子供のころ、
庭のかたすみには
母が植えた小さな薔薇が咲いていた。
一枝に2、3個
ピンポンほどの
かわいらしい赤い薔薇。
梅雨前に毎年花を咲かせ、
そのたびに
私は
そのころ小学校の音楽で覚えた
「バ~ラがさいたあ
バ~ラがさいたあ
真っ赤なバ~ラがあ♪」
を幾度も歌ったものだった。
薔薇は赤色しかないと思っていた。
一人でさみしいときは
薔薇を見ると癒された。
だって、
「さ~びしかった僕の心は
明るくなった」
から。
歌の力はすごい。
そのままで美しい薔薇は
口ずさむ言葉と一緒に
心まで
満たしてくれた。
帰りの遅い家族が
帰ってくるまでの
白い時間を
私は薔薇の花のお絵かきで
埋めた。
今、
うちの庭では、赤い薔薇より
オレンジ色の薔薇が満開だ。
けれど
やっぱり
赤い薔薇が
なつかしくって
いい。
庭のかたすみには
母が植えた小さな薔薇が咲いていた。
一枝に2、3個
ピンポンほどの
かわいらしい赤い薔薇。
梅雨前に毎年花を咲かせ、
そのたびに
私は
そのころ小学校の音楽で覚えた
「バ~ラがさいたあ
バ~ラがさいたあ
真っ赤なバ~ラがあ♪」
を幾度も歌ったものだった。
薔薇は赤色しかないと思っていた。
一人でさみしいときは
薔薇を見ると癒された。
だって、
「さ~びしかった僕の心は
明るくなった」
から。
歌の力はすごい。
そのままで美しい薔薇は
口ずさむ言葉と一緒に
心まで
満たしてくれた。
帰りの遅い家族が
帰ってくるまでの
白い時間を
私は薔薇の花のお絵かきで
埋めた。
今、
うちの庭では、赤い薔薇より
オレンジ色の薔薇が満開だ。
けれど
やっぱり
赤い薔薇が
なつかしくって
いい。