障子の破れ目から
白い光が零れてくる
夜中だというのに
この部屋はなんと明るいのか
薄い障子を隔てて
静かな冷たい光を投げかけて
眠りの底に
じっと沈んでいた私を
引き上げる
障子を開けると
曇天の隙間から
覗いている白い満月
「窓を開けて」
かすかに誰かが囁いた
窓から見える見慣れた街は
すっかり時間を止められて
一切が静寂に支配されている
冬の匂いのする空気は
痛いくらいに冴えていて
もう虫の音色すら混じっていない
そこにあるのは
月の白い囁き
ただそれだけ
白い光が零れてくる
夜中だというのに
この部屋はなんと明るいのか
薄い障子を隔てて
静かな冷たい光を投げかけて
眠りの底に
じっと沈んでいた私を
引き上げる
障子を開けると
曇天の隙間から
覗いている白い満月
「窓を開けて」
かすかに誰かが囁いた
窓から見える見慣れた街は
すっかり時間を止められて
一切が静寂に支配されている
冬の匂いのする空気は
痛いくらいに冴えていて
もう虫の音色すら混じっていない
そこにあるのは
月の白い囁き
ただそれだけ
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