東日本大震災の復興支援を続けるAKB48の柏木由紀(23)横山由依(22)と、チーム8の永野芹佳(13=大阪府代表)山田菜々美(15=兵庫県代表)、ご当地関西のNMB48でともに兵庫出身の城恵理子(16)森田彩花(19)が15日、神戸市で、阪神大震災20年を前にした防災イベントに出席し、訓練にも参加した。
柏木、横山はともにNMB48との兼任経験があり、横山は京都育ちで、震災時は2歳。京阪神にゆかりのAKB48グループ6人が訓練のほか、防災トークイベントや、ミニライブを行った。
6人は、表敬訪問で面会した久元喜造神戸市長とともに、机の下に潜るなどもし、柏木は「柱を持って後頭部を隠すように言われ、勉強になりました」。
震災当時は2歳だった京都出身の横山は「私は寝ていて記憶はないですが、両親は相当に揺れたそうです。母からはその後、情報が交錯して困ったと聞いたので、いざというとき、焦らないようにしたい」と話した。
兵庫出身の城は、母が子どものころ長田区に暮らしていたといい、震災では「おばあちゃんの家が全壊したそうです」。城自身は生まれていないが、姉が当時1歳半で、地震後にお菓子を持っていると「歩いていたら、みんなから『ちょうだい』って言われたらしくて、普段から(食糧確保など)備えが大事だと言われてきました」と語った。
また、大阪出身のチーム8・永野は「おばが御影でタンスの下敷きになったんですが、近所の人に助けられたと聞きました」。
兵庫出身の同・山田は、震災時は母が15歳で、神戸市内の学校に通っていたといい「震災から1カ月後に登校したら、辺りは焼け野原で、同級生も亡くなっていたそうです」と、親から聞いた震災時の話を明かした。
震災が発生した95年5月に誕生した森田は「あのとき、まだ私は、お母さんのおなかの中にいました」。20年前の1月17日を知らない世代も増え、グループのメンバーにも多い。
次期総監督に就任予定の横山は「私たちが学んだこと、感じたことを同世代の子たちにSNSや、握手会を通じて発信していかないといけないと思う。誰か1人でも、私たちの話が役に立った、とか、パフォーマンスを見て元気になった、とか言ってもらえたらうれしいし、そのためにも(東日本大震災の)慰問は続けていきたい」と話した。