1年ぶりの続きとなります。
前回の もう一つの多聞小唄(六甲山多聞寺) 古多聞寺異聞(2016.12.1) を再読していただいたら有難いです。
前回の宿題です。
写真 左 の仏様を「裏六甲ドライブウエイの脇で見つけた石仏です。おそらくドライブウエイの工事中に見つかった石仏を
集めてお祀りをしているものと思います。もしかしたら古多聞寺に関わる仏様もいらしゃるかも知れません」と紹介したので
ありますが、地図を見ると「九体仏」これはまさかいつかテレビで見たことのある九体仏と同じ九体仏様
九体仏(くたいぶつ)
平安時代「九品往生」の教えに基づき9体の阿弥陀様をお祀りしてどのような状態、つまり上の上・上の中・上の下・中の上
・中の中・中の下・下の上・下の中・下の下の状態あっても阿弥陀様に救って頂きたいと言う有難い信仰。(まったく正確な説
明ではありません。)
これはとんだ失礼な説明をしてしまったと思ったのですが、工事のため移設して集めてお祀りしたのは事実のようで「追記」
したところでありますが、阿弥陀様であれば九体仏となるわけで、しかしなかなか資料もなく、知識はありませんが、阿弥陀
様より観音様のようなお姿が多いのではとよく見ると、写真 右 の仏様は写真ではわかりにくいのですが多くの手が彫られてお
り千手観音様と思います。9体の阿弥陀様をお祀りする「九体仏」ではないとおもいますが有難いことには変わりありません。
パワースポットかも知れない古寺山に登る
六甲山多聞寺の山門から見上げる、古寺山です。そういえば中学校の社会科で、都で発達した奈良時代の仏教の堕落に対し
て平安時代の新しい仏教は修行と研究を重んじて高山幽谷に立地したしたと習った事を思い出しました。最澄の開いた天台宗
の比叡山延暦寺が比較的都に近いのに対して空海の真言宗は高野山に金剛峯寺を修禅の道場として開創します。教義の違いも
あると思いますが、最初の違いがその後の、天台宗寺院は里に近く、真言宗寺院は山に近いという流れにつながります。多聞
寺中興の祖と伝わる長善阿闍梨(多聞寺を開いたとされる紫雲に乗ってインドから渡来した法道仙人はは伝説上の人物で長善
阿闍梨の創建と言われています。詳しくは前回をご覧下さい。)は高野山の僧で、諸国を行脚する中で八葉蓮華のこの美しい
山に巡り会ったのでしょうか。
三百余年後に平清盛によって新都、福原京の鬼門よけの寺として壮大な伽藍が造営された多聞寺ですが、多聞寺が特定の有力
者によって建てられたと言う伝承は伝わっていません。長善阿闍梨と多くのに庶民によっておそらく長い時間をかけて造られた
と思います。それは山容が仏教の教えを現した仏座の象徴である蓮華の咲いた形であったのこともさることながら、山自体が古
代より信仰の対象であったことが大きな力となったと思われます。難しい仏教の教義は分からなくとも古代より聖なる山として
信仰があり言わば神仏習合の形で受け入れやすかったと思われます。
ずいぶん昔の事になりますが、日本のピラミッド探しがブームになったことがあります。円錐形の山はどこもピラミッドに
なりピラミッドパワーが宿るパワースポットになりました。これは超自然の神秘主義ではなくて山を信仰の対象とする古代人
の心がよみがえったとも考えられます。ではパワースポットかも知れない古寺山に登ってみましょう。
あらかじめお断りしておきますが、私は六甲山の山歩きの専門家ではありません。ハイキングの愛好家ですらありません。初
めて古寺山に登り迷子状態になりながら運良く登った地点に帰ってくることが出来た、言わば失敗談に近いものです。皆様が古
寺山に登られる場合はちゃんとした資料を調べて登って下さい。
ここは有馬街道から裏六甲ドライブウエイを少し登った所、ホテル街と呼ばれている場所です。地下道になっていて入口は
道路の反対側にあります。
フェンスには小さな道しるべがあります。地下道の出口付近には親切な方が地図を張ってくださています。
少し登った所で道が分かれます。丸太で作った階段と普通の山道です。ここに沢道・尾根道の道しるべがあったのですが気が
つきませんでした。立派な丸太で作った道を進みました。
砂防ダムをすぎると道らしい道はありません。丸太で作った階段はダムの工事のために整備されたのでしょう。道なのか
単なる沢なのか、空き缶など落ちているので道と信じて登りました。かなり急な崖を四つん這いで登る状態です。
やっと道らしい所に出て道しるべがありほっとしました。山頂に向かいます。この後は急なところもありますが普通の山道
です。
とりあえず古寺山方向へ。
清盛の涼み石・修行岩
こもあたり古寺山の山頂(638.9m)と思われます。小さな岩が「清盛の涼み石」大きな岩が「修行岩」です。パワー
スポット的には「修行岩」あたりではないかと思うのですがなにしろ見えない、測定器がない、もので。
古寺山に登った目的の一つに「山門から見上げる古寺山」に対して「古寺山山頂から多聞寺」の写真を考えたのですが全く
