▼中森明菜が活動再開
発売中■Blu-ray/DVD:中森明菜
中森明菜が復活宣言をした。
1982年のデビューから今年でちょうど40年。
80年代アイドルのトップ3といえば松田聖子・中森明菜・小泉今日子で
異論のないところだと思うが、歩みを止めることなく歌手活動を続けてきた松田聖子や
俳優業や舞台制作など多方面で活躍する小泉今日子に比べて
中森明菜だけは活動が安定せず、露出しては隠遁生活に逆戻りのパターンが続いている。
12年間に渡る帯状疱疹(の後遺症だと思われる)との闘いは
同じく帯状疱疹を繰り返している私には良くわかる。
シャンプーするだけでも頭皮に剃刀で切ってしまったような痛みが走るのは
長く続けば続くほどメンタルもやられてしまうもの。
まして華やかな世界でスポットライトを浴びる人生を歩んできた明菜にとっては
人並み以上のストレスとして甚大な負荷をかけてきたことは想像に難くない。
その中でよくぞ再度立ち上がる決心をしてくれたものだと思う。
デビュー曲「スローモーション」のPRで近所のイベント会場にやってきた彼女を
遠巻きに眺めながら歓声をあげていた私からすれば、それだけで感謝しかない。
復活を決めたきっかけはいくつかあろうが、決定打になったのは
NHK、WOWOW、U-NEXTなどで全盛期のライブが放送(配信)されたことではないか。
特にNHK地上波で放送された「AKINA EAST LIVE INDEX-XXIII」が、放送延期&夕方の時間帯にも関わらず
高視聴率を獲得し、これが「求められること」を糧にしてきた彼女を突き動かしたのは間違いない。
NHKは既に水面下で紅白への出演オファーも始めていると聞く。
実現すれば昨年出演の叶わなかった聖子、同じく周年の小泉今日子と並び
80年代を代表する3大アイドルの揃い踏みもあり得る。(まぁ、明菜は出演が叶ったとしてもVTRであろうが)
また、InstagramやTik Tok世代の間で80年代アイドルが注目されていることもプラス要素のひとつ。
YouTubeの普及によって80年代のパフォーマンスを現代のティーンも簡単に見ることが出来るようになり
今のアイドルとは比較にならないカリスマ性と歌唱力を持つ明菜が注目されるのは当然とも言える。
先日放送された「サンドウィッチマンと芦田愛菜の博士ちゃん」内の企画
「平均年齢15歳!昭和大好き博士ちゃんが選ぶ「昭和アイドル ベスト20」でも
松田聖子、山口百恵を抑えて明菜が1位だった。
結婚と同時にマイクを置いた百恵、アイドルで居続けることに執念を燃やす聖子、
それぞれに魅力はあるが、衣装から振り付け、アルバムのコンセプトに至るまで
セルフプロデュースをしていた明菜の仕事ぶりは、やはり別格なのだ。
活動再開に向けて、個人事務所「HZ VILLAGE」を設立。
公式Twitterと公式HPを同時にオープンさせた。
再開に向けてのコメントは以下の通り。
この度、私中森明菜は、個人事務所HZ VILLAGEを設立いたしました。
2022年8月より、所属がFAITHからHZ VILLAGEに変わっておりますことをここでご報告させていただきます。
現在のファンクラブから、新しいファンクラブへの移行案内につきましても、
2022年12月を目処にこちらでご案内させていただきます。
その他の情報についてもこちらで発信をさせていただく予定です。
ゆっくりゆっくりになってしまうと思いますが、これまで支えてくださったファンのみなさまへの
感謝の想いを原動力に歩き出す中森明菜をあと少しだけ見守っていただけると嬉しいです。
発売中■CD:中森明菜
旧事務所のFAITHからして個人事務所のような感じだったので
心機一転で名義変更ぐらいに受け止めている。
Twitterアカウントは、私が最初に見たときは1.5万人程度だったのだが
今見てみると43万人にまで膨れ上がっていた。
今最も勢いのある藤井風が60万人なので、開設からわずか3日での43万人は
私のようなデビュー当時からの古参組だけではとても到達しなかったろう。
明らかに新規のファンが増えている。
ただし、YouTubeや「EAST LIVE」を見て最近ファンになった方々が
今も同じ声量であの頃と遜色ないパフォーマンスをしてくれると期待しているとしたら
少なからず落胆してしまうだろう。
私の考える中森明菜の魅力とは、加齢を受け入れて深化していく表現力と
長く使い込んだ管楽器のように変化する歌声だと思っている。
「聖子ちゃん」を守り続ける聖子とはまた違った、
