名人がAIに負けたと聞いても驚かない自分に、驚いてしまいます。
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プロ棋士と将棋ソフトが戦う第2期電王戦二番勝負第1局が1日、栃木県日光市の日光東照宮で行われ、ソフトのポナンザが佐藤天彦名人(29)を71手で破った。
現役のタイトル保持者がソフトに負けるのは初めて。
先手のポナンザは初手から定跡を外し、力戦に持ち込んだ。佐藤名人が先に仕掛けたが、ポナンザは巧みな受けで優位に立ち、終盤は大差だった。佐藤名人は局後、「多くの応援を頂いたが、結果を出せなくて残念に思う。次は先手番なので勝算はある」と話した。
第2局は5月20日に兵庫県姫路市の姫路城で。佐藤名人はこの間、名人戦七番勝負で防衛戦に臨む。
将棋のコンピューターソフト「PONANZA(ポナンザ)」と佐藤天彦名人(29)が対戦する第2期電王戦2番勝負第1局が1日、栃木県日光市の日光東照宮で指され、先手のポナンザが71手で先勝した。ソフトが現役のタイトル保持者に勝つのは、これが初めて。第2局は5月20日に兵庫県姫路市の姫路城で行われる。
佐藤名人は昨年の名人戦で、当時4冠だった羽生善治3冠(46)=王位、王座、棋聖=からタイトルを奪取した気鋭の若手棋士。
ポナンザは、2013〜15年まで計3回行われた団体戦形式の電王戦でプロ棋士に3戦全勝した。ソフト同士のトーナメント戦の優勝ソフトと、叡王戦の優勝者が対戦する形式に改められた昨年の第1期電王戦でも、山崎隆之八段(36)に2連勝しており、これまでプロ棋士相手に負け知らずの強さを発揮している。
コンピューターの将棋ソフト「PONANZA」(ポナンザ、開発者・山本一成さんと下山晃さん)と佐藤天彦名人(29)が対局する第2期電王戦二番勝負第1局は1日、栃木県日光市の日光東照宮で指され、ポナンザが71手で勝って先勝した。第2局は5月20日、兵庫県姫路市の姫路城で指される。
進化を遂げるソフトが、ついに名人と対決した。佐藤名人は昨年、電王戦出場者を決める叡王戦で優勝し、現役タイトル保持者としては初めてとなるソフトとの棋戦に臨んだ。ポナンザはソフトが対戦する電王トーナメントで優勝した。
ポナンザが山崎隆之八段に2連勝した前期は持ち時間各8時間の2日制だったが、今期は同各5時間の1日制に変更された。
ポナンザが先手番で初手3八金から相掛かり戦の進行になり、佐藤名人が先攻した。しかし、ポナンザが正確な指し手を続けて次第に形勢に差がつき、残り時間の少ない佐藤名人は懸命に挽回を図ったが、逆転の機会を作れず投了となった。
対局中にコンピューターのトラブルで2回中断されたが、ポナンザに起因するものではないと判断され、時計を止めての中断となった。
ほとんど時間を使い切った佐藤名人に対し、ポナンザは1時間あまりの消費で終局を迎えた。相手の考慮中に検討を続ける「先読み機能」が働いたとみられる。
佐藤名人は「中盤ではこちらにも手段があったかもしれないが、ちょっとうまくいかなかった。ポナンザはものすごく正確で、非常に指し手に読みが入っている。タイトル保持者の対局ということで応援や期待をファンからいただいたが、結果は残念。先手番の第2局は勝算があるのでしっかり頑張りたい」、山本さんは「力戦になったが、いろんな将棋をポナンザは勉強しているので効果があったのかなと思う。二番勝負なのでこれでタイトル保持者に勝ったとはいえないが、日本の情報科学の開発者が長年目標としてきたことを達成できたという気持ちはある」と感想を語った。
第1局は、現役の名人をもってしても完敗するほどソフトの強さが光った。6、7日に名人戦第1局を控え、七番勝負の合間を縫っての電王戦となるが、佐藤名人が先手番となる第2局で巻き返しを図りたい。【山村英樹】
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囲碁とチェスの世界では、もはやAIがタイトルホルダーを圧倒する時代です。将棋も同じ結果になっても、不思議はありません。
AIとの切磋琢磨が続くのか。それとも、人間はAIの進化に引き離されていくのか。そして、人間同士の対局がこれまでと同じレベルの関心を引き付けられるのか。これからの関心事は、この3点にしかないような気がしてきました。興味深くも、恐ろしい話です。
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