ドラマネ倶楽部の理念は、「一緒にやれば、もっとできる!」 

事業の将来を決める4分野

収益とは、マネジメントの仕事ぶりの尺度ではなく、事業の成果の尺度である。

事業の成果は、前任のマネジメントの仕事ぶりの結果である。

マネジメントの仕事ぶりとは、主として明日に備えて優れた仕事をすることを意味する。

事業の将来は、4つの分野における、今日のマネジメントの仕事ぶりによって左右される。

第一に投資である。
投資収益率を期待に照らして評価しなければならない。

第二に人事である。
人事の成果は評価不能ではない。かなり容易に評価できる。

第三にイノベーションである。
研究開発の成果は評価できる。

第四に戦略である。
期待したことは起こったか、目標は正しかったか、目標は達成されたかである。

:「乱気流時代の経営」

 

この文章のマネジメントはマネジメントチーム(経営層)と訳す方が分かりやすい。

マネジメントは人間力(ジンカンリョク)と考える方が分かりやすい。

収益は、マネジメントの機能具合で変動する。

事業の成果は、マネジメントの機能具合で決まる。

事業の将来は、今日のマネジメントの機能具合で決まる。

マネジメントを機能させることができれば、未来は明るいし、できなければ未来はない。

 

「人事の成果は評価不能ではない。かなり容易に評価できる。」というのは意外である。

ということは、人事の失敗が見過ごされている可能性が高いと思われる。

人事の失敗が人事をした人の失敗ではなく、人事された人の能力不足と思われている可能性が高い。

私の事例として、現場の業務から多少ドラッカーの知識があるということで、育成の部署に配属されたが全く仕事にならなかった。

明らかに私の能力不足ではあった。

ドラッカーの知識があるといって、知識を伝えることはできても、既存の複雑なルールに基づく人材育成には必要なかった。

さらに、受け入れられる知識であれば伝えることはできるが、受け入れられない知識は伝えることもできない。

出来ればいいなで取り組むことは、概ね出来ない。

このケースは明らかに人事の失敗であった。

しかし、60歳前にもなって人事の意味がわかっていない私自身にも問題はあった。

新たな職場での私のミッション、目的、あげるべき成果、達成すべき目標等について何も話し合いをしていなかった。

私の異動を意図したトップは、私が保有するドラッカーの知識で会社に新しい風を吹き込むことを期待していたであろうし、私も同じ気持ちではあった。

しかし、具体的なことを一切話し合うことはなかった。

ある意味、私が無知であるゆえにサラリーマンの人事は受けてから頑張るという、大きな勘違いをしていた。

それゆえ、私が3年間で残した成果といえば、私が仕事ができなかったゆえに育成担当の人員数が1名が増えたことである。

私が配属される前は、課長と主査の2名体制であったが、私が配属されて課長と主査2名の3名体制となり、翌年には課長と主査2名と社員1名の4名体制となった。

実は私が育成に異動になった年から、新たに新入社員を採用することになっていたのである。

結果論になるが、私は育成というよりは新しく採用する社員40名弱の面倒を見るために呼ばれたことになる。

そのことが認識できるようになったのは、3年間の育成担当時代の後半2年間をほとんど鬱状態で何とか出勤し、60歳を迎えて契約社員として新たな職場に異動して半年くらい経過してからであった。

新たな職場に来て間もなく3年が経過しようとしているが、今では結構楽しく仕事をさせていただいている。

サラリーマンとして人事異動は会社が決めるものであり、何も疑うことなく当たり前のように受け入れてきていたが、ドラッカーを学んで全くナンセンスであったことを今更認識することができた。

「最もよく見られる人事の失敗は、地位の要求に応えて自ら変化することができないことに原因がある。昇進前と同じ仕方を続けていたのでは、ほとんど失敗する運命にある。前のポストでは正しかった仕事の仕方をそのまま続けるならば、新しいポストでは、間違った仕事を間違った方法で行うことになる:経営者の条件」

私の場合は

「最もよく見られる人事の失敗は、新しい職場の要求に応えて自ら変化することができないことに原因がある。前職と同じ仕方を続けていたのでは、ほとんど失敗する運命にある。前の職場では正しかった仕事の仕方をそのまま続けるならば、新しい職場では、間違った仕事を間違った方法で行うことになる」

現状のサラリーマンは、組織のミッションに基づき自らのウィルを持って仕事をしているケースは稀だと思う。

ラッキーなことに、何とか私は病院のお世話になることなく鬱状態から抜け出すことができた。

ドラッカーから学んでいる多くのノウハウと貴重な経験から得られた多くのノウハウを活用し、何とか会社や社会に貢献したいものである。

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