Takekida's log

千里の道も一歩から

がん入門

2009-02-15 21:43:46 | Training
強かった風も止んで、絶好の自転車日和。
2ヶ月ぶりに養老付近の二之瀬越えへ。冬季通行止め(12/21~3/31)とのことでしたが普通に車も走っていたし、多くのサイクリストとすれ違ったので厳密な通行止めではないようです。ただ交通量が減っているためか道には雨で流れた落葉や小石が散乱しており、過去にも認知されているだけでも数件の車の転落事故が起こっているので要注意です。走行距離は75km。DownHill後は風にも助けられ、TotalではAve32km程度で快適に戻ってくることが出来ました。

HillClimbは平地のようにごまかしが効かない練習。
踏んでいる時の正しい力の使い方、筋肉への負荷の分散を学ぶためにも
これからシーズンに向けて定期的にHillClimbを入れて行きたいと思います。

がんはなぜ生じるか―原因と発生のメカニズムを探る (ブルーバックス)
永田 親義
講談社

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そろそろ30歳に差し掛かるということでもう「若いから」とも言っていられない歳に。3大成人病の中で心臓病とか脳卒中に関してはまだなんとなくイメージはわくのですが自分の中で発生要因とかのイメージがつきにくいのが癌かと思います。

サイクリストでもアームストロングが睾丸の癌から復帰した後、ツールドフランスを7連覇すると言う偉業を成し遂げたのは記憶に新しいところです。

癌の発生機構としてフリーラジカル説を提唱されている永田さんの書いた本。癌そのものの説明よりは発癌物質や発癌要因の解説に重点がおかれた一般向けの内容です。 筆者が医学分野出身でなく量子化学のBackGroundであるというのも同じ工学の分野で学んできたものとしては興味をそそります。
癌に対する研究は筆者のたとえているように山登りで言えば6合目ぐらいまで来ているけど頂上に進む道が霧に包まれていて分からないというような状況。

◆癌とその発生機構
 秩序を乱した異常な細胞が暴走し、正常な細胞を押しのけた異常な増殖を続けた状態になること。ウイルスなどの感染症ではなく(ウイルスが媒介してがん細胞が生じるケースはあるが)細胞の病気なので大きくなると手がつけにくくなり、転移するのがさらに厄介なところ。
◆発癌物質
 明らかに発癌物質と認められているものは工業分野に多い。(アスベスト、アニリン、排気ガス)しかしながらどの程度浴びればなるかというのは物質により異なり通常の生活では多くは問題にならず、職業としてかかわりがあるときに大きな問題となる。(特にアスベスト) これらは要因としては4%をしめるに過ぎず食べ物とタバコが大きな要因になっている。
食べ物に関しては発ガンの方向に働くもの一方で抑制に働くものが混在する2面性があり、何が悪いという単純な結論に達するのは難しい。(焦げに関しても通常で食べられる程度であれば発症には関係しない)ただ一致しているのは食事を制限することで発癌率が減少するということ。肥満という面から言っても大食いは損?
癌も遺伝する。癌の発生に係る遺伝子も報告されており(ノーベル賞は受賞していないが)癌の要因としては5%~10%になるが環境要因との相互作用もあるのではっきりした要因とは見えてこない。
◆癌の発生メカニズム
 発生のメカニズムとしてはまだまだはっきりしないが大きく分けると遺伝子による突然変異もしくはエピジェネティックスの二つに分けられる。
突然変異研究に関しては癌遺伝子の特定部位に突然変異が起こり、異常な細胞分裂を起こす引き金になっているというメカニズムが提唱されている。一方でDNAと結合と結合しない発癌物質(ダイオキシンなど)もあることや発癌に係る遺伝子、抑制に係る遺伝子があまりにも多数あることから癌に伴って生じているのでないかという疑いもある。
エピジェネティックスは染色体の異常、DNAがメチル化することによる異常など。
これらはの要因は光の波と粒子としての2面性のようにどちらかというものでなくどちらでもあるというのが真相。ただ突然変異やエピジェネティクスを生じる要因は不明で何が作用しているのかというのが大きな研究テーマ。

◆フリーラジカル発癌説
筆者の説はノーベル化学賞を受賞したフロンティア電子理論(原子の軌道の中で特定の電子が化学反応に寄与する)に基づくもの。
発癌物質から寿命の長い活性酸素(ラジカル)-OH基が生成され、DNAやタンパク質と結びつくことによって癌が生じるというもの。


心臓病とか脳卒中と比べると生活習慣という要因はやや低く感じることもありますが(個人的には)がんの要因として食べ物、栄養とタバコで65%を占めているので日々の生活が大切ということには変わり無さそうです。
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