40代には40代の歌を、50代には50代の歌を歌うのが中森明菜という人なので
どうかそこだけは、復活を歓迎する前に認識しておいていただきたい。
公式HPに掲載されたコメントの
あと少しだけ見守っていただけると嬉しいです。
を読んで、明菜の活動再開はもしかすると今回が最後なのかも知れない、と直感的に思った。
外れて欲しいが、当たっていたとしてもそれもまた明菜らしい決断なので私は支持したい。
▼1980年代アイドルの現在地(2022年9月版)
このところの昭和アイドルブーム再燃を受けて、80年代にデビューした人達の活動を簡単に振り返っておきたい。
デビュー年を1985年までにしたので工藤静香や渡辺満里奈らおニャン子勢や、森高千里やWinkは含まれていない。
岡田有希子、本田美奈子の二人はデビュー年は範囲内だが既に亡くなっており
追悼企画はあっても活動が現在進行形ではないため敢えて外している。
<1980年デビュー組>
発売中■Blu-ray/DVD:松田聖子
発売中■CD:松田聖子
40周年企画が新型コロナの蔓延で一部頓挫してしまい、ライブやアルバムのリリースを分割しながら
現在もお祭りムードが続いている。昨年末にはまさかの哀しい出来事もあったが
今春のディナーショウから活動を再開、精力的にライブもこなしている。
発売中■Blu-ray/DVD:河合奈保子
発売中■CD:河合奈保子
歌唱力なら聖子と同等以上と言われた河合奈保子も未だ根強い人気を誇っている。
近年も映像集が発売になったり、今月には大村雅朗がアレンジを手掛けた楽曲のみの
ベストアルバムがリリース予定。
表に出てくる気配は全くないが、竹内まりやがツーショット写真を掲載したりと
著名人との親交は相変わらず続いているようだ。
発売中■CD:柏原芳恵
中島みゆきの「春なのに」だけでなく、筒美京平、林哲司、松山千春、谷村新司、高見沢俊彦ら
錚々たるメンバーから楽曲提供を受けてきた柏原芳恵は、現在もテレ東の音楽番組や
「マツコの知らない世界」の80年代特集などに出演している。
やや稚拙ながら40周年記念サイトも立ち上げ、11月には周年ライブも行うとのこと。
<1981年デビュー組>
発売中■CD:松本伊代
82年組の中で決して飛び抜けて売れていたわけでも歌が上手いわけでもなかった松本伊代だが、
気がつけばヒロミと結婚して芸能界に盤石な地位を築いている。
歌手として見た場合、筒美京平にクセになる声だと絶賛され多数の楽曲提供を受けた他、
吉田拓郎、尾崎亜美、細野晴臣、大江千里、林哲司ら、こちらも多数の人気アーティストに
曲を書き下ろしてもらっており、意外と名曲も多い。
昨年末には、筒美京平を偲び、セルフカバーと筒美ソングのカバーで構成されたアルバムをリリース。
発売中■Blu-ray/DVD:薬師丸ひろ子
発売中■CD:薬師丸ひろ子
角川三人娘の長女であり、彼女の全盛期イコール角川映画の全盛期とも言える象徴的な存在。
1981年11月21日に「セーラー服と機関銃」でデビューしてから41年が経過したが
FNK歌謡祭やNHK紅白歌合戦など大きな舞台にも引っ張りだこで
ライブも途切れ目なく行い、周年記念ベストにはユーミンが新曲を書き下ろすなど
全盛期から変わらず恵まれている。来生たかお、井上陽水、松本隆、大瀧詠一、南佳孝、前夫である玉置浩二ら
多彩なアーティストから提供を受け、シングルアルバムともに名盤が多い。
<1982年デビュー組>
発売中■Blu-ray/DVD:小泉今日子
発売中■CD:小泉今日子
40周年プロジェクトとしていち早く動きだした82年組がキョンキョンこと小泉今日子。
バーニングから独立してからはネガティブな報道もされイメージダウンは免れなかったが
ひとたび歌手活動を再開するとなれば追加公演まで含めてチケットは即完売の人気ぶり。
生配信での書き込みに対して「老けるに決まってるじゃん」と笑顔で返すあたりがこの人の強さ。
小室哲哉、小林武史、小山田圭吾から近年のアルバムのtofubeatsまで
その時代の最先端を生きている音楽人から愛されているのは、
いかようなスタイルも受け入れる彼女の「素材」としての面白さに尽きる。
今月周年ライブの模様を収録したライブBlu-rayも発売予定。
発売中■Blu-ray/DVD:原田知世
発売中■CD:原田知世
80年代アイドルの中でも、女優業と歌手業の両立を最も上手くやっているのが原田知世。
アルバムは今でもコンスタントにオリジナルを発売し、最近発売されたカバーアルバムもベストテン入りを果たした。
