皆様こんばんは。
木曜日は棋士の手合日です。
幽玄の間でも多くの対局が中継されました。
その中でも注目は、伊了初段と金沢真七段の対局ですね。
伊初段はこれが公式戦デビュー戦です。
新初段の実力のほどを、ぜひお確かめください。
さて、本日はAlphaGo Zeroの紹介です。
三村九段がZeroとMasterの棋譜感想シリーズを始めているので、私はZeroとLeeの対局をご紹介していくことにしましょう。
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1図(テーマ図)
Leeの黒番です。
黒△と挟んで、白△を攻めようとした場面です。
まず、この黒△も棋士には気が付きにくいでしょう。
周囲には黒石が多いですし、もう少し近寄って白にプレッシャーをかけたくなります。
さて、ここで白はどうしたものでしょうか?
黒石の多い所なので、私ならまず安全を確保することを考えます。
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2図(変化図)
例えばこのような図です。
白5までと簡単に治まることができます。
ただ、前図黒△と挟んだということは、Leeはこれで黒に不満無しとみているのでしょう。
白を攻めることにはこだわっていません。
Zeroも同じ判断だったのでしょうか。
実戦は意外な行動に出ました。
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3図(実戦)
出ました、4線の石に肩ツキ!
Leeの得意技ですが、人間の棋譜を学んでいないZeroも打つのですね。
意味としては、強い黒石にモタれながら白△に援軍を送ったものと考えられます。
もしこの黒△が一路下の3線であれば、肩ツキを考える棋士は少なくないでしょう。
しかし、4線だと黒地が1目ずつ余計に増えてくるので躊躇してしまうのですが、Zeroはそれでも良い手だと判断しているのですね。
意外でしたが、まあ今となってはさほどの驚きはありません。
問題はこの後です。
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4図(実戦)
黒1に対して7の所に押さえず、白2以下と変化しました!
押さえないことだけなら、考える棋士もいるでしょう。
しかし、白2からの具体的な打ち回しが、人間の発想と大きくかけ離れています。
「そんな形があるの?」と思ってしまいますね。
結果的には、白は×を犠牲に白△を強化した形です。
次に白Aで隅の黒を取りに行く手も残ったので、白成功でしょうか。
AIが優れた大局観を持っていることはよく知られていますが、こうした部分戦でも既に人間レベルを大きく超えていると思います。
ただ、Masterとどう違うのかはよく分かりません。
結果からすればZeroの方が上なのでしょうが、それを見極める力がありませんから・・・。
木曜日は棋士の手合日です。
幽玄の間でも多くの対局が中継されました。
その中でも注目は、伊了初段と金沢真七段の対局ですね。
伊初段はこれが公式戦デビュー戦です。
新初段の実力のほどを、ぜひお確かめください。
さて、本日はAlphaGo Zeroの紹介です。
三村九段がZeroとMasterの棋譜感想シリーズを始めているので、私はZeroとLeeの対局をご紹介していくことにしましょう。
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1図(テーマ図)
Leeの黒番です。
黒△と挟んで、白△を攻めようとした場面です。
まず、この黒△も棋士には気が付きにくいでしょう。
周囲には黒石が多いですし、もう少し近寄って白にプレッシャーをかけたくなります。
さて、ここで白はどうしたものでしょうか?
黒石の多い所なので、私ならまず安全を確保することを考えます。
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2図(変化図)
例えばこのような図です。
白5までと簡単に治まることができます。
ただ、前図黒△と挟んだということは、Leeはこれで黒に不満無しとみているのでしょう。
白を攻めることにはこだわっていません。
Zeroも同じ判断だったのでしょうか。
実戦は意外な行動に出ました。
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3図(実戦)
出ました、4線の石に肩ツキ!
Leeの得意技ですが、人間の棋譜を学んでいないZeroも打つのですね。
意味としては、強い黒石にモタれながら白△に援軍を送ったものと考えられます。
もしこの黒△が一路下の3線であれば、肩ツキを考える棋士は少なくないでしょう。
しかし、4線だと黒地が1目ずつ余計に増えてくるので躊躇してしまうのですが、Zeroはそれでも良い手だと判断しているのですね。
意外でしたが、まあ今となってはさほどの驚きはありません。
問題はこの後です。
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4図(実戦)
黒1に対して7の所に押さえず、白2以下と変化しました!
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押さえないことだけなら、考える棋士もいるでしょう。
しかし、白2からの具体的な打ち回しが、人間の発想と大きくかけ離れています。
「そんな形があるの?」と思ってしまいますね。
結果的には、白は×を犠牲に白△を強化した形です。
次に白Aで隅の黒を取りに行く手も残ったので、白成功でしょうか。
AIが優れた大局観を持っていることはよく知られていますが、こうした部分戦でも既に人間レベルを大きく超えていると思います。
ただ、Masterとどう違うのかはよく分かりません。
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結果からすればZeroの方が上なのでしょうが、それを見極める力がありませんから・・・。