▼Switch「スペースマーシャルズ コレクション」ソリッド・スネークはシレンジャー
<Amazon>
発売中■Switch:スペースマーシャルズ コレクション
<楽天ブックス>
発売中■Switch:スペースマーシャルズ コレクション
<ニンテンドーストア>
配信中■Switch:スペースマーシャルズ
配信中■Switch:スペースマーシャルズ2
配信中■Switch:スペースマーシャルズ3
さる10月27日に「メガドライブミニ2」が、翌28日には「ベヨネッタ3」が届いて
本来ならばホクホク顔のはずの私がここ最近ずっと時間を奪われているゲームがある。
今回紹介するNintendo Switch「スペースマーシャルズ」は
ファミコン版「メタルギア」で初めて知ったステルスアクションのドキドキ感と
スーファミ版「不思議のダンジョン 風来のシレン」に教えてもらった
ゲーム中のキャラクターではなく自分自身がスキルアップしていく楽しみの両方を
同時に味わえる、非常に贅沢なゲームである。
見るからに洋ゲーで、スクリーンショットやPVでは面白さが伝わりにくいタイトルなので
新作ソフトの中に埋もれてしまっているが、私の中では今のところSwitchの全タイトルの中でも
上位10本に入れても良いぐらいのお気に入りになっている。
東京ゲームショウのケムコブースで存在は認識しつつ、正直そこまでビビッとは来ておらず
「また毛色の変わったゲームを見つけてきましたね」などと軽口を叩いていたのが恥ずかしい。
ケムコ様にコードをいただいていなければ、この面白さを知らないままだった。ありがとうございます。
「スペースマーシャルズ コレクション」は、スマホ向けで発売されている
「スペースマーシャルズ」「スペースマーシャルズ2」「スペースマーシャルズ3」の3本を
1本にまとめてパッケージ化したもので、ニンテンドーストアでは各作品が個別で販売されている。
私は現在「1」を絶賛プレイ中なので、今回は「1」の内容に限定して紹介したい。
「スペースマーシャルズ」はステージクリア型のアクションゲームで
序盤に関しては10分から20分もあればクリア可能なステージが続く。
気合いを入れてゲームを始める必要がない、というのは私のようなジジィゲーマーにとっては大きな利点で、
隙間を見つけては「ちょっとやるか」と電源を入れるきっかけになっている。
最初から2時間やるつもりで遊び始めるのと、10分のつもりが結果2時間になるのとでは気構えが全く違うのだ。
ミッションはストーリー進行に合わせボスの撃破であったり味方の救出であったりと
様々なバリエーションがあるが、どんなミッションであれ目的地まで到達すればクリアなのでわかりやすい。
プレーヤーの装備は銃タイプの武器が2種、ボムタイプが2種の4種類で、これらを上手く使い分け、
ステージ上に配置された見張りや敵を撃破しながら目的地を目指す。
道中には回復薬や補充用の弾があり、必要に応じてこれらを回収しながら進めることになる。
導入部分は洋ゲーとは思えないほどチュートリアルが丁寧で
洋ゲーアレルギーを持っている私でも驚くほどスムーズにシステムが理解できた。
テクニカルな操作は要求されず、基本はしゃがむ(ステルス行動)、撃つ、武器の切り替えで十分。
右スティックで照準を合わせてRで撃つ、という動作も最初こそ戸惑ったが慣れてしまえば快適。
ただ本体手持ちの携帯モードでプレイすると若干操作し辛く感じたので、
私は有機ELのSwitch本体をスタンドに乗せて、プロコンを無線接続して携帯モードでプレイしている。
テレビモードで遊ぶと少し状況把握がしやすくなる程度で、携帯モードでも面白さは変わらない。
プロコンユーザーならば『携帯モード+プロコン』スタイルがお勧め。
壁や石など視覚を利用しながら敵に接近し、できるだけ不意打ちを狙って倒す。
基本的にはこの繰り返しだと思って良い。
ゲーム画面右上には常に縮小マップが表示されており、敵の位置も事前に把握できるようになっているので
敵を倒すか、やり過ごしてミッション達成を優先するかはプレーヤーの判断に委ねられている。