ライブ活動も自身のものからユニット、他のアーティストへのゲスト出演まで多彩で
その隙間に芝居もしているのだからすごい。
一時不和が取りざたされた大貫妙子も、今秋開催の原田の記念公演にゲスト出演が決まって一安心。
音楽的には松任谷由実、林哲司、坂本龍一、鈴木慶一、大貫妙子と全盛期は錚々たるメンバーが支え、
伊藤ゴローのプロデュースに落ち着いてからも土岐麻子や川谷絵音など人選が面白く良作が多い。
10月5日には周年記念のオールタイムベストが発売。
発売中■CD:早見優
ハワイ出身の英語力を生かして当時から異彩を放っていた早見優も
原田知世と同じく10月に周年記念の3枚組オールタイムベストを発売。
初期は「夏色のナンシー」に代表される夏のアイドルソングの名手として、
後半は洋楽カバーや中原めいこらの楽曲をこなす大人のシンガーとして活躍していた。
このところ藤井隆の主催するレーベルに所属し、オリジナルの新曲やセルフカバーを発表するなど
精力的に活動している。松本隆の周年イベント「風街レジェンド」にも出演した。
<1984年デビュー組>
発売中■CD:菊池桃子
80年代アイドルの中でも特に熱狂的なファンを多く抱えていたのが菊池桃子。
音楽活動は林哲司が全面プロデュースするアルバム群が名盤揃いで
音楽好きの間では話題になっていたのだが、いかんせん歌唱力に難がありファン以外には
あまり届かなかったように思う。
しかし近年のシティポップブームを受けて海外で人気が爆発し、
日本では笑い者にされてしまったラ・ムー(RA MU)のアルバムも評判になっている。
最近発売された林哲司の提供曲だけで組まれたベストアルバムには
録り下ろしの新曲2曲が含まれており、久しぶりに今の声を楽しむことができる。
発売中■Blu-ray/DVD:荻野目洋子
発売中■CD:荻野目洋子
スタートは出遅れたものの「ダンシングヒーロー」で一躍スターに駆け上がり
アルバム部門で年間セールス1位を獲得したこともあるヒットメーカーが荻野目洋子。
彼女の活躍のおかげでライジングプロは自社ビルを建てるまでに成長したと言われており
続く観月ありさとの二人がいてこそ、安室奈美恵、MAX、SPEED、W-inds、DA PUMP、Folder、三浦大知らを
排出した大手プロダクションがあるのだ。
ライジングでは別格待遇のため現在も出演は途切れないが「ダンシングヒーロー」頼みのところもあり
彼女の本来の歌唱力を生かしたオリジナルなどもまた作ってみて欲しい。
<1985年デビュー組>
発売中■Blu-ray/DVD:斉藤由貴
発売中■CD:斉藤由貴
歌う文学少女こと斉藤由貴も女優業、歌手活動を継続中。
何と言っても彼女の書く詞は絶品で、アイドルの仕事の範疇を軽く超えている。
デビュー以来サウンドプロデュースを続けている武部聡志のバックアップもあり
昨年発売されたセルフカバーベスト「水響曲」も、記念ライブもどちらも素晴らしいクオリティだった。
小泉今日子と同じく、プライベートではなかなかのお騒がせな彼女だが
芝居も歌唱も他では替えの利かないオリジナリティがあり、ファンが離れないのだと思う。
発売中■Blu-ray/DVD:中山美穂
発売中■CD:中山美穂
80年代アイドルでは数少ないミリオンヒットの持ち主のひとりが中山美穂。
全盛期にはドラマ出演とシングルヒットが途切れ目なく続き一時代を築いたのだが
フランス移住以降は露出が激減してしばらく音信不通になっていた。
その後離婚をきっかけに帰国し活動を再開したが、最前線に復活する気配は今のところない。
彼女も松本伊代と同様歌唱力に難があったが、音楽的なセンスは高く
セールスの落ち込んでいたアイドル時代後半は意外と名盤もある。
大人になった今こそ、彼女が本来やりたかった企画のアルバムが作れるような気もするのだが・・・。
発売中■Blu-ray/DVD:浅香唯
発売中■CD:浅香唯
斉藤由貴、南野陽子に続く三代目スケバン刑事として知られる浅香唯は現在もポツポツ歌番組に出演中。
35周年にはオールタイムベストも発売。
スケバン刑事のイメージを引きずらず「C-Girl」のヒットでイメージを一新。
その後もシングルヒットを連発した。
三姉妹を演じた大西結花、中村由真とは今も親交があるようで、ジョイントでライブを開催したり、
思い出の反芻を求めるファンをターゲットにマイペースな活動を続けている。
発売中■Blu-ray/DVD:南野陽子
発売中■CD:南野陽子
