企業とは人間組織であり、社会組織である。
体系および実践としてのマネジメントは、人と社会を扱う。
組織は、自らの外にある目的のために存在する。
企業において、その目的とは経済活動である。
病院においては患者の治療と回復である。
大学においては教育と学習と研究である。
これらの目的を達成するために、マネジメントなる現代の発明物が、共同の成果ために人を組織し、社会的な存在としての組織をつくりあげる。
マネジメントが組織のなかの人的資源を生産的な存在となしえたとき、はじめて組織は自らの外にある目的を達成することができる。
マネジメントは、医療が科学でないのと同じ意味において科学ではない。
マネジメントも医療も実践である。
実践は、科学という大きな存在から栄養をとる。
医療は、生物学、化学、物理学、その他多くの自然科学から栄養を補う。
マネジメントは、経済学、心理学、数学、政治学、歴史学、哲学から栄養を補う。
しかし、マネジメントはそれ自体独立した存在であり、固有の前提、目的、目標、道具、尺度をもつ体系である。
:「マネジメント・フロンティア」
マネジメントは複数の人で成果をあげることであり、全ての組織に共通する。
よってドラッカーはリベラルアーツだという。
マネジメントスキルの基本は人間力だが、人間力(ジンカンリョク)を機能させる力ともいえる。