見晴らしはありません。
護摩壇跡
切開かれた平地です。護摩壇跡の標識があります。古寺山の多聞寺が失われた後も長らくの間、古寺山で護摩が焚かれていた
と言う伝承があります。江戸期まで続いていたとの推測もあります。山に対する人々の深い信仰の現れでしょう。
本堂跡
地下に礎石の一部が確認されており、約70坪の建物があったと推定されています。
初めに書きましたように迷子状態で位置関係は不明です。
来た道を忘れないうちに引き返しました。しかしあの崖を下りるのは危険なので、登ってきた分岐点を過ぎ次の分岐点から
下りました。
普通の山道が続き休憩所までありました。
古寺山に登ってから唯一の見晴らしがきく場所です。この「団地が舞台の団地PR小説」のPRすべき花山東団地が見える
ではありませんか。
休憩所を過ぎると一転、登りと同じ崖のような道に変わります。つまり蓮華の花のようなこの山は、山頂付近はなだらかでも
山裾部分は崖のような道なのです。最初に沢道・尾根道の道しるべを見落としていましたが、沢道から登って、尾根道から下
りていました。
ルートによってはもう少し緩やかな道もあるようですので皆様はよく調べて登って下さい。道しるべはありますが地図と磁石
は必ず持って行きましょう。靴も登山に耐えうるものを。雨の後はやめた方がいいです。
さて、パワーはあったでしょうか。一度登ったくらいで期待するのはあつかましいと言うものです。
少々強引にひっぱりましが花山東団地の勝手にPRです。詳しくは現地案内所・都市機構のホームページで。
花山東団地 健康寿命サポート住宅 高齢者向け住宅
間取り図と同じ間取りの家具展示のモデルルームです。家具は含まれていません。
6帖の部分は琉球畳で鴨居がありませんのでそのままリビングとしてご使用できます。
南4.5帖と北4.5帖の使用例です。こちらも琉球畳ですので洋室のように使えます。
南に広いバルコニーがあります。住宅の北側です。広々とした環境がUR賃貸の魅力です。この付近は春の桜が見事です。
モデルルーム使用中は募集しませんが14-101の家賃は月額49,900円です。(H29年10月現在)別途共益費
が必要です。先着順受付のため募集済みの場合がありますのでご了承下さい。
「もう一つの多聞小唄」を是非お読み下さい。
UR賃貸10の団地と10話の物語
「団地小説短編集」500円+税
明石市松が丘2丁目3-7松が丘ビル2階
ダイソー明舞団地店西隣
明舞書店で好評発売中
前回の もう一つの多聞小唄(六甲山多聞寺) 古多聞寺異聞(2016.12.1) を再読していただいたら有難いです。
前回の宿題です。
写真 左 の仏様を「裏六甲ドライブウエイの脇で見つけた石仏です。おそらくドライブウエイの工事中に見つかった石仏を
集めてお祀りをしているものと思います。もしかしたら古多聞寺に関わる仏様もいらしゃるかも知れません」と紹介したので
ありますが、地図を見ると「九体仏」これはまさかいつかテレビで見たことのある九体仏と同じ九体仏様
九体仏(くたいぶつ)
平安時代「九品往生」の教えに基づき9体の阿弥陀様をお祀りしてどのような状態、つまり上の上・上の中・上の下・中の上
・中の中・中の下・下の上・下の中・下の下の状態あっても阿弥陀様に救って頂きたいと言う有難い信仰。(まったく正確な説
明ではありません。)
これはとんだ失礼な説明をしてしまったと思ったのですが、工事のため移設して集めてお祀りしたのは事実のようで「追記」
したところでありますが、阿弥陀様であれば九体仏となるわけで、しかしなかなか資料もなく、知識はありませんが、阿弥陀
様より観音様のようなお姿が多いのではとよく見ると、写真 右 の仏様は写真ではわかりにくいのですが多くの手が彫られてお
り千手観音様と思います。9体の阿弥陀様をお祀りする「九体仏」ではないとおもいますが有難いことには変わりありません。
パワースポットかも知れない古寺山に登る
六甲山多聞寺の山門から見上げる、古寺山です。そういえば中学校の社会科で、都で発達した奈良時代の仏教の堕落に対し
て平安時代の新しい仏教は修行と研究を重んじて高山幽谷に立地したしたと習った事を思い出しました。最澄の開いた天台宗
の比叡山延暦寺が比較的都に近いのに対して空海の真言宗は高野山に金剛峯寺を修禅の道場として開創します。教義の違いも
あると思いますが、最初の違いがその後の、天台宗寺院は里に近く、真言宗寺院は山に近いという流れにつながります。多聞
寺中興の祖と伝わる長善阿闍梨(多聞寺を開いたとされる紫雲に乗ってインドから渡来した法道仙人はは伝説上の人物で長善
阿闍梨の創建と言われています。詳しくは前回をご覧下さい。)は高野山の僧で、諸国を行脚する中で八葉蓮華のこの美しい
山に巡り会ったのでしょうか。
三百余年後に平清盛によって新都、福原京の鬼門よけの寺として壮大な伽藍が造営された多聞寺ですが、多聞寺が特定の有力