現在、80年代アイドルで最もテレビで見かけるのが南野陽子。
事務所のゴタゴタに巻き込まれ一時は事実上の引退状態にまで露出が激減していたものの
歌うことを諦め続けずに執念で奇跡の復活を遂げた。
森ノ宮のピロティホールで開催された復活ライブには私も行った。
マイクの前で歌えなくなり泣いてしまったエピソードが
そのままデビューシングル「恥ずかしすぎて」に採用されるなど
「THE・お嬢様」のイメージを汲んだ萩田光雄のサウンドプロデュースも相まって名曲が多い。
近年は「半沢直樹」に出演して女優としての地位も固めつつあり
叩かれ続けて強くなった50代のナンノはこれからも安定した活躍が期待できそう。
僕自身世代ではないので
中森明菜の事は詳しくないのですが
デビュー当時からリアルタイムで
応援してる人の熱量の高さに
いつも驚きと興味があったのですが
記事を見ていて楽曲や歌唱云々より
歌姫としての生き様やストーリーに
惹かれて応援されてるのかと
思うと歌姫としても唯一無二の存在
なのかなと感じました。
メジャーな曲しか知らないので
良ければオススメ教えてください(笑)
中森明菜は歌う時と話す時の二面性が
中島みゆきに近いと思うんです。
Coccoとか鬼束ちひろもそうですが、共通しているのは
歌うと途端にえげつないオーラを放つことで
それは性別は違いますが藤井風にも通じてますよね。
天才性ゆえの危うさみたいなものはデビュー当時の藤井からも感じていて
そんな彼も生配信で明菜をカバーしていたりしますから
やはりどこかで繋がっている部分はあるんじゃないかと思います。
明菜はアイドルですがアルバムアーティストでもあるので
シングル以外で聞くなら角松敏生や吉田美奈子やepoらが参加した「BITTER AND SWEET」や
忌野清志郎も提供している「D404ME」あたりが
メジャー性もありつつバラエティに富んでいて入りやすいんじゃないかと思います。
個人的には「shaker」「Resonancia」がサウンド面でも突き抜けていて好きです。
「shaker」はUAなどのプロデュースで知られる朝本浩文さんが
多数の曲で参加しているのでとにかく最初からラストまでカッコいいです。
捨て曲なしです(笑)
「Resonancia」は明菜がインディーズ落ちしていた頃に企画したアルバムで
プロデュースを韓国のURUが手掛けていて
ジェニファー・ロペスあたりを意識したような
ラテンとR&Bのミックスになってます。
これもとても面白いアルバムです。
ボーカルもこれまでの彼女の作品とは発声法がガラっとかわっていて
全アルバムの中でも異色の存在ですね。
20年前にKPOPに目をつけた明菜の先見性はやはりすごいですよ。
Ni.Oさんなら「shaker」と「Resonancia」の良さを
わかってもらえるんじゃないかなと期待して敢えて濃いめのを挙げました(笑)
入門編にするには、先にあげた2枚を聞いてみて下さい。
歳取ると声出なくなる人多いからねぇ
不安はとてもよくわかります。
前回の復帰の時も、蚊の鳴くような声で話してましたしね(笑)
ただ、前回復帰したときのディナーショーも
1年目よりも2年目のほうが圧倒的に声が出ていて
ほぼ全盛期に近かったという人もいました。
現役のミュージシャンでも、ツアー後半になると
ものすごく声に伸びが出るのも同じ理屈です。
やはり喉も管楽器なので、使ってなんぼなんだと思います。
しかし、世間が注目するのは復帰して最初の舞台ですから
隠遁生活明けすぐの状態で判断されてしまうのは大変でしょうね。
浅香唯ですか!
私はゼリーか何かのCMで「10月のクリスマス」が流れていて
なんだこの子はと思ったのが最初でした(笑)
スケバン刑事も彼女の代になると
もう完全に原作から逸脱してて、でも自由で楽しかったですよね。
ちなみに元気いっぱいのイメージでしたが
私は「セシル」や「NEVERLAND」のような
少しおとなしめの曲が好きでした。
「セシル」「Melody」「NEVERLAND」辺りですね。
その中でも「Believe Again」と「セシル」は特に好きです。
スケバン刑事は全シリーズ観てましたね。
ドラマの出来としてはアレですが、
やっぱり浅香唯主演のやつが当時は一番好きでした(笑)
「Believe Again」「Remember」はスケバン刑事絡みですよね。
風間三姉妹のシングルも持ってます(笑)
映画も劇場まで観に行きました。
こういう会話をしていると、久しぶりにベストアルバム聞きたくなりました。