『冬のソナタ』を読む
「影の国へ行った人」(上p33~59)
3 非公式の公式
チュンサンは誰かを探している。
<「父さんはいないわ。死んだのよ」
死んだ人、死んだ人にだって名前や名字があったはずだ。
(上p54)>
チュンサンの母ミヒは、誰かの写真を焼いた。
<ジュンサンは焼け残った白黒写真を取り出してアルバムの写真と見比べた。その写真に写っている男は間違いなくキム・ジヌだった。
(上p55)>
チュンサンはジヌに告げる。
<「〇と一のあいだに無限の数字が存在するように、答えを導く方法も無限です。だから定められた公式なんてないんです」
(上p57)>
非公式な公式。それをロマンという。
十年後、ユジンはチュンサンを描いた「スケッチブック」(上p22)を焼く。
(終)