱絵の紙相撲もフェイクだよ。
 ババアの言葉に騙されるなってこういう事だったんだよ。
 どうだい?君達。
 世の中の厳しさが分かったかい?」

という製作側からのありがたいメッセージが
この「うっでぃ ぽこ」に込められているのだろう。

「スロットマシーン」が金策に有効なんてゲームを
幼い子供にプレイさせるのは控えるべきだし。

これをしっかりプレイしてクリアした子供って言うのなら相当、心歪むわ。


ちなみに上記エンディングの暗号を送ると
「人間になるクスリ?」が贈られるというキャンペーンがあったそうだ。

へぇ…
それって飲み物だったのかな?
普通に飲んでも問題ないジュースだったとしても
こんなゲームを作ったメーカーが携わった飲料とか飲みたくねえわ。
だって

「騙されるな」

って疑いを求めてくるゲームだぜ?

それはともかく本当に「人間になるクスリ?」なら
製作側がその薬を腹がパンパンになるまで飲み
キチンと真人間になってからこのゲームを作ってもらいたかったね…







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