人間の個人的力を人間力(ニンゲンリョク)、人と人との間に働く力を人間力(ジンカンリョク)と呼ぶ。
ニンゲンリョクを人間以外の動物が保有しない能力と定義すると、ジンカンリョクは重力のような存在であり、ニンゲンリョクには含まれない。
ジンカンリョクは空気や重力や脳と同じで人間が発見した道具であり、人類を地球の王者とし、歴史を作ってきた道具である。
ちなみに、脳という道具を使うことを「学ぶ」といい、ニンゲンリョクに含まれる。
ジンカンリョクや脳という道具を使えるようになるには、リアルで実践する以外の方法はなく、環境から多くの影響を受ける。
脳という道具を使うための良い環境を経験した人を優遇する社会のことを学歴社会という。
ジンカンリョクを使うための良い環境とは人間関係がフラットな環境であるが、この世に生まれた瞬間に親子という人間関係ができてしまう。
親が子供にジンカンリョクを使う能力をつけるためには、親子という人間関係をクリアする必要がある。
また、組織に所属した瞬間に役職という人間関係ができてしまうので、ジンカンリョクを使うための良い環境は得難い。
何か新しいことを始めるために人を集めればフラットな状態なのだが、自らを有利な人間関係に置こうとするためにジンカンリョクを使えるようになる人は少ない。
ジンカンリョクを使えるようになるには、集まった人達とフラットに強みと弱みを話し合って、組織における位置づけと役割を明確にすることから始めなければならない。