砂の果ての楽園 6 (最終話) 2009年06月02日 | 作り話 田牧は自分のデスクを片付けるため、オフィスに残っていた。明日の朝には荷物を社内便で送ってもらう。明日の自分の仕事は各部署へのあいさつ回りだけだ。三年足らずの間だったが、結構色々と物が増えている。こまごました物を詰め込んだダンボール箱が三つ、四つと増えていき、デスクの上には乗り切らない。 ふうっと大きな息を着くと壁にかかった時計を見た。もう九時近い。 「そろそろ帰るか……」 オフィスには既に人 . . . 本文を読む