OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

もやもや

2017年02月06日 | 書かない書道!入門
書き順の話である。
知人が、あやしいサイトを私が「いいね」をしていたから、うさんくさいと思いながら、開いてみたという。
私もうさんくさいと思っていたそのサイトを「いいね」をしてしまったのか、そうしくまれていたのかは未だ定かではない。

ま、それはよしとして、そこに基本的な書き順の話しがでていたらしく、知人は「も」と「や」の書き順がそれと違っていたらしい。

書き順の話しは、KO2「書の身体、書は身体」の第8回に書かせていただいたが、一概に言えないものも多い。
「成」は横から書く人は多い。しかし、一般的には、縦画左払いからはじめて、横画に行きたい。
その次に「フ」にいかず、先に中央上部から右下に長く貫く方を先に書く人は今は少ないだろうが、日本でも江戸あたりまではそっちの方が基本だったのだろう。草書の形はそれで納得いくのだが、さて、

知人は「も」を横画から書いて、「や」も斜め下にのびる線を一画目としていたのだろう。「あるある」である。
楷書で書いている分にはまだいいが、つながってくると読めなくなる危険性大であり、動きが速くなると形も取りづらいだろう。

そこまではいつも思うのだが、片仮名をふと思った。
特に「モ」である。
「モ」は横2本からはじめる。

知人は、片仮名のように平がなを書いていたのか。
工芸作家なので、デザイン力に優れているので、どう書いても、こなしているのかもしれない。

「も」も「モ」も「毛」からきている。
平がなの「も」は草書をさらにくずしてなったので、一画目「ノ」から縦画につなげてなる草書からの流れで、縦画が最初の平がなの「も」になり、
片仮名の「モ」は楷書を省略してなったので、一画目「ノ」を省略し、単純な筆画にした。
だから横2本書いたあと、三画目が上に飛び出ても、大目にみれば片仮名「モ」であり、少し柔らかく書けば、そのまま平がな「も」にもなる。

知人は、文字の発達の歴史である省略文化を誰よりも先に感覚的に身につけているのかもしれない。

言葉も書き順も「もやもや」変化する。受けての柔軟性が一番大事なのかもしれない。

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