洗濯物を干しにベランダに出る。ベランダ用のつっかけを履くのに何気なくコンクリートの上に立った。足の裏に予想外の冷たさがひっついて、思わず小さく肩をすくめた。そういえば、朝一にトイレに座った時も便座が冷たくて思わずお尻を浮かしたっけ(笑)。そろそろあったか便座のスイッチいれなくちゃ……。
ベランダから空を見上げると、青い青い、抜けるような空。そこいらじゅうに満ち溢れていた蝉の声はいつの間にかひんやりとした風に、静かに押し流されていったらしい。
裏の庭の鯉の池の水音。隣の家のおばあちゃんがかけているテレビの音。遠くを飛んでいくセスナのエンジン音。洗濯機の脱水音。いつもは気にもかけないようなささいな音が、冴え渡った空気を僅かに震わせながら手元に届く。
昨日の夕方はあまりの夕日の眩しさに目がくらみそうだった。この時期の夕日は神々しいまでに金色で怖いくらいだ。運転するのが怖いというのもあるけれど、金色の光で辺りを照らしているくせに、影の暗さを引き立たせ、これからやってくるであろう闇をおびき寄せているような気にすらなる。逢魔ヶ刻、そんな言葉がふと思い浮かぶ。
家の中には夏の名残のような洗濯待ちの毛布が、まだ山のように残っているというのに(笑)だんだん秋が濃くなってくる。寒くなるまでに全部洗わなくっちゃ(汗)。
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ベランダから空を見上げると、青い青い、抜けるような空。そこいらじゅうに満ち溢れていた蝉の声はいつの間にかひんやりとした風に、静かに押し流されていったらしい。
裏の庭の鯉の池の水音。隣の家のおばあちゃんがかけているテレビの音。遠くを飛んでいくセスナのエンジン音。洗濯機の脱水音。いつもは気にもかけないようなささいな音が、冴え渡った空気を僅かに震わせながら手元に届く。
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