Takekida's log

千里の道も一歩から

チャーシューの月

2021-03-20 21:32:08 | Books
中学生の読書感想文の課題図書になっていたとのことで読む機会ありました。
あらすじ…何らかの事情で親と暮らせない子どもたちが暮らす児童養護施設「あけぼの園」。2月、「あけぼの園」に6歳の明希が、父親に連れられてくる。それから約半年の出来事を、「あけぼの園」で暮らす美香の目を通して語る。
やや登場人物も多く、全体を把握しにくいところはありましたがただ圧倒され子供からの無責任な大人への警告が強く胸に突き刺さる話でした。子供の世界にとって親の存在というのはあまりにも大きく庇護を十分に受けられない場合はあまりにもつらいものがあります。ただそれでも精一杯生きようとしている強さを感じさせられる内容でそれは希望に見えました。 明希はいわゆるサヴァン症候群のようで観たものをすぐに記録してしまう能力を持っていてその特殊性が物語に味を添えてます。このチャーシューの月は明希が父親と分かれるまにに食べたチャーシューメンのチャーシューが月みたいと例えたことからきています。ただチャーシューって月っぽい???
 筆者は本の読み聞かせで養護施設に訪れる中で現状を知ってほしいという思いも込めてこの本を物語化されたのかとは思いますのでこの本の中身は全国の児童養護施設の状況とそんなにぶれてはいないのでしょう。子供から大人への過渡期にある中学生としてはこの風景を見てどのように感じたのかどうか。最後の明希の判断のように自分の人生は自分で決めるという希望を持ってくれたらよいのかとは思います。
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