いろいろ問題はあるのでしょうが、これだけの船を作れる日本は、やっぱり凄いです。
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国内最大級の豪華客船、荒波へ進水 造船復活の期待のせ
朝日新聞 2014年5月3日21時37分
三菱重工業が長崎造船所(長崎市)で建造中の大型客船が3日、進水した。中国・韓国勢との厳しい競争が続く造船事業を立て直す切り札と期待を集めるが、早くも設計変更に伴う巨額の損失に見舞われている。荒波をかぶる中での「船出」となった。
午後2時、長さ約300メートル、幅37・6メートルの船体がドックを離れ、ゆっくりと長崎港に浮かんだ。対岸の出島地区などに詰めかけた大勢の市民が見つめる中、約6キロ離れた香焼(こうやぎ)工場まで2時間かけて移動した。これから内装の仕上げに入る。
昨年6月、9年ぶりに建造を始めた客船で、船体が姿を現した段階。1643の客室を持つ高級ホテルのような船で、国内でつくる客船では過去最大。クルーズ客船最大手のカーニバル社側に来春引き渡すとしている。
船を初めて水に浮かべる進水では通常、関係者が集まって式典を開くが、今回はなし。「船主の意向」(広報)といい、手放しで祝福できない事情が透けて見える。三菱重工は3月、2014年3月期に客船事業で600億円の特別損失が出ると発表したばかり。受注した客船2隻の内装などに船主が納得せず、設計に変更や遅れが出て費用がかさむためという。
約1200万点の部品を使う客船の付加価値は高く、高度な施工管理が必要だ。客船の建造が久しぶりで、「ノウハウ不足が出た」(関係者)との見方もあるが、中韓勢にはまだつくれない客船に日本の造船業の浮沈が懸かる。三菱重工は1隻目が抜けたドックで早速2隻目の建造を始める。(八尋紀子、長崎潤一郎)
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朝日の記事では、進水式の模様が動画で見られます。それを見ると、日本人の技術力の高さに感激してしまいます。
三菱重工には、この苦難を乗り越えて世界に誇れる船を作り続けてもらいたいと願わずにはいられません。
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