かべ日記

日々感じたことを、ひたすら記録。
積み重なった言葉が何かを生み出す…はず!!

人間の土地

2015-08-23 16:01:41 | 読書記録


先日の「夜間飛行」に続き、サン=テグジュペリの「人間の土地」を読んだ。

1939年に出版されたこの本は、
サン=テグジュペリが職業飛行家としての15年間の豊富な体験の思い出を伝えており…、一見バラバラに見える8編のエピソードは《人間本質の探求》という不快なつながりで緊密に結びつけられている(訳者:堀口大學氏あとがきより)

…という本だ。


人間は障害物に対して戦う場合にはじめて実力を発揮するものなのだ、
障害物を征服するには人間に道具が必要だ、
努めなければならないのは自分を完成することだ、

…という出だしで始まる本書。


サン=テグジュペリは、「人間」を社会の中での自分の役割を認識したもの、というニュアンスで語りかけてくれている(と、僕は読んだ。違ったらごめんなさい💧)

だからこそ、その時々の誤った社会の都合で人々の「人間」を振り回す(「眠りっぱなし」にする)のではない、人としての本然・本質的なもの、世界共通のものを単純化したものは何なんだ、ということを考えさせられる。

僕の人間(社会的役割)は、一応教師だ。
世の中は先人のおかげでだいぶ本然が整理されてきてはいるが、まだまだ雑然とした情報があふれ、それぞれの勝手な「人間」が戦い合っている。
それを単純化していけるよう、世の中を整理していく支援を子供に行うのが僕らの役割なのだろうか。であれば、僕の試みるべきことはなんなのか?

難しいけど大切なこと。
考えていきたい。


ちなみに僕が買った本書は新潮文庫のものであり、表紙絵は宮崎駿が描いている。(「空のいけにえ」というあとがきも1998年付で書いている。)
巻末に、サン=テグジュペリたち飛行家が行方不明になった航路をイラスト化してくれているが、これのおかげでとても読みやすかった。
宮崎駿さんの「人間」を垣間見た気がする。

なーんて言うのは、エラそうか

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プロフェッショナル

2015-08-15 23:18:06 | 読書記録


サン=テグジュペリの「夜間飛行」を読んだ。
星の王子さま(小さな王子)で有名なフランスの作家の作品。

1931年にサン=テグジュペリが31歳の時に刊行された作品で、当時南米と欧州を結んでエアメールを運んでいた郵便空輸にまつわる、ある夜の出来事を描いている。

郵便空輸に携わる様々な職業の視点から物語は進んでいくのだが、それぞれの仕事をする上での「意識」というものを登場人物たちは語りかけてくれる。

中でも、僕は次のシーンがズシリときた。
場面は物語のまだ前半。

従業員を査定する監督官を担うロビノーという人物が、その孤独感から監督対象のパイロットにちょっとした愚痴を聞いてもらおうとしていたところ、上司のリヴィエールに呼び出され、以下のことを言われる。

「君は彼の上司だろう」
「(部下に対して危険な乗務を指示するときに)友人だからという理由で相手が君に従うとしたら、それは相手に考え違いをさせたことになる」
「いっぽう、友人だからという理由で、相手が何かの、重荷を免れるとしたら、それも考え違いをさせたことになる。」
「たとえ疲れたにせよ、君を支えるために部下はいるわけじゃないんだ。君は責任者、責任者の弱みなど、もの笑いの種だ。」

そう言われたロビノーは、愚痴を聞いてもらおうとした部下のパイロットに関する処罰報告書をその場で書かされる。


物語全体からしたら、ほんの一場面。
でも、僕の日常には一番響いた場面だった。

正直に言うと、僕は今、抱えている仕事が自分のキャパを超えていると感じている。
辛い、キツイ、と感じている。

誰かに愚痴を聞いてもらいたい、そう思うこともよくある。
逃げたい…とまではいかなくても、誰かにわかってもらいたいという気持ちはある。

そんなロビノーと同じ心境の僕は、作中で叱責された。…と僕は感じた。

仕事を担う上で、責任を負うものとしての自覚を改めて言われた気がする。

孤独に耐える強さを改めて身につけなきゃいけない。

そんな気持ちにさせてもらえた作品でした。


まあ、基本的に僕は甘えん坊将軍。

死んだ母にもよく、
「あんたはいつもギリギリまで(やらなきゃいけないことから)逃げよーとしている」
…と言われたもんだ。

でももう一つ、言われていたことがある。
「逃げられず、どうしようもなくなると、あんたは諦めて必死になる」


どーやらそんな性格らしい。
ならまだやれるってことだ。

やれることを、一つ一つ、意識を高くしてやっていこう。

なーんて、思ったお盆の夜でした😁
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向き合い、剥き合う

2015-08-14 23:19:22 | 日記
今日は久々に飲みました。
飲んだ場所は藤沢のモキチ
流行りのクラフトビールの一つ、湘南ビールを沢山 飲める店だ↓
http://r.gnavi.co.jp/g246302/menulist/?sc_lid=smp_menu_01


一緒に飲んだ相手は、少し先輩だけど、自分の本音を語ってくれる方。
多数の人の想いを調整するのが主な役割である今の仕事柄、なかなか自分の本音を語り合える機会がないので、本当にありがたく貴重な時間だった。

これまでの僕の仕事への取り組み方をある程度評価はしてくれつつ、「もう少し」の部分も指摘してくれる方だ。
とてもありがたいし、嬉しい時間だった。

障害の有無に関わらず、人は自分自身とどれだけ向き合えているかで評価は変わる。
より自分自身を積み重ねていける。

弱い自分、足りない自分、背伸びした自分、
がんばった自分、周りから見た自分、

どれも自分自身ではあるが、自分だけでは気づくのが難しものでもある。

巣の自分まで殻を剥いて、本音の自分と向き合い、自分の方向性を悩みながら考える。
そんな機会を設けてもらえる人と出会えたというのとは、本当に嬉しいことだ。

出会いに感謝。

金八先生のセリフを思い出す。
「人」という字は…、というやつだ。

本当の漢字としての由来は別にして、そのセリフは今改めて響くものがある。

出会いって大切ですね。
以上、酔っぱらいながらダラダラと書いちゃいました

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