全国の交通事故による死者が今年、1949年以来67年ぶりに4千人を下回る見通しだ。警察庁によると、27日までの死者は昨年1年間より285人(6・9%)少ない3832人歩行中や自転車の死者の減少が大きな要因という。

 同庁によると、今年11月末現在の交通事故死者は3484人で、前年同期より190人(5・2%)少なかった。内訳を見ると、歩行中が前年同期より158人(11・8%)、自転車が73人(14%)減った一方、車やバイクは若干増えていた。年齢別では、65歳以上の高齢者が1883人で54%を占めた。通年でも、過去最も割合が高かった昨年並みの水準になる見込みという。

 交通事故死者は記録が残る48年が3848人、49年が3790人だったが、翌50年に4千人を超え、70年には過去最悪の1万6765人に達した。96年に1万人を下回ってからは減少傾向が続き、2009年には4千人台に。昨年は4117人で前年より4人増えて15年ぶりに増加に転じた。政府は20年度までに死者を2500人以下にする目標を掲げている。(伊藤和也)

**********

貧乏英語塾長が育った1960年代から1970年代は交通事故死者数が1万人以上は当たり前で、「交通戦争」という言葉がよく使われました。

1966年には、交通事故死を主題にした成瀬巳喜男監督・松山善三脚本・高峰秀子主演の『ひき逃げ』という映画さえ作られたくらいです(公開当時、貧乏英語塾長、5歳)。

その当時を思うと、この死亡者の減少には驚かされます。

とはいえ、まだ4000人近くが事故で殺されているのも確か。大切な人を交通事故で亡くさずにすむ日が、一日も早く来ることを望む次第です。