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経営戦略とITの賞味期限

世界経済が完全にリセッションに入った。ウォール街の大手証券会社が破綻するなど誰が予測できただろうか。短期間であれ予測は難しい作業だ。長期になれば、なおさらである。

フォーチュングローバル500の経営戦略の有効期間は、平均で4~5年であるという。後半が収穫期+移行期とすれば、2.5年で新しい戦略を出していく必要がある。2~3年後の姿を描くのがスタイルだ。

いけそうだと思ったプロジェクトをどんどん進めていく必要がある。このようなスピーディな経営戦略のサイクルにITはどのように対応すればよいのだろうか。経営戦略にフィットしたシステムが求められるのは当然だ。変化する部分と変化しない部分を大きくグルーピングできるだろう。

いかに世の中が変わっても変わらない部分というものがある。問題は変化する部分である。従来型のITを固定資本として長期間にわたり償却していくというスタイルは無効だ。そこで登場するのがクラウドコンピューティングである。もし、ビジネスがうまくいかなくて撤退する事態になったとしても、ITの廃棄は容易で損失も最小限に抑えることができる。
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