ゴスペル・ナイト！

　西中島南方のライブハウスで師匠・市岡裕子とソウルシンガー・新井深絵さんのライブがありました。タイトルが面白いというかなんというか。

「Gospel & Comedy Live　You and Me」

Youは裕子さん、Meはみえさんって言うのはわかる。が、その前のGospel & Comedyって（笑）。コメディーかい。まあ、確かに、師匠のレッスンは笑い満載です。師匠のトークの技とネタは確かにお笑いDNAを色濃く感じさせるものがありますが、なにも頭につけなくても……。予想通りというか、予想以上というか、あまりのお二人のトークの息がばっちり合っていて、かぶりつきの席にいたのですが、のけぞって笑ってしまいました（笑）。

　で、肝心の歌ですが、これがまた……。師匠もみえさんも素晴らしいシンガーで、私には馴染みのゴスペル曲はもちろん、ジャズやホイットニー・ヒューストンの名曲など、心行くまで楽しんで味わってきました。師匠の歌声は聴きなれているはずなのですが、講演会で歌うよりもずっとリラックスした、のびのびした歌声で、改めて師匠の実力を認識しましたね。そしてみえさんの歌声も素晴らしくソウルフルで、師匠よりも少しブロークンな英語の空気がまた下町ソウルを感じさせておりました。聞くところによると生野の方だそうで。私の祖父は生野の道を一本挟んだ阿倍野区の源ヶ橋商店街というところでずっと商売をしておりましたので、生野の商店街にもなじみがあります。そのせいか、みえさんの下町ソウルにはものすごく懐かしいような親近感を覚えました。やっぱり大阪はソウルやね……。

　師匠がソプラノ、みえさんがアルトを歌う事が多かったのですが、二人の声の質がとても似ているようで、ハーモニーのなじみ具合が最高でしたね。曲によってはゴスペル界のザ・ピーナッツって感じでした。……古いぞ、例えが。リアルタイムで知らんがな（笑）。
　最後にTotal PraiseというThat's Gospel！みたいな歌を歌ったのですが、もう、そりゃ、もう、あぁた、圧巻ですよ。原曲はかなり大人数のクワイアが歌っているのですが、男性一人、師匠、みえさんの三人で、頭がくらくらするような素晴らしい、ド迫力のTotal praiseでした。これ聞いただけでも3000円の価値は充分だね。うん。

　夜の19：30から始まって、23：00までの長時間でしたが、あっという間でした。久しぶりの夜遊び、久しぶりのジャズライブハウス、久しぶりの大人の時間。なんて贅沢なんでしょ……。元気をたくさんもらって、夜のネオン輝く西中島南方を歩くのでありました。





　ちなみに西中島南方は二十年前OL時代によく行っていた街です。オフィスが新大阪にあったので毎日のように通っていた界隈でした。が、さすがに二十年も経てばすっかり様相が変わっていて、しみじみ流れる歳月を感じるわ……。