者によって建てられたと言う伝承は伝わっていません。長善阿闍梨と多くのに庶民によっておそらく長い時間をかけて造られた
と思います。それは山容が仏教の教えを現した仏座の象徴である蓮華の咲いた形であったのこともさることながら、山自体が古
代より信仰の対象であったことが大きな力となったと思われます。難しい仏教の教義は分からなくとも古代より聖なる山として
信仰があり言わば神仏習合の形で受け入れやすかったと思われます。
ずいぶん昔の事になりますが、日本のピラミッド探しがブームになったことがあります。円錐形の山はどこもピラミッドに
なりピラミッドパワーが宿るパワースポットになりました。これは超自然の神秘主義ではなくて山を信仰の対象とする古代人
の心がよみがえったとも考えられます。ではパワースポットかも知れない古寺山に登ってみましょう。
あらかじめお断りしておきますが、私は六甲山の山歩きの専門家ではありません。ハイキングの愛好家ですらありません。初
めて古寺山に登り迷子状態になりながら運良く登った地点に帰ってくることが出来た、言わば失敗談に近いものです。皆様が古
寺山に登られる場合はちゃんとした資料を調べて登って下さい。
ここは有馬街道から裏六甲ドライブウエイを少し登った所、ホテル街と呼ばれている場所です。地下道になっていて入口は
道路の反対側にあります。
フェンスには小さな道しるべがあります。地下道の出口付近には親切な方が地図を張ってくださています。
少し登った所で道が分かれます。丸太で作った階段と普通の山道です。ここに沢道・尾根道の道しるべがあったのですが気が
つきませんでした。立派な丸太で作った道を進みました。
砂防ダムをすぎると道らしい道はありません。丸太で作った階段はダムの工事のために整備されたのでしょう。道なのか
単なる沢なのか、空き缶など落ちているので道と信じて登りました。かなり急な崖を四つん這いで登る状態です。
やっと道らしい所に出て道しるべがありほっとしました。山頂に向かいます。この後は急なところもありますが普通の山道
です。
とりあえず古寺山方向へ。
清盛の涼み石・修行岩
こもあたり古寺山の山頂(638.9m)と思われます。小さな岩が「清盛の涼み石」大きな岩が「修行岩」です。パワー
スポット的には「修行岩」あたりではないかと思うのですがなにしろ見えない、測定器がない、もので。
古寺山に登った目的の一つに「山門から見上げる古寺山」に対して「古寺山山頂から多聞寺」の写真を考えたのですが全く
見晴らしはありません。
護摩壇跡
切開かれた平地です。護摩壇跡の標識があります。古寺山の多聞寺が失われた後も長らくの間、古寺山で護摩が焚かれていた
と言う伝承があります。江戸期まで続いていたとの推測もあります。山に対する人々の深い信仰の現れでしょう。
本堂跡
地下に礎石の一部が確認されており、約70坪の建物があったと推定されています。
初めに書きましたように迷子状態で位置関係は不明です。
来た道を忘れないうちに引き返しました。しかしあの崖を下りるのは危険なので、登ってきた分岐点を過ぎ次の分岐点から
下りました。
普通の山道が続き休憩所までありました。
古寺山に登ってから唯一の見晴らしがきく場所です。この「団地が舞台の団地PR小説」のPRすべき花山東団地が見える
ではありませんか。
休憩所を過ぎると一転、登りと同じ崖のような道に変わります。つまり蓮華の花のようなこの山は、山頂付近はなだらかでも
山裾部分は崖のような道なのです。最初に沢道・尾根道の道しるべを見落としていましたが、沢道から登って、尾根道から下
りていました。
ルートによってはもう少し緩やかな道もあるようですので皆様はよく調べて登って下さい。道しるべはありますが地図と磁石
は必ず持って行きましょう。靴も登山に耐えうるものを。雨の後はやめた方がいいです。
さて、パワーはあったでしょうか。一度登ったくらいで期待するのはあつかましいと言うものです。
少々強引にひっぱりましが花山東団地の勝手にPRです。詳しくは現地案内所・都市機構のホームページで。
花山東団地 健康寿命サポート住宅 高齢者向け住宅
間取り図と同じ間取りの家具展示のモデルルームです。家具は含まれていません。
6帖の部分は琉球畳で鴨居がありませんのでそのままリビングとしてご使用できます。
南4.5帖と北4.5帖の使用例です。こちらも琉球畳ですので洋室のように使えます。
南に広いバルコニーがあります。住宅の北側です。広々とした環境がUR賃貸の魅力です。この付近は春の桜が見事です。
モデルルーム使用中は募集しませんが14-101の家賃は月額49,900円です。(H29年10月現在)別途共益費
が必要です。先着順受付のため募集済みの場合がありますのでご了承下さい。
「もう一つの多聞小唄」を是非お読み下さい。
UR賃貸10の団地と10話の物語
「団地小説短編集」500円+税
明石市松が丘2丁目3-7松が丘ビル2階
ダイソー明舞団地店西隣
明舞書店で好評発売中