強敵を撃破すればステージクリア時の評価が上がるし、
一度もミスしない(=死なない)ままクリアすればそれはそれで評価が上がる。
敵の数はちょうどいいバランスで配置されていて、多くの敵に囲まれて理不尽にやられるような場面には
今のところ一度も遭遇していない。モチベーションが削がれるほどの難易度でないおかげで、
自身の腕前を上げてもっと上手くクリアしたいという欲がむくむくと育っていく。
一般的にこの手のゲームは把握しきれないほどの武器の種類や
100%クリアが困難なほどサブミッションが設けられていることが多いのだが
「スペースマーシャルズ」は(少なくとも私が進行中のワールド2あたりまでは)
へたっぴジジィゲーマーの私ですら戸惑わない程度の速度で
少しずつ武器のバリエーションが増えていき、何度か同じステージをプレイすれば
誰でも100%クリアが可能になっている。
「紙のマニュアルを廃止しておいてこれかよ」と言いたくなるゲームが多い中で
洋ゲーでここまで徹底した親切さを押し出したゲームはなかなか無い。
元のゲームもさることながら、ローカライズにも相当気を配っているのだと思う。
このゲームにハマった最も大きな理由が、武器の能力やキャラクターのレベルではなく
プレーヤー自身の成長が実感できること。
一番近いのが「不思議のダンジョン」シリーズではないか。
ランダムダンジョンではないので同じステージは同じマップと同じ敵の配置だが
前回クリアした時よりも今回の方が確実に上手くなっていることがわかるのだ。
さっきは無鉄砲な正面突破を試みて結構ダメージも負ったので、
今回は物陰から爆弾を投げて見張りを倒し、爆音で集まって来た敵を後方から不意打ちしてみよう、と
頭の中でシミュレーションし、見事にその通りに展開した時の気持ち良さと言ったら・・・。
ひとつのステージには複数の報酬(装備品)が用意されており
1回のクリアでは全ては入手不可能なので同じステージをプレイすることが苦痛ではなく、
しかも2回目3回目の方が上手くなっていてクリアまでのタイムもどんどん早くなる。
「風来のシレン」で、遊ぶほどにテーブルマウンテンまでの到達が早くなるのと
ほぼ同じ快感を、このゲームでは得ることができるのである。
ステージ途中で力尽きた場合も、ステージのやり直しとは別にチェックポイントからの復活があり
チェックポイントを選べばボス戦などは直前から復活が可能。
防御力回復、HP回復は温存可能で、先の方でダメージを受けても少し戻ればちゃんとそこに残っているのも親切。
当たり前のようで今では貴重なプレーヤーファーストな作りには好感しかない。
一部からは「ヌルい」と言われるかも知れないが、私は断固支持する。
装備品のバリエーションは、新しく手に入れたものが必ず良いわけではなく
例えば武器の場合、威力は落ちるが銃声の音が静かで敵に気づかれにくかったり
防具だと重量があって歩行速度が落ちてしまったりと一長一短あり
どの組み合わせでミッションに挑むかあれこれ悩むのも楽しい。
装備品を増やすにはひとつのステージに用意された報酬をコンプリしなければならず
そのために何度も同じステージを遊ぶ→遊ぶほど上達する実感を得られるという、ポジティブなループが出来上がる。
聞けばこのゲーム、iOS版の評価もすこぶる高かったらしく
APPストアを見に行くと平均点が4.8(5点満点)だった。どうりで納得。
このシステムとゲーム性のままコントローラーを使って遊べるのだから、
Switch版が面白くないわけがない。
スナイパーよろしく遠方から敵を排除するも良し
手斧やサイレンサーを駆使して敵の懐に飛び込む忍スタイルも良し
プレーヤーの望む攻略法に柔軟に対応するゲームシステムと
ミッションクリアの快感を阻害しない、徹底した難易度調整。
見下ろし型のグラフィックで昔ながらのゲームを好む私にもぴったり。
「2」「3」では攻め方のバリエーションが増えていくようなのでそちらも楽しみ。
いきなり3本パックを買うのはちょっと迷うという方なら、まずDL版で「1」だけ買っても良いと思う。
Nintendo Switch「スペースマーシャルズ コレクション」は現在発売中。