ああ、チケットが取れなかった……。聴きたかった……。
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引退を表明していた人形浄瑠璃文楽の太夫で人間国宝の豊竹嶋大夫さん(83)が22日、最後の舞台となる東京・国立劇場2月文楽公演の千秋楽を終えた。
「関取千両幟」の終演後、嶋大夫さんが舞台上で花束を贈られると、劇場を埋め尽くした観客から大きな拍手が湧き、「嶋大夫」と掛け声が飛んだ。嶋大夫さんは劇場の楽屋口でファンや報道陣を前に、「時間をかけて来ていただいているお客さまのため、舞台では自分の全部を出して、一生懸命努めたことに満足している。おかげさまできょうで引退です」とあいさつした。
引退を表明した人形浄瑠璃文楽の太夫で人間国宝の豊竹嶋大夫(とよたけしまたゆう)さん(83)が22日、国立劇場(東京都千代田区)の2月文楽公演・千秋楽で最後の舞台をつとめ、有終の美を飾った。
引退披露狂言は「関取千両幟(のぼり)」。満席の観客約560人を前に、人気力士の猪名川(いながわ)に尽くす女房おとわを精魂込めて語り納めると、客席から「嶋大夫」とかけ声が飛び、大きな拍手が起きた。
舞台上では日本芸術文化振興会の茂木七左衛門理事長(78)、三味線の鶴澤寛治さん(87)、人形遣いの吉田簑助さん(82)が遣うおとわから花束を贈られた。
人形浄瑠璃文楽太夫(浄瑠璃語り)の人間国宝、豊竹嶋(しま)大(た)夫(ゆう)さん(83)の引退公演が22日、東京・国立劇場で千秋楽を迎えた。嶋大夫さんは「関(せき)取(とり)千(せん)両(りょう)幟(のぼり)」の女房・おとわを弟子らと情感豊かに語り、観客から大きな拍手を受けた。
上演後の引退セレモニーでは、引退披露の舞台で共演した三味線の鶴澤寛治さん(87)と人形遣いの吉田簑助さん(82)の2人の人間国宝から花束が贈られた。嶋大夫さんは「一生懸命に舞台を勤めたことは自分でも満足しています。自分を全部出して舞台を勤めるぞ、という気持ちは、毎日変わりませんでした」と記者団に語った。
嶋大夫さんは昭和23年、豊竹若大夫(当時、呂大夫)に入門。平成6年、クライマックスを語る太夫の最高位「切場語り」となり、昨年、人間国宝に認定された。
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寂しくなります。太夫には現役の人間国宝がひとりもいなくなりますし、切場語りもひとりだけ。ある意味、危機です。
しかし、文楽は、これまでも何度もこういう危機を乗り越えてきたわけですから、若い人たちのがんばりで盛り返してほしいと思います。そのためにも、嶋大夫師には、後進の指導にがんばってもらわないといけません。
ともあれ、70年間、ありがとうございました。もっと早く文楽ファンになっていればよかったと後悔させてくれた太夫のひとりです。いつまでもお元気でご活躍ください。
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